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大企業とベンチャーと。今敏(こんさとし)監督訃報と。
2010.08.26|iwamura
「Venture now」にて、おもしろい記事を見つけた。
大企業に就職した場合と、スタートアップベンチャーで働く場合の「人生の違いマトリックス」。
少しオーバーですがわかりやすい。どうでしょうかみなさん。
・大企業は、
”やるかやらないかではなく、できるできないか”
・スタートアップベンチャーは、”できるできないではなく、やるかやらないか”
※Venture nowより抜粋
「できる、できない」も、「やる、やらない」も、どっちも重要なんだよな、世の中。
そして、個人の特性や、向き不向きだって絶対ある。
それにしても、彼女、奥さんを支えられないベンチャーっていったい。。。(泪)
さてそして、彼は「やる、やらない」の方の人だったのかな。「千年女優」等で著名なアニメーション作家、今敏(こんさとし)監督が永眠されました。享年46歳。
「千年女優」「パプリカ」など芸術的な作風で知られ、海外の評価も高いアニメーション映画監督の今敏(こん・さとし)さんが、24日午前6時20分、すい臓がんのため死去した。
1985年、武蔵野美大在学中に「虜―とりこ―」でちばてつや賞を受け、マンガ家としてデビュー。アニメにも進出し、97年に「パーフェクトブルー」でアニメ映画を初監督した。
第2作の「千年女優」(02年)が、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門の大賞を受賞して注目を集めた。同作は、米国の配給会社ドリームワークスによって世界配給された。「東京ゴッドファーザーズ」(03年)に次いで製作された06年の「パプリカ」は、筒井康隆の小説が原作。ベネチア国際映画祭のコンペ部門に出品された。
宮崎駿や押井守の次世代を担う日本アニメ界の気鋭として期待されていた。新作「夢みる機械」を準備中だった。
※asahi.comより抜粋
そんな今敏監督の日記よりの抜粋。
「大事な人」への記述。以下。
丸山さんに「夢みる機械」の懸念を伝えると、
「大丈夫。なんとでもするから心配ない」
とのこと。
泣けた。
もう号泣。
これまでの映画制作においても予算においても不義理ばかり重ねて来て、でも結局はいつだって丸山さんに何とかしてもらって来た。
今回も同じだ。私も進歩がない。
丸山さんとはたっぷり話をする時間が持てた。
才能が惜しい。何とかおいていってもらいたい。
何しろザ・マッドハウス丸山さんが仰るのだから多少の自信を土産に冥途に行けるというものだ。
それらを世間に出す機会を与えてくれた丸山さんには心から感謝している。本当ににありがとうございました。
今 敏はアニメーション監督としても幸せ者でした。
「大事な人」もうひとり。
今度は奥様への記述。以下。
最後に、誰よりも気がかりで、けれど最後まで頼りになってくれた妻へ。
あの余命宣告以来何度も二人で涙にくれた。
でも、そんなしんどくも切ない日々を何とか越えて来られたのは、あの宣告後すぐに言ってくれた力強い言葉のおかげだと私は思っている。
「私、最後までちゃんと伴走するからね」
その言葉の通り、私の心配など追い越すかのように、怒濤のごとく押し寄せるあちらこちらからの要求や請求を交通整理し、亭主の介護を見よう見まねですぐに覚え、テキパキとこなす姿に私は感動を覚えた。
「私の妻はすごいぞ」
私が死んだ後も、きっと上手いこと今 敏を送り出してくれると信じている。
思い起こせば、結婚以来「仕事仕事」の毎日で、自宅でゆっくり出来る時間が出来たと思えばガンだった、ではあんまりだ。
けれど、仕事に没頭する人であること、そこに才能があることを間近にいてよく理解してくれていたね。私は幸せだったよ、本当に。
生きることについても死を迎えるにあたっても、どれほど感謝してもしきれない。ありがとう。※2ch速報スレッドより抜粋(部分略)
ベンチャーとか、大企業とか、違うな。
どれだけ自分のすべき役割に思いっきり頑張ったかどうか。
そして、頑張って生きる人には、理解者、支えてくれる人が、やっぱり大事なのだなと、感じ入った次第。
今日も、友達の為、大事なあの人の為、1日がんばりましょう。