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日立が大型受注獲得 「英高速鉄道」
2012.07.27|shiozawa
円高にもだえ苦しむ日本の電機メーカー達。
そんな電機メーカーを尻目に、このところ調子のいい超有名企業があります。
日立製作所。
そんな日立が最近、新たな大型受注をを獲得したようです。
■総額5500億円 日立、英高速鉄道を受注 <2012/7/25>
日立製作所は25日、老朽化した英高速鉄道の更新計画で、車両製造や保守事業を一括受注することで同国運輸省と正式契約したと発表した。
事業総額は45億ポンド(約5500億円)で、大半の事業を日立が担う。
日本政府も受注を全面支援し、海外の大型インフラ事業の獲得につながった。
日立は現地に工場を建設する方針で、グループ会社が計596両の車両を製造し、関連会社を通じ、英国の鉄道会社にリースする。
国際協力銀行(JBIC)や日欧の民間銀行が協調融資を実施するなど官民一体で支援する態勢を整えた。
車両は、ロンドンとスコットランドのエディンバラなどを結ぶ都市間高速鉄道で使用。2017年から日立製の車両が走行する予定で、その後の27年半の間、保守事業を担当する。
車両の最高時速は約200キロ。
一部の車両は電化と非電化区間のいずれも運行できるよう、モーターとエンジンの両方を備えている。
引用:産経ニュース
やはりインフラは手堅いです。
しかも今回は超大型受注。
また、肝心の車両も一部はモーターとエンジンの両方を備えているハイブリッドということで技術的にも時代を先行する製品となってるようです。
他にも最近の日立の海外受注を見てみると
■リトアニアの「事情」生かせるか 日立、原発事業が受注目前 <2012/5/7>
国内で原子力発電所の再稼働問題が注目されるなか、海外ではリトアニアで今夏にも新設計画にゴーサインが出る。
同国政府は2021年稼働予定の新規原発について、日立製作所と正式契約に向けて最終調整している。
東京電力福島第1原発事故後、世界の主要国で新設計画が一時中断したが、リトアニアが原発を推進するのは特殊な「お家の事情」がある。
<日立製作所の海外における主な原発受注活動>
国・地域 主な受注活動
リトアニア 2011年7月に優先交渉権を獲得。12年夏メドに正式受注見通し
東南アジア ベトナムなどで受注活動強化。11年からベトナムの大学で技術者育成開始
フィンランド オルキルオト原発の新設案件で受注活動
ポーランド 米ゼネラル・エレクトリック(GE)と組み受注活動
カナダ 米GEなどと組み小型原子炉の共同開発を計画引用:日経新聞
目前ということで獲得というところにまでは至っておりませんがかなり有望です。
こちらの受注も数千億円規模になるのではないでしょうか。
ここでちょっと気になる点。
皮肉にも、原発メーカー3社の日立と東芝と三菱重工はこれだけ日本メーカーが総崩れの中、2011年度は黒字です。
特に日立と東芝は業績がかなりいい。
さらに他の海外受注。日立系列の会社ですが、
■日立建機、トルコ金鉱山向けに超大型油圧ショベルを一括受注 <2012年7月20日>
日立建機は、トルコの金鉱山向けに、トルコ国内初となる電動式の超大型油圧ショベルとトロリー式ダンプトラックの組み合わせを合計8台一括受注した。
今回の受注は、日立建機の中東地域の販売・サービス会社である日立建機中東(FZE)が、カナダの金生産会社であるエルドラド・ゴールドの子会社で、トルコ国内最大規模の金生産量を持つキスラダグ金鉱山を開発するトゥプラグから注文を受けたもの。
電動式の「EX5600超大型油圧ショベル」が1台、日立製作所製の最新式IGBTインバータを使用したAC駆動方式の「EH4000ACリジッドダンプトラック」が7台の合計8台で、メンテナンス部品を含めた受注額は40億円以上を見込んでいる。
引用:Response
以上に上げさせていただいたものはどれもインフラ関連またはインフラ開発と間接的につながるようなもの。
■日立、社会インフラを収益源に <2012/5/11>
「東日本大震災やタイ洪水の逆風はあったが、4000億円超の営業利益を確保できた」。
10日の会見で、日立製作所の中西宏明社長はこう語った。
連結営業利益(米国会計基準)は4122億円(前の期比7%減)と電機大手で首位を確保。
純利益はハードディスク駆動装置(HDD)事業などの売却益も加わり、過去最高を更新した。
けん引役はプラント関連機器や情報・通信システムなど社会インフラ関連の部門だ。
かつて業績の足を引っ張った薄型テレビなどの部門は小幅の赤字にとどまり、収益変動の大きい事業を切り離した効果が収益増となって表れた。
引用:産経新聞
片や-7800億円に-4566億円。
その一方で日立は+3471億円。
この差は明らかにインフラビジネスに力を注いだ結果です。
今回の総崩れしてしまった会社の“黒字にV字復活”への一つのヒントになればいいなと感じます。
ありがとうございます。