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早く完成してほしい”ナノマシン”
2015.01.09|shiozawa
“ナノマシン”。
マシンというと、ロボットのようなものを想像しますが、
こちらの赤い砂のようなものが
ナノマシンなのだそうです。
では、はたしてこの赤い砂のどこら辺がマシンなのでしょうか。
■ナノマシン、自分専用の「病院」が体の中を駆け巡る未来の医療は、すぐそこに
いま、ひとりの工学者がつくった「マシン」が医療の世界で注目を集めている。
抗がん剤を包んだ一種のカプセルで、血液中に流すと、がん細胞とぶつかった際にだけその細胞膜のなかに取り込まれ、関係のない細胞を傷つけることがない。
この「ナノマシン」を開発した東京大学の片岡一則教授のもとを訪ね、工学的見地から医療の可能性について語ってもらった。
<片岡一則教授>
実は片岡は医学部の出身ではない。
工学部で化学を研究する過程で、医療への応用に興味をもったという。
そうして始めた研究は、いまや日本における医療と工学の共同研究の先駆けと言われている。
そんな彼は、自動的に病気を治療してしまう「体内病院」をこう考えている。
「医療機器の歴史を見れば、松葉杖から始まって、体外型の人工臓器、体内型の人工臓器というふうに小さくなり、からだの中にどんどん入ってきました。そこで今度は、からだの中でいつでも診断治療を行えるようにする。それがナノテクノロジーによる体内病院です」
病院に行かなくても、血液中を泳ぎまわるロボットが病気を見つけて、勝手に治療してくれる──そんなSFのような「体内病院」の夢を語るのは、東京大学医学系研究科の片岡一則教授である。
実は、彼の言うナノマシンは、電子回路で動くロボットなどではない。
抗がん剤を包んだ一種のカプセルである。
このカプセルを血液中に流すと、がん細胞とぶつかった際にだけ、その細胞膜の中に取り込まれる。
すると今度は、がん細胞の内部で化学反応が起きてカプセルが分解され、抗がん剤が放出されるのである。
通常の抗がん剤は直接に血液中に流すため、他の健康な細胞も傷つけてしまう。
しかし、片岡教授のカプセルの場合は、がん細胞にしか反応しないため、関係のない細胞を傷つけることがない。
引用:Wired.jp
この赤い砂が体の中に入ると、がん細胞にのみ反応して、その中に入っている抗ガン剤を放出する!
どうしてそんなことができてしまうのかさっぱりですが、この話だけでもとんでもなく画期的な発明である事がわかります。
以下の動画が非常にわかりやすくて面白いです。↓
さらにさらに、
これだけでも十分にすごい話に思えるが、片岡教授はさらに技術を進歩させていくつもりだという。
教授は、その方向性を工学部の出身者らしく、こう語る。
「ナノマシンを使えば、細胞の上に抗原タンパク質などを自在に並べることができるようになると思いますね。分子の集積技術ですよね。現代のテクノロジーの方向は、単に小さくしても仕方なくて、そこに機能が集積されて、精密になっていくというものです。iPhoneもそうですよね。そうなれば、まさに”人工”免疫系ですよ」
さらに片岡教授はナノマシンをより自由にコントロールできるように研究をしているご様子。
この究極のマシンが完成すれば、現在は必要な外科手術もなくなり、お薬感覚でナノマシンを服用するだけで体中の病気を限りなく少ない負荷で治療する事ができます。
歳をとればとるほど、皆がいくつか持病を抱えて通院するものです。
皆が待ち望んでいる究極の発明になる可能性を秘めています。
完成したらぜひノーベル賞を☆
ありがとうございます。
“メンタルヘルス分野”にも参入中のGoogle
2014.09.12|shiozawa
アメリカの大企業は特に将来性のある会社をどんどんと買収して市場の多角化を進めているイメージがありましたが、
その範囲は思っている以上に広く、
例えばGooldeは最近このような会社も買収しました。
■Google、“ハイテクなスプーン”開発企業を買収
米Googleは、ハイテクなスプーンを開発する米Lift Labsを買収した。
Googleが力を入れているヘルスケア分野を強化する狙いがあるとみられる。
同社が開発・販売しているのは、パーキンソン病などで手の震えを抱えている人のために、スプーンの先を震えに応じて細かく動かすことで震えを緩和し、食事をしやすくするスプーンだ。
Googleは買収金額を明らかにしていないが、Liftの技術が同様の症状を抱えている人々の生活改善に役立つと考えている。LiftはGoogle X部門に組み込まれるが、同社のスプーンは今後も販売が続けられる。
Google創業者のサーゲイ・ブリン氏は、母親がパーキンソン病と診断され、自らもパーキンソン病リスクがあることを明らかにしている。
引用:IT Media
Lift Labsというベンチャー企業
ヘルスケア分野の強化と言っており当然、金の卵を孵化させるためと言った事も買収の目的にあるかと思いますが
人の役に立つ製品をより世界的に広げ、製品自体の性能向上へのチャンスを与えるといった意味で、良いイメージの買収もしているんだなと改めて感じました。
それにしても、いい感じに転がりやすそうな豆がスプーンから落ちませんね☆
昨年の時点でGoogleはすでにバイオテクノロジー系の会社を設立したりと、メンタルヘルス事業には力を入れていたようです。
■Google、老化と病気に取り組むバイオテクノロジー企業「Calico」設立 Apple会長がCEOに 2013.09.
