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書籍バブルについて~勝間女史の反論と切込隊長の考察~
2010.08.17|iwamura
だいぶ香ばしく、かつ相変わらず切込隊長の論調がエッジが利いてて気持ちがよかったので、ご紹介。
まず切込隊長のブログから拾ってみよう。
我らの我らの勝間和代女史が「バブル崩壊」と書店員に煽られてブログ記事を執筆す(加筆あり)
一個人|心に残った本||池上彰「伝える力」
http://www.ikkojin.net/blog/blog6/post-2.html
otsune tumblr まとめサイト 画像保管庫Q
http://otsune.tumblr.com/post/942317506ブックファースト。いいねえ。漢だと思うんですよ。例えばゲーム業界でうっかり小売が「小島秀夫はバルブだ」とか書こうもんなら、そこの小売はその日のうちにコナミ流通から外されかねない勢いだと思うんで。
まあ、ブックファーストさんの軽率な(?)書き方は置いておいて。
本題に入ります。
以下、項目別に。
● [第一章] 勝間和代女史、バブル論に対して発言する
書籍バブル論について~私も当事者の感想を入れます
http://kazuyomugi.cocolog-nifty.com/private/2010/08/post-f4b3.html[引用]私の考えは、結論から言いますと、後から見ると「バブル」といわれるものの正体は、私は「将来へのオプション投資が一点に集中すること」だと思っています。
たぶん、冒頭からこういうことを書くから飽きられたんだと思うわけです。
以前、日経マネーの書評で勝間女史の本を取り上げたのは、企業会計に対する真摯な姿勢と、複雑なものをシンプルに読み解こうとする勝間流の合理主義が一冊の中に貫徹していたことが「新鮮」だったからでした。
やはり本を書くからには「そのときお前がどれだけ真剣に執筆したのか」ではなくて、「お前は読者にどれだけの知見や経験や考え方を伝えることができるのか」が重要なのだと思います。
”著者・勝間和代”の「本業」はやっぱり金融、会計にあるのであって、マーケティング主導で他の著者に馴れ合ってみたり、売れなくなった女性シンガーとTwitter上で絡むというのはバブルというより”著者・勝間和代”の消費でしかないように感じます。
これはおっしゃる通りというか、いつの日からか我らが勝間女史は「迷走」が始まったよな。そして最終的に「結局女はキレイが勝ち!」とか言われても、「結局」って!はあ?!?!という感想は、日本国民全体が持ってしまった感想だったんだろうなあ。。。
「この人、カッコウつけたかっただけなのかなあ。鼻についちゃうなあ。」みたいな。
● [第二章] 茂木健一郎氏の件
● [第三章] 勝間女史、アマゾンと戦う
● [第四章] 池上バブルはバブルなのだろうか
この辺トバします。引用長くなるので。
ただ、切込隊長所見には基本的に同感。
池上さんと勝間さんとの最大の違いは、池上書籍は「イヤミがないこと」「鼻につかないこと」があげられるんですよね。ああいう教科書的な日本語を、教条的だと拒否反応する方もいらっしゃるとは思うけれども、日本語がキレイだから、ファンを老若男女に広げることができると思うんですが、どうだろうか。
● [終章] いまだから読みたい勝間和代文学
勝間女史の迷走初期のころ、勝間女史の異様な勝負根性と特異な人間性を題材にした短編が次々と発表されるという事件があり、この頃は、ある意味で勝間ワールドの不思議さ、愉快さを「愛でる」感覚がありました。
勝間和代十夜
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BE%A1%B4%D6%CF%C2%C2%E5%BD%BD%CC%EB
勝間和代十夜の表紙を描いてみた
http://d.hatena.ne.jp/yoneyacco/20090721/p1
得体の知れない勝間ワールドにいざなわれ、正体定かならぬ、それでいてロマンチシズムと熟年のエロティズム(ォェ)とがめくるめく快感と恐怖を感じさせる、勝間本の読み手の心の揺らぎを表現している作品が多くあります。
[ぼんやり童話]勝間和代十夜
http://d.hatena.ne.jp/ayakomiyamoto/20090616/p1作中の勝間和代は強烈だ。
少年心ながら、たぶん戦死してしまって帰ってこない父親、生きるために伯父さんとの時を過ごす母親、おぼろげに知る振り返りたくない自分の環境から、恐ろしいけど興味もある勝間の出る森に入ってしまう少年… 問題は、勝間和代女史が、そこまで人の心に自立する生き方を植えつけておきながら、勝間和代女史本人が結局どこへ逝こうとしているのか、得た影響力をどこに行使しようとしているのか、単なる金儲けなのか別の何かなのか、分からんというところを当時から皆感じ取っていたわけですね。
[引用]当事者としては、せっかくいただいたチャンス、それをどうやって最大限に生かすか、考えるのみ、です。今も同じ気持ちです。そして、株価と同じく、さまざまなものは常に、本来価値に収束しようとしますので、淡々と、自分の本来価値を上げることにみなさんと協力しながら務める、それに尽きると思います。
チャンスだったのかどうかはともかく、最大限に生かす具体的な行動の中身が良く分かりません。勝間女史の「あがり」とは何だったのかが最後まで分からないまま、「キレイが勝ち」となったのが最大の問題点だったのかなあ、と。
● [付録・加筆04:22] 或る迷走
さっき痛いテレビ見たら、こんな記事が。
勝間和代のおっぱい需要
http://zarutoro.livedoor.biz/archives/51505398.htmlなんというか… いや、何もいうまい。
※切込隊長Blogより抜粋(部分略)
まとめ。
勝間女史が迷い、読者も迷ってしまった(いまここ)。
ただ、個人的に思うことも2点。
1点は、切込隊長も言うように、「書籍バブル」とは便宜上そう見えるかもしれないが、しかし各人それぞれ職種もやり方も違う方々であるため、ブックファースト店長のように十把一絡げになんかするべきではないし、池上さんは目線そのまま当分問題なくいってほしい、という点が1つ(池上さん好きだし)。
もう1点は、そもそも人間は迷う生き物なんだから、勝間さんもゴチンゴチンぶつかりながらも、その持前のエネルギーと自負心で、迷いながらも走り続けてほしい、という点が1つ。
。。。
切込隊長の記事は毎回適切で面白い。
本日は引用ばかりになってしまいましたが、ビシバシ来る彼の小気味いい論調が、お盆明けの脳にありがたい。
今週もがんばりましょう!