Mykoちゃん、Cたん


HOME > 

農業のIT化で“第二のオランダ”になれるか

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

2013.07.26|shiozawa

日本が23日にTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉へ正式に参加しました。

それにつきまして大きく議題に挙がっているのが“農業”。

国内の農業がますます不安でなりませんが、今日は

ITの力で農業を成長させよう”といった話についてご紹介☆

 

農業の輸出大国といえばアメリカ

広大な国土を十二分に利用した大量生産です。

では第二位はどこの国かというと意外や意外。

国土的にも経済的にも大国ではない“オランダ”。

スマートアグリ … 農業のIT化が国際競争力を飛躍させる

5月20日、NHKのクローズアップ現代ではスマートアグリが取り上げられた。

オランダは日本に比べ農地面積は4割しかなく、農業人口は約20分の1、緯度も樺太の北部に相当し寒く日照時間も短く、決して農業に最適な気候とは言えない。

パートタイムの人件費も時給2000円と高い。しかし、農業輸出額では世界第2位だという。

 

http://www.youtube.com/watch?v=KelyPzs5Dnc&feature=player_detailpage

 

農業輸出額ランキング  

1 アメリカ   1188億ドル  

2 オランダ   773億ドル 

3 ドイツ     667億ドル 

4 ブラジル   621億ドル 

5 フランス    616億ドル

・・・・  

51 日本      32億ドル         

 

         日本        オランダ
農地面積   461万ha     192万ha
農業人口   290万人       15万人

 引用:AJER

日本の農地の1/2以下での農業人口はわずか1/20。

この結果が、示すのは“農業は人口と国土には必ずしも比例しない”事をよく示してくれる良い例です。

ではオランダはどのような方法で農業大国になっているのでしょうか。

オランダの成功を更に後押ししたのは、巨大なグリーンハウスだ

グリーンハウス内の湿度、温度、光はITにより徹底的に管理されている。

これにより常に最高の環境を維持し、質の高い作物を効率よく栽培できる。

害虫でさえ繁殖する前にその天敵の虫を放ち、農薬を使わずに駆除している。

トマトやパプリカなど極めて効率的に生産をしている。

引用:NHKクローズアップ現代

 

“あらゆる作業をIT技術により最大限に効率化した農業”といった印象です。

日本では最近はやりの植物工場とはまた異なる方法。

 

また、農業大国アメリカでも、またこちらは異なったIT技術を農業に生かした例になります。

■宇宙ロボット開発者がつくった、農場を解析するAIドローン

農家のためのドローン(小型無人航空機、UAV)を開発するPrecision Hawk社のアーネスト・イーロンは学生時代、惑星で動くロボットの人工知能を開発し、宇宙ロボティクスの博士号を取得している。

「宇宙ロボットに人工知能が必要な理由。それはほかの惑星でロボットを動かすために、人間がいちいち操作に入っていたら、遅延が起きてしまって大変だからだよ」と彼は言うが、機械の操作に人を介在させないというその考え方は、いま開発しているドローンの設計思想にも自然と受け継がれている。

ファーマーは朝食前に紙飛行機を飛ばす要領で、ドローンを自分の農場の上空をめがけて投げておくだけでいい。

あとは自動的に農場の上空を飛行し、コーヒーを飲み終わったころにはもとの場所に戻ってきている。

位置情報や風の当たり具合などをドローンが自らリアルタイムで計算しながら、事前にインプットされた飛行ルートを自動飛行するからだ。

戻ってきた機体には、高感度カメラ、マルチスペクトルカメラ、サーマルカメラなど用途に応じてカスタマイズされたセンサーによって、その日の農場の詳細なデータが蓄積される。

それは自動的にPrecision Hawkのサーヴァーへと送られ、農家ごとに合わせて形式化された解析結果がファーマーへ送り届けられる。

その一連の流れのなかにファーマーはほとんど介在しない。

引用:WIRED.jp

人工知能を利用することで、人間がコントロールせずに、ドローンが自分自身で考えて動き、必要なさまざまな情報を収集してくれる。

なんて便利なシステムでしょう。

こういったITを農業に有効活用する事によって

今後の農業は農地や人件費の安さなしでも戦っていける可能性

を示してくれています☆

 

IT技術自体は世界トップクラスである日本。

国内でもIT技術を農業に生かす取り組みが企業レベルで色々進んでいるようです。

その一例がこちら

農業IT化で激突 人材育成の富士通、新型センサーで挑むNEC  (4/17)

情報技術(IT)を駆使し、ものづくりのノウハウを移転する農業支援事業で、NECと富士通がしのぎを削っている。

得意の情報通信処理技術で農業の生産性向上に貢献し、新事業に育てようという思惑だが、自然相手の農業は製造業のように単純にはいかない難しさもある。

かつてパソコンや半導体で覇を競った両社のアプローチはやや異なる。

海外市場もにらむ勝敗の行方は、3年もすれば見えてくるのではないか。

東京・府中市のNEC子会社のNEC東芝スペースシステムのクリーンルーム仕様の本社工場。

独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の人工衛星に載せる新型のハイパースペクトルセンサーの製造が間もなく始まる。

NECのハイパースペクトルセンサー、「ひすい」の外観イメージ

<NECのハイパースペクトルセンサー、「ひすい」の外観イメージ>

1品生産の衛星部品はすべて手づくり。白衣を着た作業者は顕微鏡をにらみ、プリント基板に微細な電子部品を装着する。

衛星は2015年にも打ち上げ予定で、センサーは13年度中に完成させる。

引用:日経新聞

日本とオランダは当然、異なる国々に囲まれていますので輸出する相手も当然異なります。

さらに言えば、持っているIT技術も日本とオランダでは全く異なるわけで、

日本は日本でオランダとは異なった強みを上手に生かすことで農業は十分世界に通用する産業になるかと思います。

ただし、すべての農産品がIT化によって成長産業にできるとは到底思えません。

手間暇のかかる、繊細な農作物は必ずしも、IT化、生産効率化でうまくいくとは限りません。

こういったことも踏まえて、政府は“国産農業の復活”に貢献していただきたいと思います。

ありがとうございます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Goods工房.comをオススメする理由

無料サンプルのお申し込みはこちら

カテゴリ

アーカイブ

お電話でのお問い合わせ
090-7723-9053 / 営業時間 10:00~17:00
フォームでのお問い合わせはこちら

いいね!を押してお得な情報をゲット!Facebookページ