Mykoちゃん、Cたん


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大変心を痛めております

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2009.10.24|shiozawa

いきなりですが、2年前の天皇陛下のお言葉より。

この琵琶湖において,近年,集水域や湖畔での経済活動により水が汚染し,魚類の産卵繁殖場が減少するなど環境の悪化が進んできました。外来魚やカワウの異常繁殖などにより,琵琶湖の漁獲量は,大きく減ってきています。外来魚の中のブルーギルは50年近く前,私が米国より持ち帰り,水産庁の研究所に寄贈した ものであり,当初,食用魚としての期待が大きく,養殖が開始されましたが,今,このような結果になったことに心を痛めています。

以前もご紹介したように、今上陛下は魚類学がご専門の生物学者でもあられ、食料増産を目的にブルーギルを移入なさったことがあります。

ご存知の方も多いと思いますがこのブルーギル、いまや日本の陸水生態系をブチ壊しまくっているわけですね。

平たく言うと、新大陸でインディアンを駆逐する白人たち、みたいな・・・
平たくないし残酷な例えで申し訳ない。

そんなわけで、日本のブルーギルが、陛下の持ち帰った連中の子孫であることがカンプなきまでに証明されてしまった、というニュース。

ブルーギル、陛下に贈られた15匹の子孫証明

国内で繁殖している外来魚「ブルーギル」は、天皇陛下が皇太子時代の1960年に、米シカゴ市長から贈られた15匹の子孫であることが、三重大学生物資源学部の河村功一准教授(水圏資源生物学)らによるミトコンドリアDNAの分析で判明した。

国内で採取したすべてのブルーギルの塩基配列が、1960年に陛下に贈られたブルーギルの捕獲地・アイオワ州グッテンベルグの1地点で採取したものと、完全に一致した。

ブルーギルは陛下の帰国と同便で持ち帰られ、食料増産を図る目的で、水産庁淡水区水産研究所が繁殖を試みた。その後、滋賀県と大阪府の試験場に数千匹が 分け与えられたほか、本州や四国、九州の湖に放流されたが、食用としては定着せず、繁殖しながら分布域を広げていった。河村准教授によると、現在、全国で の生息数は数億匹に上るとみられる。

じゃあこれからどうするんだよ、というと、一部で

ブルーギルを鮒鮨みたいにするって試みもあるようですが、それにしてもどうしようもない。

河村准教授は「当時は、食料難を解決するため、国の政策として養殖を目指した経緯があり、繁殖はやむを得ない面がある。15匹から大繁殖した教訓を生かし、生態系を脅かす外来種が入らないよう徹底しなければならない」と話している。

今後の教訓にするしかないですな。

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ところで十数匹が繁殖して大暴れ、といえば、大正時代にも例があります。


ブルーギルと同じように、ウシガエルを輸入、増産しようという計画がありました


そのエサとして同時に持ち込まれたのが、アメリカザリガニ

ザリガニを食うカエルというのも、冷静に考えるとすごい話ですが、このアメリカザリガニ十数匹を入れといた池が台風で決壊したそうで、当然彼らは逃げますね。

・・・恐ろしいことに、逃げた彼らが勝手に繁殖して、日本固有のザリガニたちをすみっこに追いやり、今の大繁栄にいたる、と。

十数匹といえば、ペットとして人気の


ゴールデンハムスター

も、元をたどれば20世紀初頭の野生の13匹だそうですし、


サラブレッド

にいたっては、血統をたどるとすべてある3頭のウマに行き着くとか。動物ってすげえ。

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ちなみに「ジャパニーズビートル」と聞いたら、何だと思いますか?

「日本のカブトムシったらこれだろ!」


画像には多少のアレンジがあります

・・・実はこっち。


マメコガネ

名前の通り、小さなコガネムシなんですが、成虫は葉っぱという葉っぱを食い荒らします。そして幼虫は根っこという根っこを食い荒らします。これがアメリカに帰化しちゃって、ゴルフ場の芝生とかがアレなことになってしまったとか。

そういうわけで、外来種問題はお互いさまですな。

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