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なんだかよくわからない生物選手権
2014.12.23|umiushi
なんだかよくわからないタイトルですが、その前に。
本日は今上陛下のお誕生日であります。
ご高齢ながら各種の公務をこなされる一方、生物学者、特に魚類学者としても著名で、ハゼ類の分類の大家であらせられます。
先帝も生物学者として有名で、というか天皇家は代々生物学に造詣が深い方が多くいらっしゃいます。
そういうわけで「へんないきもの」をご紹介したく思います(強引)。
といっても上記リンク先にて色々語りつくされている感もありますので、かぶらないように探すのに苦労しました。以下順不同で4つほど挙げてみたいと思います。
のっけから絶滅生物で恐縮ですが、恐竜の一種ですね。恐竜はメジャーな動物ではありますが、中には奇天烈な奴もいます。これはその一例でして、
・首も前脚も長い
・前脚に巨大なカギ爪がある
・獣脚類なのに草食
と、変なところがいっぱいあります。こんなデザインの動物はなかなかおりませんですよ。
最後の項目はちょっと解説が必要かもしれませんが、獣脚類ってのはティラノサウルスに代表される、肉食の連中でして、この中から現在の鳥類も誕生しております。
こいつら
の仲間なのに草食、というのが何を考えてるのか分からない生物であります。
テリジノサウルスはそれでも「恐竜である」「つまり脊椎動物である」というわけで、体があって手足があって、という基本設計は納得できると思います。そういう伝でいけばヘビなんかは手足なくしちゃったわけで、十分に「へんないきもの」と言えると思いますが話戻してホロプスとは。
なんでしょうこれは・・・
海底からいきなり手が生えている、というか、
マドハンド
みたいなことになっておりますね。日本語はおろか英語でもwikiが無くてですね、上記リンク先はなんとオランダ語のwikiでして、そんなもん読めるわけもなく。
色々な情報を総合しますと、棘皮動物(ウニとかヒトデとかナマコとか)のウミユリ類の一種らしいです。ウミユリじたいがリンク先によりますとなかなかに奇天烈ではありますが、その中でも奇天烈具合がぶっとんでおります。ホロプスAは なかまを よんだ!
へんないきもの、と言うと無意識に動物を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。しかし「いきもの」には植物も入ってますよね。というわけでこちら。
絞め殺し植物や絞め殺しのイチジクなどとも呼ばれる。他の植物や岩などの基質に巻きついて絞め殺すように(あるいは実際に殺して)成長するためにこの名前が付いている。
他の生物を殺す植物と言いますと、食虫植物や有毒植物が思い浮かびますが、まさか絞め殺すなんて方法があるとは思いませんでした。初めて聞いたときは「自分も死ぬのに何故親木を殺すのか」と思ったのですが、
「絞め殺し」の結果として宿主側の植物が枯死した場合には、絞め殺しの木の中心部分(宿主植物があった部分)が円筒形の空間となり、しばしば空いたまま残る(”columnar tree”)。
だそうで、はたして自分で立っていられるのでありました。うーむしぶとい。
「いきもの」には菌類も含まれるはずです。というわけでカビやキノコのなかでもそのおっかなさが群を抜いているこちらをご紹介。
強い毒性を持ち、食べると死亡することがあり、触ることも危険である。
カエンタケのカエンはそのものずばり火炎(火焔)でございます。
致死量はわずか3g(子実体の生重量)程度ときわめて強力である。日本では6例ほどの中毒事例が報告され、計10名の中毒患者が出ており、そのうち2名は死亡している。また、さわるだけでも皮膚がただれる。
食べて中毒、というのなら分かるのですが、触っただけで皮膚がただれるとは穏やかではありません。形状もキノコっぽくないうえ、その毒性が奇天烈かと思いご紹介した次第です。
それにしても世の中変わった生き物が多いですね、ということで、生物学者でもあらせられる天皇陛下のお誕生日にちなんでみました。我ながら強引な展開にめまいがします。