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世界初。ウナギの完全養殖に成功☆
2014.02.14|shiozawa
日本人いとってはなじみの深い”うなぎ“。
私ごとですが、ふと思い出して“かば焼き”がどうしても食べたくなる時があります。
そんなウナギですが、
日本ウナギが減少しており、いずれは口にすることができなくなってしまうといった噂が実しやかに囁かれるようになりました。
実際のところ、稚魚の漁獲量もかなり落ち込んでしまっています。
かなり絶望的なグラフ。
いかに急激に減少しているかがよくわかります。
■ニホンウナギ、絶滅危惧種に指定か?
水産庁によると、シラスウナギ(稚魚)の今季(2012年12月~13年4月)の漁獲量はわずか5.2トンと過去最低となり、中国などからの輸入7.4トンを加えても、2013年のシラスウナギの池入れ量(養殖池に入れられた量)は前年に比べて21%減の12.6トンにとどまった。
養殖業者が仕入れるシラスウナギの1キロあたりの価格は、12年が215万円で、前年の2.5倍に急騰。13年は260万~270万円とさらに高値になっている。
引用:J Cast
いかんせん、“ウナギの生態”は昔から謎で、つい最近まで解明されておりませんでした。
どこからやってきてどこで産卵し、成長するのか。
産卵場所が発見されてからまだ10年もたっておりません。
東京大学 大気海洋研究所
塚本勝巳 教授まず、1991年には、フィリピン海の中央部の比較的表層域(0〜400m)で10㎜前後の小型レプトセファルスを約1000尾採集するのに成功した。
2005年には、西マリアナ海嶺のスルガ海山西方の海域(水深200m)で、孵化後2日目のプレレプトセファルスを約400尾採集。
2008年には、水産庁との共同プロジェクトとしてトロール船「開洋丸」が加わり、はじめて親ウナギ5匹の採集に成功した。
<ニホンウナギの卵>
「残る卵については、2009年に31個を世界ではじめて採集でき、今年6〜7月には、さらに147個を採集することに成功しました」と塚本教授。
そうなんです。
日本ウナギの産卵場所は日本からはるか離れたグアム付近の深海とのこと。
つい最近まで見つからなかったのには納得です。
わざわざそんな遠くにまで産卵しに行くという不思議。
自然には謎が多いことを痛感です。
そんなウナギですが、とうとう最近”完全養殖に成功“したそうです。
■affラボ 世界初 「ウナギの完全養殖」に成功
長年に渡って研究が続けられていた「ウナギの完全養殖」の悲願がついに達成されました。
(独)水産総合研究センターで、人工授精により生まれ育ったウナギの2世が誕生、現在も順調に生育しています。
<ビーカーに入った受精卵をふ化水槽に移す。飼育室はウナギの仔魚が生息する深海の環境に近づけるため、普段は真っ暗だが餌を与えるときや作業をするときには、青い光をつける>
<ふ化後9日目の仔魚、体長は7.5mmに成長>
待ち望まれていた成果
(独)水産総合研究センター(以下、水研センター)は4月上旬「実験室で生まれ成長したウナギのオスとメスから精子と卵を採取し、人工授精を行った受精卵から、2世代目となる※仔魚(しぎょ)をふ化した」
と、発表しました。
この「ウナギの完全養殖」の成功は、世界初の快挙です。
ウナギは古くから日本の食文化に浸透している魚です。
ところが近年では、養殖用の稚魚(シラスウナギ)の捕獲量が世界的に減少しており、ウナギ養殖に必要な量を供給できないという事態も起こりました。
こうした状況から、人工的に稚魚を生産する技術の開発と確立は、不安定な天然資源に頼らずにウナギの養殖を実現する方法として、養殖関係者も長い間待ち望んでいたことでした。
引用:農林水産省
これはウナギ好きの私としても非常にうれしいことです。
今回成功した“完全養殖化”を商業レベルにまで昇華させ、市場に安定供給できる
ようになる事を願っています。
本当は、天然のウナギが自然に増加し、絶滅危惧種に指定されない事を一番望んでおりますが、
天然の日本ウナギはすこしだけ背伸びすれば食べられる程度の存在でいてほしいと切に願います。
ありがとうございました。