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インタラクティブ広告を大画面で見ると…。
2009.10.26|iwamura
週末は、世界のCMフェスティバル@新宿ミラノ座でした。
個人的に気になっていたのは、インタラクティブ広告が普通の画面(テレビCMとして)で流れるとどう見えるのだろう?ということ。WEB上では自分で自由に操れる広告が、タイムラインの決まった映像になるとどうなるのか。2つのWEBムービーを比べてみましょう。
と、その前に本エントリーでの言葉の定義を。
■広告>テレビCM
テレビで放送されるCM。一方的に映像が流れ、視聴側はどんなアクションを起こしても、原則的に広告内容が変わることはない。
■広告>インタラクティブ広告
自分のアクションに対して、目の前の状況が変わっていく広告手法。WEBに多い(マウスの動きに合わせて変化するFLASHムービーなど)。
まずは、カンヌ広告祭2009のフィルム部門ゴールド、「The T-Mobile Dance」。こちら、特に公式サイトとかではなく、YouTubeにアップされた動画です。
会場、大ウケ。わかりすいということもありますが、みんな歓声を上げていました。
次に、カンヌ広告祭2009のフィルム部門グランプリ、「Carousel」。
主催者のプーヴィエさんも「WEBでお見せできないのが残念」と言っていましたが、会場の反応はイマイチでした。YouTubeで観た後に、ぜひ本サイトで体験していただけたらと思います。
http://www.cinema.philips.com/
「Carousel」は、「21:9」のテレビの迫力は「16:9」のテレビと比べてどうなのか?がコアメッセージ。テレビCMでこの動画が流れたのではなく、商品サイトでWEBムービーとして公開されました。ぜひ、「compare」ボタンをクリックして比較してみてください。
こちら、カンヌのフィルム部門でグランプリを受賞していますが、自分でアクションして凄さを体験するというインタラクション性が評価されてのグランプリでした。ちなみに、フィルム部門のグランプリにテレビCM以外の作品(今回はWEBムービー)が輝いたのは史上初めてです。
ただ、テレビCMになってしまうと、どうしても「インタラクティブ」が難しくなります。そのため、テレビCMで「Carousel」を観てもあまり感動が生まれなかった・・・と言えるのかもしれません。こう考えると、CM動画をそのままWEBにアップすることや、逆にWEB動画をそのままCMに使うということが、いかにもったいないか。各メディアに合わせたクリエイティブの調整は、やはり必要であることがわかると思います。
今回のCMフェスティバルで改めて実感したのは、「人を感動させる手段は、もうテレビCMだけじゃない」ということ。インターネットが生まれた頃から言われてきたことですが、それがやっと現実に体験できるレベルにまで浸透してきた気がします。
広告手法としてテレビCMを流すのか、広告手法としてWEBムービーを作るのか、広告手法として映画を制作するのか。そういった意味では、新しい気付きのあったフェスでした。
さて、来年のCMフェスティバルは、どんなラインナップが並ぶのでしょうか。