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コンピュータの進化はさらに加速するか。
2014.12.05|shiozawa
仕事でもプライベートでも快適に生活するにはなくてはならない“コンピュータ”。
携帯電話も自動車ももちろんコンピュータを使っていますし、ちょっとした家電にもコンピュータが入っています。
そんなコンピュータですが、
内部のコアとなる記憶部である“メモリ”はある法則に沿って、50年近く進化してきました。
そんな法則を打ち破れるかもしれないメモリの発明がされたようです。
その記事がこちら
■「ムーアの法則」が破られるかもしれない:トランジスタと同じ働きをする単分子
英国のグラスゴー大学と、スペインのロビラ・イ・ビルジリ大学の研究チームが、トランジスタと同じような働きをする新しい分子の設計・合成に成功した。
ムーアの法則(集積回路あたりのトランジスタ数は約2年ごとに2倍になるという法則)が破られるかもしれないブレークスルーだ。
現在のフラッシュメモリは、データセルの物理的な限界に束縛されている。
データセルには金属酸化物半導体(MOS)が使われているが、MOSコンポーネントは10nm以下での製造がほぼ不可能であり、これにより記録量の上限が決まっている。
今回、従来のデータ記憶コンポーネントに代えて、単一分子を使うという革新的技術が成功した。
分子ひとつにマルチビットのデータを記憶させることができるようになると、ムーアの法則が破られる可能性がある。
引用:Wired.jp
トランジスタと同じ動きをする分子?!
これを使えば1分子に複数ビットのデータが記憶できる?!
ちょっと難しいかもしれませんが、フラッシュメモリは下図のような
トランジスタを開けたり閉めたりすることでデータを書き込んだり、読み出したりしています。
そして、今回の開発された技術を使えばこの動きを1分子という非常に小さいサイズできてしまうとの事です。
現在でもすでに、数10nmレベルととても小さいのですが、さらに一桁二桁小さいオングストローム(10の-10乗)サイズのメモリが実現できてしまう可能性が出てくるわけです。
1ケタ小さくなれば今の大きさで記憶容量が10倍になるわけで、2ケタ進めばさらに100倍も容量が増加する事になりるわけです。
最初に述べたメモリ進化の法則ですがそれは”ムーアの法則”です。
<ゴードン・ムーア氏>
この法則をグラフにしたのがこちらです。
1965年とほぼ半世紀前に唱えられた法則にのっとってコンピュータは進化しているわけです。
このグラフで見ると、約40年間ほぼ直線状に進化しているわけですが、もし今回の研究による技術革新が実現されれば、きっとこの直線より上側にプロットがつくことになります。
50年間守られてきた法則がついに破られるのでしょうか。
将来は思った通りにはいかないと私は思っていますが、現にムーアさんは半世紀後までを予測しているわけですから、その言葉に大いなる説得力を感じます。
また、アメリカの発明家で未来学者のレイ・カーツワイルが、21世紀に来るはずの「シンギュラリティ」についてこんなことを述べています。
人工知能が人間の知能を超える
強いAIの登場は、今世紀にわれわれが目撃するもっとも重要な変革だ。
その重要さは、生物の出現に匹敵すると言ってもよい。創造された生物はついに自らの知能を極め、その限界を超える術を見いだすことになる。
将来、どんな時代が来るかは凡人の私には想像もつきません。
ただ、今よりさらにコンピュータは進化し、より生活の中で支配的になっていく事は間違いないように感じます。
ありがとうございます。