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マイクロソフトのタブレットPC“Surface”発売発表。そして組織形態大変革!
2012.10.19|shiozawa
“タブレットPC”といえば今もiPadですが、
とうとうPC界の巨塔マイクロソフトが自社製タブレットPCの発売を発表しました。
すごく突然なのですが今月発売です(日本は未定)。
まるでアップルのようなサプライズっぷり。
自社ではハードを作らなかったマイクロソフトですから、今回のはつばいは明らかに大変革。
やはりソフトからハードまでなんでも自社でつくる超元気なアップルを意識している事でしょう。
■Microsoft、タブレット「Surface」の詳細公開 – 米で予約受付開始
米Microsoftは10月16日(現地時間)、10インチ・タブレット「Surface」の価格や詳細仕様など新情報を公開。
米国において、Windows RTを搭載する「Surface with Windows RT」の予約受付を開始した。
32GBと64GBの2つのモデルが用意されており、価格は499ドルから。予約受付開始時点で、Windows 8の一般提供開始日である10月26日の配送を保証している。
<Surface>
<Back>
< Touch Cover>
引用:マイナビニュース
スペックはこちら
Surface with Windows RTは、CPUがNVIDIA T30、RAMは2GB。
10.6インチのClear Type HDディスプレイ(1366×768)を備える。
ワイアレス機能は、Wi-Fi (802.11 a/b/g/n)、Bluetooth 4.0。
720p HDカメラ×2 (前面/背面)、マイク×2、ステレオスピーカーなどを装備。
センサーは、加速度センサー、環境光センサー、Gyro、デジタルコンパスなど。
ポート類は、USB 2.0、microSDXCカードスロット、ヘッドセット端子、HDビデオ出力、カバーポートとなっている。
本体サイズは10.81×6.77×0.37インチ(約275×172×9.4ミリ)で、重さが1.5ポンド(約680グラム)。
引用:マイナビニュース
ざっくりiPad 2と比較すると(本当にざっくりです)
iPad 2 with Wi-Fiが、32GBモデルが599ドルであるから、1万円くらい安い値段です。
ただ、iPad2はもう半年ほど前に発売しておりますから、現在は大差ない値段ではないでしょうか。
ただ、今回のタブレットPCがiPad2に勝てるとは残念ながら思えません。
しかし、
マイクロソフトにとってはそれ以上に大事な変革の第一手のはずです。
ポイントは今回のタブレットPCはソフトもハードもマイクロソフト製であること。
■垂直統合型への転換
Surfaceは、企画や設計、技術開発、販売の全てをマイクロソフトが行う点が注目されている。
同社は以前から、パソコン本体やタブレット端末は自らハードウエアを作らず、メーカーに多様なハードウエアを提供してもらう“水平分業型”の戦略を採ってきた。
多数のパートナーから成る「エコシステム(生態系)」こそが、これまでのWindowsの強みと言ってよい。
米アップルがOSからハードウエア、コンテンツまで全て自社で手掛ける“垂直統合型”で成功したのとは対照的だ。
ところがマイクロソフトは、Surfaceで垂直統合型の事業モデルへと大きく舵(かじ)を切った。
10月26日には、Windows 8やWindows RTだけでなくWindows Phoneでも利用できる音楽配信サービス「Xbox Music」の提供も始める。Windows 8の立ち上げに当たって同社は、非常に細かく情報を統制。
Surfaceについては完全な秘密主義をつらぬいて開発し、業界を驚かせた。こうした手法は、アップルを強く意識したとみられる。
引用:日経新聞
実に面白く的確な解説、見解です。
このように、マイクロソフトが経営方法までもを大きく変換しようとした理由が
創業からの約30年のの株価変動からも感じられます。
あくまで株価なので絶対値で比較はできませんが、相対的にみると色々と見えてきます。
引用:BGR
アップル(赤)の場合、iPodが発売された2001年のどん底期から現在へのとてつもない飛躍。
それに対し、マイクロソフトの場合は、良くも悪くも2003年から約10年間は実に安定的。
なぜかアップルと比較すると“物足らなさ”と“今後の不安”を感じてしまう結果です。
その停滞感を打破する一手として今回の発売があったように感じます。
実際、マイクロソフトは今もWindowsOSは絶対的に人気ですから、ハードも自社開発すれば、どこの会社よりも絶対的有利なポジションになることができると思います。
(WindowsOSを採用しているPCメーカーとの関係が悪くなりそうですが。。。)
このマイクロソフトの停滞感を見ているとどことなくサラリーマンの私は“日本の経済”の停滞感に似たようなものを感じます。
(もっとひどいかもしれませんが)
以下が日本の名目GDPです。
ここ数年GDPが上がっているように見えますが、対ドルに対して円高が一気に進んだだけなので、実質は1993年ごろからほとんど変わっていないようです。
マイクロソフトは2012年の大変革。
当然変革にはリスクがあると思います。
かといって何もしないと何も変わりません。
日本経済も2012年は無理でも、2013年は多少のリスクはとってもそれなりの変革に挑戦してほしいですね。
どこからどう見ても、経済状態はここ何十年で最低のはずですから。
ありがとうございます。