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美のイデア~「Doveのキャンペーンがやっぱり好きやねん」な件。
2009.04.22|iwamura
エラソーなことを言っても、「広告」に乗っかった文章を書くのであるから、あくまで「広告」の域は出ないかもしれないが。
でも、やっぱDoveいいなーってちょっと感動したから一筆。
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古代プラトンは。
「イデア論」を展開した。
物事には永遠不変な、完全たる「本質」がある。
例えば薔薇の、その形や色、匂いや名前の響き、それら全ては「イデアの影」であるとする。目に見えてる薔薇の美は、ホントの薔薇じゃあない。ト、言う。
しかし、唯一本質である「薔薇の美のイデア」は、目に見えなくとも、目に見える薔薇の向こうに、必ず存在するのだ、という考え方ですね(だれか間違ってたら教えて)。
そおなんですよ。薔薇の美は、見てくれじゃあない。オラもそう思う。
そしてDoveが、2006年に米国PR大賞を受賞したキャンペーンがこちら。「本当の美しさ」キャンペーン。
ちょっと古い話なんだけれども、昨日ちょうど、
「日本の女性は、美しくない。」(ユニリーバ ダブ)VS「日本の女性は美しい。」(資生堂TSUBAKI)
というウェブサイトを見つけて、「あー、おもしろいな。」と。
ユニリーバのブランド「Dove(ダブ)」が、女性の美を再定義するという大胆なテーマに挑んだ「リアルビューティー(本当の美しさ)キャンペーン」を展開するにあたり、「本当の美しさ」について生活者と語り合うキャンペーンサイトをプラットフォームにして、YouTube で公開したバイラルムービーや、ワークショップ等の様々な生活者とのコミュニケーションを統合し、大きな効果を発揮した
これと真っ向から対立する手法で、大ヒットしたのが資生堂の「TSUBAKI」だ。2006年、この新しいメガブランドの立ち上げに、豪華女優陣を CM モデルとして競演させた。
※「日本の女性は、美しくない。」(ユニリーバ ダブ)VS「日本の女性は美しい。」(資生堂TSUBAKI)より抜粋(部分略)
本当の美しさって、女優さんの美しさではなくて。
ひとりひとりの女性の中の、輝ける「イデア」でしかないでしょう。みんな美しいんです!
ってキャンペーンですね。
そーなんだよなー。Doveは、「年齢にとらわれない美しさ」とか「体験者のBuzz(口コミ)レポート」とか、好感が持てるんだよな、手法が。個人的に。
おれの好きなひとも、やっぱり世界で一番美しいと、俺なんかは思うわけですよ(笑)。
みなさんそうでしょう。それこそがイデアであり、「美」ですよ。
Doveさんは2006年のキャンペーンだけれども、50億円(TSUBAKI広告費)の資生堂さんに負けない、バイラル広告だなあやっぱり。
もの言う人々、民衆ひとりひとりのエネルギーは、やっぱりルイ14世、及びマリー・アントワネットをひっくり返してしまったわけで。
そういう、バイラルや口コミを使った、一般の女性諸氏の、「真実の美しさ、ガンガンみんなで言ってっちゃうぞ!」な「やり方」、おれは好きだなあ。
※そして最後に、例のカンヌ広告祭で最優秀作品賞受賞したムービー。
この作品の最後には、“No wonder our perception of beauty is distorted.”(私たちの美しさの認識が歪められるのも、不思議なことではありません)というメッセージが表示される。このエンディング・メッセージは、2004年に Dove が始めた「リアルビューティー・キャンペーン」のメッセージである。
「見た目の美しさ」なんてさ、簡単に作れちゃうし、簡単に、歪められるんだぜ。
本当の美は、リアルビューティは、あなたの中にあるんだぜ!なDoveがやっぱり一歩進んでてカッコいい。
今日も世界は美しいな!な週中水曜日!
本日もがんばって行きまっしょい!!!!!