自動運転カーや気球式インターネット網などの“ムーンショット”を手掛けるGoogleが、老化と病気に取り組む新企業「Calico」を設立し、Apple、Genentech、Rocheの会長を務めるアート・レビンソン氏をCEOに迎えた。
米Googleは9月18日(現地時間)、老化と病気に取り組むヘルスケア関連の新企業「Calico」の設立を発表した。
CEOには、米Appleの会長で、遺伝子工学企業の米Genentechおよびスイスの製薬会社Hoffmann-La Rocheの会長も務めるアーサー(アート)・D・レビンソン氏(63)を迎える。
ラリー・ペイジCEOは発表文で、「病気と老化は家族すべてに影響を与える。ヘルスケアとバイオテクノロジーに関するムーンショット的な考察で、数百万人を延命することができると信じている」と語った。
同氏は個人のGoogle+では、このプロジェクトがGoogleの他の事業とあまりにもかけ離れていることを認めながら、このプロジェクトへの投資は“非常に少なく”、ヘルスケア部門におけるテクノロジーの可能性は非常に大きいと説明している。
引用:IT Media
まさに、上記の内容の通りで、Google本来の業務とは大きくかけ離れいているからこそ、面白く、そこでしかできない事が数多く成長するのかもしれません。
はたしてGoogleのヘルスケア分野。
数年後には大輪の花を咲かせるでしょうか。
ありがとうございます。
記憶を光で書き換える?!
2014.08.29|shiozawa
“記憶”。
忘れたい思い出はみんな持っているかと思いますが、意外とそういった記憶は引きずるもので、都合よく忘れたり、良い思い出にすり替えてしまうことはなかなかできるものではありません。
まして、“外から記憶をコントロールする”なんてことは不可能かと思ってましたが、
最近こんな実験が成功したそうです。
■光で脳内の記憶書き換えに成功 理研、「嫌な記憶」を「楽しい記憶」に 2014.08.28
「嫌な出来事の記憶」を「楽しい出来事の記憶」に光を使って置き換えるマウス実験に成功したと理化学研究所が8月28日、発表した。
出来事の記憶の情緒面を制御する脳内メカニズムを明らかにするもので、うつ病の新しい治療法の開発への貢献が期待できるという。
実験は、理研の脳科学総合研究センターRIKEN-MIT神経回路遺伝学研究センター長でノーベル生理学・医学賞受賞者の利根川進マサチューセッツ工科大学教授らのグループが実施。
嫌な出来事の記憶と結びついた場所で楽しい出来事を体験すると、嫌な記憶が薄れて楽しい記憶に変わる場合がある。
記憶は情緒面に大きく左右されるためだが、こうした記憶の置き換えが生じる脳内のメカニズムは分かっていなかった。
実験は「光遺伝学」によるマウスを使って行われた。
光に感受性があるたんぱく質を、遺伝子工学を使って特定の神経細胞群に発現させるもので、その神経細胞群に光を当てることで、神経細胞群を活性化させたり抑制することが可能になる。
記憶のうち、出来事が起こった時の状況や、嫌い・楽しいといった情緒面といった要素は、脳の海馬と扁桃体という領域に保存されることが知られている。研究チームは、この2つの領域とそのつながりに保存された嫌な出来事の記憶が、楽しい出来事の記憶に取って代わられるかどうかを調べた。
記憶の情緒面の制御では、海馬と、海馬-扁桃体のつながりがそれぞれ可塑的であることが重要だ、と利根川氏は述べている。
うつ病患者は楽しい記憶をなかなか思い出せない状態になっているケースが多いが、これは海馬と扁桃体の可塑性の異常が原因の1つになっている可能性があり、新しい治療法への貢献が期待できるとしている。
引用:ITメディア
今何かと話題の理化学研究所ですが、こういった世界に誇るすごい成果を数多く出しているのも事実。
本研究は1987年にノーベル生理学・医学賞を受賞した利根川進氏のグループとの事。
<利根川進氏>
光に感受性があるたんぱく質を特定の神経細胞群に発現させて、その細胞群への光の当て方で感情をコントロールする。
難しすぎてちょっと理解ができないのですが、光で感情や記憶がコントロールできたということのようです。
“光で生物の記憶を書き換えてしまう”と聞いて思い出すのがこちらのSF映画。
“Men in Black“。
その中で出てくる記憶を消す装置。
