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2012年アカデミー賞受賞作品につきまして
2012.02.28|iwamura
ということで、毎年胸躍るアカデミー賞とはいったいなんなんでしょうか。
やっぱりアメリカが好きなのかなあ。映画好きだとよくこの自問自答が始まってしまう。
現地時間の26日、米カリフォルニア州ハリウッドのコダック・シアターにて第84回アカデミー賞授賞式が開催され、フランスのサイレント映画『アーティスト』と、マーティン・スコセッシ監督初の3D作品『ヒューゴの不思議な発明』が、それぞれ5部門でオスカー像を獲得した。今年は俳優のビリー・クリスタルが司会を務め、歌や踊りを交えながらユーモアたっぷりに授賞式を進行した。
(写真=主演女優賞を受賞したメリル・ストリープと主演男優賞を受賞したジャン・デュジャルダン)
Photo: Steve Granitz/WireImage
4大部門の内、作品賞、主演男優賞、監督賞を制覇した『アーティスト』は、第1回アカデミー賞の受賞作品『つばさ』以来、83年ぶりに作品賞に輝いたサイレント映画となった。モノクロ作品としては1994年の『シンドラーのリスト』以来の快挙であり、フランス映画が作品賞を受賞するのは史上初めてだという。
※MTVさんウェブサイトより
アメリカ好きかどうかはともかく、フランス映画がアカデミー賞で受賞はすごいな。
ということで、ちょっと予告編覗いてみましょうか。
ん?!
「良さそう」ではありませんか!!
しかし、サイレント、モノクロで逝ったらこいつはハズせないでしょう!
チャップリン大先生による、「City Lights(街の灯)」でございます!
チャップリンは子供のころ好きだったんですけれども、中学生ぐらいからずっとニガテで。
なんか、ベッタベタなストーリーと、「ここで泣かせるぞ!」というタイミングで「チャララ~」という涙腺をくすぐる音楽。
そのワンパターンな感じが好きになれなくて。
でも、今になってそれらが全部「いい」。
こんなに愛おしくもロマンチックな映画を、ぼくは知りません。
超名作サイレントを一本見てからでも、4月公開の「アーティスト」は遅くないでしょう。
それからもう一本の「5冠」。マーティン・スコセッシ先生の新作「ヒューゴの不思議な発明」予告編はこちら。
ノミネートや受賞はとにかくスゴい数らしいので、作品としても「牛丼特盛ツユダク」という雰囲気ではある。
しかしスコセッシ先生と言えば、やっぱり男臭いギャングなイタリアーノでなくてはならず、やっぱり男は黙って「タクシードライバー」でしょう。
絶世の美少女と謳われたジョディ・フォスターや、アタマオカシくなるトキのデニーロに光が当てられがちな当作品ですが、こんなに骨太真っ直ぐな「愛の映画」をぼくは知りませんね。
20代のころ、愛する人ができる度にいつも見ていた映画です。デニーロはこの映画か、それかやっぱり「ゴッドファーザーPart.Ⅱ」が一番カッコいいと思います。
今年のアカデミー賞は、上記のようにサイレントが作品賞だったり、外国語賞をイランの映画(?)が取ったりと、なかなかに興味深い感じです。
Photo: Kevin Winter/Getty Images
各部門の受賞作品は以下のとおり。
※作品名「」表記は原題
作品賞:
『アーティスト』監督賞:
ミシェル・アザナビシウス 『アーティスト』主演男優賞:
ジャン・デュジャルダン 『アーティスト』(写真)主演女優賞:
メリル・ストリープ 『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』助演男優賞:
クリストファー・プラマー 『人生はビギナーズ』助演女優賞:
オクタヴィア・スペンサー 『ヘルプ ~心がつなぐストーリー~』脚色賞:
『ファミリー・ツリー』脚本賞:
『ミッドナイト・イン・パリ』美術賞:
『ヒューゴの不思議な発明』撮影賞:
『ヒューゴの不思議な発明』衣装デザイン賞:
『アーティスト』編集賞:
『ドラゴン・タトゥーの女』メイクアップ賞:
『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』作曲賞:
『アーティスト』歌曲賞:
「Man or Muppet」(「The Muppets」)音響編集賞:
『ヒューゴの不思議な発明』録音賞:
『ヒューゴの不思議な発明』視覚効果賞:
『ヒューゴの不思議な発明』外国語映画賞:
『別離』(イラン)長編アニメーション賞:
『ランゴ』短編アニメーション賞:
「The Fantastic Flying Books of Mr. Morris Lessmore」短編映画賞:
「The Shore」長編ドキュメンタリー賞:
「Undefeated」短編ドキュメンタリー賞:
「Saving Face」※MTVさんウェブサイトより
気になる映画は、やっぱりまず「見てみるべき」だと思います。
ただ、過去の名作はやはりそれなりの「名作と呼ばれる所以」がございますから、上記紹介2作品、「街の灯」と「タクシードライバー」に関しましては、会社を休んで是非ご覧いただきたく考えるところでございます。