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沈まぬ太陽~小倉寛太郎氏に想いを馳せる

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2009.10.06|iwamura

さて、ついにいよいよ!「沈まぬ太陽」来週末映画化公開です!

これはずっと待っていただけに、俺は並んでしまうかもしれない!

3時間55分の映像化、ついに踏み切った角川映画にまずは拍手ではないか。

日本航空の労使・経営問題が「モデル」とされる山崎豊子さんの小説「沈まぬ太陽」をもとにした同名の映画(角川映画)が完成し、1日夜、前原誠司国土交通相が鑑賞した。試写後、「日航再建の参考になったか」など、今の問題に引きつけた質問には「いちいち結びつけてコメントするつもりはない」と話した。

日航側は「ジャンボ機墜落事故の場面もあり、快く思っていない遺族もいる。名誉棄損のおそれもある」と映画化に不快感を示していた。公開は24日から。

asahi.comより抜粋

と、いうことなんですがね、まあそりゃそうだ。日本航空は国会議員センイセイがたのボンボンの、天下りの巣窟だっただけに、「いちいちコメント」はできないよな。

もちろん週刊朝日等で、同名小説への抗議文は載せられたりしたことはあった。

週刊朝日2000年2月11日号、18日号の2号にわたり “『沈まぬ太陽』を「私は許せない」” と題した記事が掲載されました。(18日号の表題は、“読者が一番泣いた「御巣鷹山編」こそ「許せない」”)
この小説のモデルにされたと思われる方々、特に“悪役”として描かれた方々の不満の声がのせられています。曰く、「俺はそんなことはしていない・・・」「そんな事実はない・・・」

しかしこれに対しては、やはり同じく週刊朝日内において、原作者モデルの小倉寛太郎(おぐらひろたろう)氏より、反論掲載がなされています。

「この小説で白日の下にさらけ出された、組合分裂工作、不当配転、昇格差別、いじめなどは、私および私の仲間たちが実際に体験させられた事実です。日本航空の経営側にいた人たちは、(中略)数々の不当労働行為やその他の不祥事を思い出されたらいかがでしょう。人間である限り、そんな事実はなかった、などとはいえないはずです。

日本航空機長組合ウェブサイトより抜粋

小説「沈まぬ太陽」は、文庫では5巻からなるのですが、読んでて気持ち悪くなるぐらい人間の汚さや弱さが見えてすごい物語です。映画はもう少しソフトになっていると思われますので、劇場に行かれる前に、読める人がいらっしゃればぜひ。

※恩地元が僻地をたらい回しされている間にも、ニューデリー、ボンベイ、NYと誤着陸、死亡事故が続く。巧みにもみ消し、マスコミ操作、政治家懐柔を続ける「国民航空」であったが、ついに、企業の腐敗は、520名の犠牲者を出す、御巣鷹山墜落事故を発生させてしまう。。。

そしてこの小説のモデルとなった小倉寛太郎氏は、もう亡くなっちゃっているんですけれども、’99年に母校の東京大学にて公演した内容がまた激熱だったので、それを今日は紹介してみたいと思います。

日本航空に入って、10年なら10年みっちり仕事をして考えようと思っていたんですけど、ことのはずみで、(組合委員長に)なっちゃいまして。出来たての会社で、縁故採用多い。そこで、ストライキをやるようにしまして。というようなことで労働条件は大分良くなったんですが、2年委員長やって職場に帰ったらカラチに行け、と。2年経ったら帰れると思ったら今度はテヘランに行けと。「テヘランは店がない」といったら、「お前が開くんだ」と言われ。とうとうテヘランに4年いて、今度はナイロビに行け。「ナイロビには店がない」と言うと「お前が開け」と。いうことで、ナイロビにまた4年いて、合計10年、いましたね。

う~ん、やっぱり「沈まぬ太陽」はフィクションなんかではないですね。。。

これはひどい。

そして、「なぜ(そんな腐った社内にて闘い続けることを)辞めなかったのか」ということについては以下

それでよく質問されるんですけど、「そんなにいじわるされてどうしてやめなかったのか」。それは「このやろう」と思ってやめてやろうと思ったときだってあり ますよね。しかしね、やめるとよろこぶやつがいる。東京本社では喜び、その場で祝杯をあげそうなのがぞろぞろいる(笑い)。一方、成田や羽田では、やめ ちゃったんだそうだ、なんて、ヤケ酒飲むのがいるかもしれない。それ考えると冗談じゃないやめられない、ということですよね。

応援してくれる人の為に、悪しき権力と最後まで闘うぞと。

そんな小倉さんの、それでも弱い若者たちに対して最後のご薫陶。

「人間は弱い」。とくに日本人は弱いと思います。これは、言いたかないですけど、第二次世界大戦でフランスがナチスドイツに占領されたとき、歴史に残るレジス タンスがありましたね。日本で、できるだろうか、私は非常に悲観的です。密告の連続でできないんじゃないか。

よく、私は求められると話をするんですけど、 東アフリカで学んだことの一つなんですけど、肉食獣は草食獣を食べないと生きていけないです。ライオンが一番襲うのは一発で肉がたくさんとれるバッファ ローなんです。しかしバッファローは群で生活しています。他のバッファローは気がつくとそれを奪回にくるんですよ。それで、バッファローがライオンをけち らして、そしてバッファローがしつこいんですね、ライオンが木に登るまでおいかけて。

だけど、ヌーはそのやり方を知らないし、そんな気もないからバーと逃げるだけ。そしてみすみす、大きな体をしながら、一頭が殺されちゃう。そして他のヌーは「あー、今日は俺の番じゃなかった、よかった」それだけなんだ

私は、リストラの名の不合理な首切りに抵抗できない日本の労働組合はヌーじゃないかと思うんです。やはりバッファローにならなきゃいけないんだと思うんです。だから、人間は弱い、お前ね、第一組合に残っていると出世もできないよ、それから正論はいたって世の中通らないんだから、まあ身のため考えたほうがいいんじゃないか、とかね、どうしてもみんな負けちゃうんですよ。だからこそ、お互い支え合う仲間が必要なんだし、それからお互いの信義も必要なんです。人間は弱い、だから、団結と連帯が必要なんです。

民青同盟東大駒場班ウェブサイトより抜粋

弱いが、弱いからこそ、団結と連帯で、「オカシイ!」と思うこととは徹底的に闘う!

闘う男、小倉寛太郎もとい、恩地元の物語、「沈まぬ太陽」来週末いよいよ公開です!

我々も、正しいと思った事には、仲間で力を合わせ、徹底的に闘い抜きましょう!

※そして日本航空さん!ガンバってくれ!なんつっても我々日本の、ナショナルフラッグキャリアなんだから!

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