装置の光を見ると一定時間の記憶が消去されてしまう。
この装置があれば都合の良いことだけ記憶に残せてしまう。
現在、世界では脳内にマイクロチップを埋め込んで記憶をチップに記録する研究なども行われているようで、将来は”脳”を自在にコントロールできてしまうといった想像するだけでも恐い時代が来るかもしれません。
そういう時代があまり来てほしくないのは私だけでしょうか。。。
ありがとうございます。
最新の“車いす”をご紹介☆
2014.08.01|shiozawa
これからいっそう進むであろう“高齢化社会”。
それと同時に労働年齢層が減るわけで、単純に考えてしまうと介護に対する人手不足が一層深刻化する可能性があります。
それを解決する一つの手段は“技術イノベーション”。
今回は、高齢者を支える“車いす”にスポット当てて、車いすの最新製品を紹介☆
小さな動きで自由度の高い操作ができる電動車いす。
■世界めざす「未来の車いす」 手先の動きで操作OK
「80年間、ほとんど変化が起きなかった車いすにイノベーションを起こしたい」。
こんな意気込みで2年前に設立した会社が9月に第1弾の商品を発売する。
日産自動車やトヨタ自動車、ソニーなどを飛び出した30歳前後の若手の視線の先にあるのは世界市場。
WHILL(東京都町田市)が9月に出荷を始める電動車いす「Type-A」は50台の限定生産だが、70台以上の注文が国内外から寄せられたという。
価格は95万円(消費税は非課税)。
横から見ると後輪部分をすっぽり覆う大きな白い円盤状のパーツがまず目に入ってくる。
第一印象として、デザイン家電を連想させる部分だ。
実際に座って操作をしてみた。
手先の小さな動きで、車いすがダイナミックに動くことが最も印象的だった。
左手を置く部分には、親指が当たる側面にオンオフを切り替えるプッシュボタンがあり、上部にはスピードを調節するレバーがある。
一方、右手側の上部にはパソコン用のマウスを小型化したようなつまみが付いている。
親指や人さし指、中指を置いて動きたい方向に向けると実際にその動きが車輪に伝わる。
充電は家庭用電源でできる。1回あたり5時間の充電で20キロメートルの走行が可能だ。
後輪を覆う円盤状のパーツから両手を置く部分につながる棒が、横から見ると斜め上にせり出しているデザインにも思い入れがあるという。
「丸みを持った形状に体を預けると、手が自然と前に出る。バイクにしても自転車も馬も、乗る人が前傾するのが自然。
車いすを使う人の『前に行こう』という気持ちを表したかった」と内藤氏は話す。
引用:日経新聞
まず最初に感じるのは近代的なデザイン。
車のようにスタイリッシュで車いすっぽくありません。
操作性に関しても、小さな動きだけで自由度の高い動きができ、スピードもなかなか出るようなので、高齢者の限らず若い方にもおススメできそうです。
次に紹介する製品は、介護の中でも特に大変な作業の一つ、
“ベッドから車いすに移動する”作業を削減できる画期的な車いす。
<離床アシストベッド リショーネ [Panasonic]>
■ベッドが車いすに…パナ、介護ロボ事業本格参入
パナソニックは2014年春をめどに、介護ロボット事業に本格参入する方針を明らかにした。
まず、リモコン操作で電動ベッドが車いすに変形する「車いす付きベッド」を商品化し、介護施設などに売り込む。
開発した機器は、長さ約2メートル、幅約1メートルの電動ベッドで縦に分かれる。
片方のマットレスが折れ曲がって背もたれや足を支える部分となり、車いすとして使えるようになる。
変形にかかる時間は1分17秒。
3年がかりで開発し、「寝たきり生活から離れる『離床』の機会を増やして生活の幅を広げる」との意味を込め、商品名を「リショーネ」とした。
販売価格は100万円程度になる予定だ。
引用:yomi.Dr
ベッドがそのまま車いすに早変わり。
介護従事者には、この製品がいかに便利かがよくわかるかと思います。
なかなかベッドから移動させてあげれなかったご高齢者を簡単操作で外へのお散歩も可能です。
“イノベーション”。
介護・医療において、効率が悪く、多くの人手が必要であった作業を、医療・介護製品のイノベーションで効率的に小人数で補える。
こういった高齢化をプラスに捉えて技術革新することこそ、最も大切なことのように思います。
人間の進化は不便を道具で解決するところからきてますから。それと同じです。
