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ロボティクスと医療の融合☆
2013.10.11|shiozawa
“ロボティックス技術”と“医療技術”。
■マインド・コントロール可能な”バイオニック義足”が開発される
オーストラリア・シドニーにあるハーバービュー病院の医療研究グループはこのたび、脳からの信号を受け取って駆動する「バイオニック義足」の開発に成功したとする論文を、科学誌 “The NEW ENGLAND JOURNAL of Medicine” に発表しました。
使用者の意志によって義手を駆動させる技術は既に実用化されていましたが、義足で同様の機能を実現したのはこれが初めてとなります。
このバイオニック義足では、まず最初に、脳が「脚を動かそう」という指令を出すと(通常は)膝や足首に通じている神経へ電気信号が流れてきます。
この時、大腿部に埋め込まれている電極が脳から流れてきた信号を受け取り、これを専用のソフトウェアで解読することで、義足の動きを動的に変化させる仕組みとなっています。
引用:ガジェット速報
まさにロボットと医療の融合です。
足を動かそうとする神経の信号を解読し、ロボットが動く。
こんなことができるようになれば、腕はもちろん体のさまざまな部分がロボット化できるようになるのではないかと考えてしまいます。
ロボットといえば、生命と相反する分野。
医療といえば生命を扱う分野。
相反する分野同士でありながら発展とともに近づきあっているように感じます。
例えば、ロボットでありながら生命感を感じる人型ロボット。
<独立行政法人産業技術総合研究所が開発したヒューマノイドロボット “HRP-4C「未夢」”>
<DARPA Defense Advanced Research Projects Agency “ATLAS”>
人っぽくはないけど、未来を感じる2足歩行ロボット
<Titan Robot>
<水道橋重工の“Kuratas”>
など。
医療分野においても、まるでロボットのようにパーツごとに培養し作る時代がやって来ております。
■バイオエンジニアリングによってつくられる10の体パーツ
PHOTO: Massachusetts General Hospital/OTT Lab
「心臓や腎臓なんておもちゃにすぎない!」と、映画『ヤング・フランケンシュタイン』の主人公は叫んだ。しかし、バイオエンジニア(工学の原則を生体システムに応用しようと試みる人々)の見解は異なる。
それは、彼らが実験室でつくり出す「おもちゃ」が心臓や腎臓だけでなく、皮膚や、角膜や、ほかのさまざまな組織にも及び、多くの人々の命を救うことができるからだ。
<皮膚>
科学者たちは、すでにかなり前から、患者に移植するための人工皮膚を少量生産することができた。一般的に細胞は、実験室で培養され、その後コラーゲンの構造の中に入れられる。
2011年に、フラウンホーファー界面工学・バイオテクノロジー研究所(Fraunhofer Institute for Interfacial Engineering and Biotechnology)は、2層モデルの人工皮膚を短期間でつくり出すことのできるシステムを開発した。現在は、月に最大5,000枚の皮膚シートを生産することができる。
<耳>実験室での複製が最も困難な器官のひとつだ。宇宙機械工学の准教授マイケル・マカルピン率いるプリンストン大学のチームは、3Dプリンタを使って、子牛の細胞や電子部品をもとに、耳を作成した。2013年5月に発表されたこの器官は、わたしたちの耳が聴くことのできない周波数も感知することができる。
<心臓>
人工心臓は、1980年代から外科的に埋め込まれてきた。しかし、いままでどのような装置も、生きた健康な心臓の効果的な代用品となることはできなかった。外科医ハラルド・オット率いるマサチューセッツ総合病院のチームは、現在、人工生体心臓を開発している。一方で、フランス企業Carmatは、人工部品と牛の心臓組織を用いた装置をテストしている。
引用:Wired.jp
などなど。
現在は、人体の各器官ごとに培養できるようになりつつあります。
さらに、昨年のノーベル賞で注目されましたiPS細胞の発見により、いっそう人体の各器官の培養技術が発展すると予測されています。
この2分野のベストミックスで、本来の器官以上に優れたものが手に入れられるようになるかもしれません。
さらには、永遠の命を手に入れる時代がくるのでしょうか。
ありがとうございます。