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タラバガニ類、4新種発見
2009.12.08|shiozawa
「新種発見!」というと、なにやら凄いことに聞こえますが、
いや、凄いことなんですけど、
タラバガニ類、4新種発見=ガラパゴス諸島沖からも-英チーム
英サウサンプトン国立海洋学センターの研究チームは5日までに、米国立自然史博物館(ワシントン)の収蔵標本の中から、タラバガニ科の新種を4種も発見し、国際的な動物学誌ズータクサに発表した。
いずれも深海に生息する種で、もともとの採集地はフィリピン沖、ベーリング海、米東海岸のサウスカロライナ州沖、ガラパゴス諸島沖。同諸島周辺にタラバガニ類が生息することが確認されたのはこれが初めてという。
「深海」「エビカニ」「昆虫」この辺のカテゴリは新種がしょっちゅう見つかるので、イキモノに興味を持っている人にとっては、よっぽどアレな生物でなければ
「またか・・・」「ほう・・・」
くらいなもんですな(研究者のみなさん、すまん)。
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ところでタラバガニといえば、北の味覚としておなじみですが、
「これでヤドカリのなかま」というのも定番ネタですね。
タラバガニ(鱈場蟹)Paralithodes camtschaticus は、十脚目(エビ目)・異尾下目(ヤドカリ下目)・タラバガニ科に分類される甲殻類の一種。食用に珍重され、分布域の沿岸では重要な水産資源の一つとなる。名前に「カニ」とあるがヤドカリの仲間である。
実は魚の「タイ」なんかも似たようなもんでして、「~ダイ」という魚は多いですが、正味の「鯛」はほとんどいないらしいです。
鯛(たい、タイ)とは、広義にはスズキ目スズキ亜目タイ科の総称、狭義にはタイ科のマダイ Pagrus major を指す。タイ科にはほかに、クロダイ、キダイ、チダイ、ヒレコダイ、タイワンダイ、アカレンコなどが含まれる。
さらに広義には、タイ科以外の魚でも、扁平・大型・赤っぽい体色・白身などの特徴を持つ魚には「-ダイ」と和名がついていることが多く、この場合、タイ科とは分類上遠い魚もいる。アマダイ、キントキダイ、イシダイなどはタイ科と同じスズキ亜目だが、エボシダイなどはスズキ目の別亜目、キンメダイ、アコウダイ、マトウダイなどは目のレベルでちがう魚である。このように和名にタイと名のついた魚は200種以上もいる。
極端な場合には淡水魚で養殖が盛んなティラピアを、その学名ティラピア・ニロチカから「チカ鯛」などと命名したり、「イズミダイ」と称して販売されていたこともあった。こうしたものは「あやかりタイ」などと揶揄される。
もちろんガクモン的な整合性と「食ってうまい」は全然別の話ですので、批判してるわけではありません。
たとえば「ダイオウオナシヤドカリ(※)」とか言われたら食う気になりませんが、「タラバガニ」と言われれば「美味そー!」ですね。
(※言わずもがなですが僕が今テキトーにつけた名前です)
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ことほどさように、水産関係の名前は百花繚乱ですが、いちばん成功した例が
「トロガツオ」
いわゆる戻りガツオのことで、正式な名前ではないですが、とあるスーパーで
「脂の乗りがトロっぽいから」
とこの名前にして以来、ハンパじゃない売れ行きをたたき出し、以後は業界の定番名になったとか。
「プロモーション」「ネーミング」って大事ですな。