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テスラモーターズに対する2社の対応は表となるか裏となるか?!
2014.10.31|shiozawa
米の電気自動車(EV)メーカーの“テスラモーターズ”。
ここ数年はEVのリーディングカンパニーとして急成長してきました。
そんなEVが自動車業界の主流になるのか、はたまたEV以外の方式の自動車が主流にするのかはわかりませんが、
そんなテスラモーターを焦点に当てて今後の自動車業界のトレンドを少し見てみたいと思います。
■独ダイムラー、米テスラ株を売却 資本提携解消 2014/10/22
独ダイムラーは21日、米電気自動車(EV)メーカー、テスラ・モーターズとの資本提携を解消したと発表した。
保有するテスラ株約4%を約7.8億ドル(約830億円)で売却した。
テスラ製のリチウムイオン電池の採用など現行の業務提携は続けるが、ダイムラーは電池の内製化を進めており、今後はテスラと距離を置くことになりそうだ。
ダイムラーは2009年5月にテスラに約9%出資した。
車載用電池の開発ノウハウなどを吸収する一方で、ベンチャー企業のテスラの事業の立ち上げを支援。
その後、出資比率は低下したが、小型車「スマート」のEVの初期モデルや、今年から独国内で生産を始めた小型車「メルセデス・ベンツBクラス」のEVにテスラ製電池を使ってきた。
ダイムラーは今年に入りリチウムイオン電池関連の合弁会社の全株式を取得し、基幹部品のセルから電池システムまで一貫生産できる体制を築いた。
同社はドイツメーカーの中ではハイブリッド車やEVの発売で先行しており、17年までにプラグインハイブリッド車を新たに10車種投入する方針。
電池製造段階から自前で手がけ、開発の効率化とスピード向上を狙う。
引用:日経新聞
ダイムラーはEV業界においてテスラモーターズを技術提携の関係からライバルとするような動きを見せています。
それは今後の一層のEV業界の繁栄を予測した対応のようにも見えます。
それに対し、
■トヨタがテスラからEV向け電池購入を打ち切り、燃料電池(Fuel cells)に焦点 道は険しい 2014年05月13日
トヨタはテスラ・モーターズ(ティッカーシンボル:TSLA)からEV向け電池を購入してきましたが、契約満了を機にこれを打ち切ると発表しました。
ニューヨーク・タイムズは、トヨタはむしろ燃料電池(Fuel cells)に未来を見出していると解説しています。
トヨタは2010年にテスラに対し5000万ドル出資し、3%株主になりました。この出資自体は大成功でした。
それに加えてトヨタのクロスオーバー車、RAV4にテスラのEV電池を搭載することが発表されたわけです。しかしEVのRAV4は、あまり売れませんでした。
テスラの側からすれば、現在、『モデルS』は作った先から飛ぶように売れており、生産能力の限界が売上高の頭をおさえる唯一の原因となっています。
その生産能力は、どれだけEV電池を生産できるかにかかっています。
しかしEV電池の生産は限界に来ており、テスラは新しくギガファクトリーと銘打たれた巨大なEV工場の構想を発表しています。
このようにEV電池が不足している状況なので、今回の契約終了はテスラにとっては痛くも痒くもない……むしろ歓迎すべきことだと思います。
引用:Blogos
ダイムラーとはかたちは違いますが、トヨタも同様にテスラモーターズと少し距離を置くような動きでして、
どちらかというとEVよりも燃料電池自動車の方が今後は将来性があるのではないかといった判断の上での動きのようです。
でははたして、将来の市場予測をそれぞれ比較してみましょう
電気自動車の場合は、
燃料電池車の場合は、
ともに世界市場において大きく成長するであろう予測結果になっています。
ただ、ともに過渡期なのでこの値からの予測は難しいです。
今までのガソリン1強のようにどちらか一方に落ち着く可能性もありますし、複数のエネルギー方式同士がそれぞれの特徴に合わせて棲み分けてく可能性もあります。
今回のダイムラーとトヨタの決断。
将来ははたして、どちらが表となりもう一方が裏になるのでしょうか。。。
それとも両方とも表。。。
ありがとうございます。