ありがとうございます。
30歳の若い女性研究員が“世紀の大発見”
2014.01.31|shiozawa
またまた世紀の大発見です。
2010年に京都大学の山中伸弥教授が“iPS細胞”の開発でノーベル生理学・医学賞を受賞したのは記憶に新しい事ですが、
今回、それに匹敵する大発見を日本人の女性がしましたのでご紹介☆
■理研など、新たな万能細胞である”STAP細胞”の開発に成功 iPS細胞に並ぶ偉業
理化学研究所・小保方晴子氏らのグループはこのたび、マウスの体細胞を万能細胞である「STAP細胞」へ “リセット” する革新的技術を開発したとする論文を、科学誌Natureに発表しました。
このSTAP細胞は、2006年に発見されたiPS細胞にならび、生命科学分野に革命をもたらす技術として期待されています。
マウスや人間をはじめとする動物の体の細胞は、あらゆる組織に変化する可能性を秘めた「万能細胞」から発生してきています。
脳や心臓のような、体の各組織に存在している “成熟しきった” 細胞はそれぞれの役割に応じた固有の姿をしており、ちょっとやそっとのことでは変化しません。
近年では、これらの細胞の時間を巻き戻し、初期の万能状態にリセットするための技術が世界中で研究されていますが、例えばES細胞では未受精の卵子に細胞の核を移植する必要があり、iPS細胞では元の細胞に特別な遺伝子を導入するなどの高度な操作が求められます。
これに対し、今回開発されたSTAP細胞の最大のポイントは、なんといってもそのプロセスのシンプルさ。理研のプレスリリースには、細胞を初期化させるプロセスについて以下のように書かれています。
〜こうした検討過程で、小保方研究ユニットリーダーは酸性の溶液で細胞を刺激することが有効なことを発見しました。リンパ球を30分間ほど酸性(pH5.7)の溶液に入れて培養してから、多能性細胞の維持・増殖に必要な増殖因子であるLIFを含む培養液で培養したところ、7日目に多数のOct4陽性の細胞が出現しました。
酸性溶液処理で多くの細胞が死滅し、7日目に生き残っていた細胞は当初の約5分の1に減りましたが、生存細胞のうち、3分の1から2分の1がOct4陽性でした。
要するに、今回のブレイクスルーのポイントは「弱酸性の溶液によって事前に細胞にストレスをかけた後に培養した」ということになります。
このような、細胞の置かれている環境をコントロールすることで成熟細胞を「万能細胞」へと初期化することは、植物では可能であることが知られていましたが、動物細胞で実現したのは今回が初めてとなります。
<STAP細胞から分化したキメラマウスの胎児。蛍光タンパク質により標識されている。>
引用:ガジェット速報
とにかく、今までにないほど簡単な方法で万能細胞「STAP細胞」が作れてしまうこと。
ES細胞では未受精の卵子に細胞の核を移植する必要があったとの事で、
いかにも作業的に難しそうですが今回発見された方法は
酸性の溶液で細胞を刺激するだけ。
びっくりするくらい単純です。
大発見自体もさることながら、発見したのがとても若い30歳の女性研究員だということでさらに驚きです。
文章よりわかりやすい動画をどうぞ。
http://www.youtube.com/watch?v=cjQPW9hfRJU
若いうえにとてもきれいな方ですね。
また、 あまりに衝撃的な発見で信用してもらうのに苦労したとはある意味で衝撃です。
あのNature誌が「あなたは細胞生物学の歴史を愚弄している」と。
人間性を疑ってしまうような発言。
今となっては認められたのでいいですが、
つくづく人は自分の想定をはるかに超えるものをなかなか信じられないものだと感じます。
それほどすごい発見であったことがよくわかるエピソード。
まだまだ人細胞での実現には大きな課題がありそうですが生物・科学技術の進歩を飛躍させた事は間違いありません。
小保方晴子さんは大変若いので今後ももっともっと活躍していただきたいです。
そういった意味でも国はもっともっと研究員を大切すべきだと感じます。
マスター(大学院前期)卒よりドクター(大学院後期)卒だと就職しずらくなってしまったり、非常に低賃金であったり。
優秀な方がたくさんいますので、ぜひ大きな花になる種をつぶさない為の良いシステムを政府は早く確立してほしいものです。
ありがとうございました。