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ゲームの仕事をしたい息子へ。

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2010.11.09|iwamura

ゲームアナリスト平林久和さんの「就職活動に際しての心構え」の記事が秀逸だった。

平林さんは、「ゲーム業界就職読本(2009年)」の著者さんですね。

■著者紹介
平林久和(ひらばやし・ひさかず)
株式会社インターラクト(代表取締役/ゲームアナリスト)
1962年・神奈川県生まれ。青山学院大学卒。85年・出版社(現・宝島社)入社後、ゲーム専門誌の創刊編集者となる。91年に独立、現在にいたる。著書・共著に『ゲームの大學』『ゲーム業界就職読本』『ゲームの時事問題』など。現在、本連載と連動して「ゲームの未来」について分析・予測する本を執筆中。詳しくは公式ブログもご参照ください。Twitterアカウントは@HisakazuHです。

ゲーム業界で働き、ゲーム業界のプロモ案件を担う弊社としても、頷くところ多かったので、以下引用します。

就職活動の季節です。今回は学生の皆さんに読んでいただきたい内容です。私は『ゲーム業界就職読本』という本の著者です。

当時と今は環境が違っています。

今は学生の皆さんが持つゲーム業界の固定観念から、離れていただくことのほうが大切な時代です。

いきなり「ゲーム固定観念から離れろ!」から始まりました。

これはタダゴトではなさそうです。

それでは行ってみましょう。以下、平林さんが「自分の息子さんへ語りかける形」で進行しています。

1.就職活動を楽しんでほしい
働くことは会社の奴隷になることではない。今までのお前が学んだことを、社会でいかす時がやってくる。社会のために働けることを、楽しむ心を持ってほしい。そんな刺激を浴びて、喜んで帰宅する姿を見たい。

2.略称を使わない
そこで提案なのだが、「シューカツ」と略して呼ぶのをやめてみてはどうだろうか。言葉を大事にしよう。一緒に暮らしていれば、わかるだろう。私は総じて略称が好きではないことが。何事においても下品に聞こえるからだ。ゲームの会話をするなら、ドラクエとは言わないこと。ドラゴンクエストと言おう。

3.歴史を知りなさい
ゲームの仕事をしたいなら、まず歴史を学ぼう。お前と美術館に行った時、こんなことを言ったのを覚えてくれているかな。「我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか」。P・ゴーギャンの絵画の題名だ。私が知るかぎり、どの業界でも幸福そうに働いている人は、歴史をよく知り、今の自分を見つめ、未来に目を見開いているものだ。

③は特に「その通り!」と言いたくなる内容です。

過去に眼を閉ざす者は、未来に対してもやはり盲目となる”byヴァイツゼッカー

さて、続きです。

4.予想できないことが起きる産業
歴史を知るとわかるはずだ。1970年の時点で、アタリが創業され、のちに『スペースインベーダー』が流行することを予想できた人は誰もいなかったことが。とにかく、
ゲーム産業は「予想外が当たり前」の産業だということを強調したい。まずは、この産業の本質的な特性を全身で受け止めなさい。

5.絶対落ちる志望動機
「私は、御社のゲームをやって感動しました。それ以来、自分もゲームをつくり人に感動を与えたいと思い、勉強をしました。その成果を入社したら存分に発揮したいです」。この志望理由は、模範解答のようで、じつはそうではない。自分にしかない未来像を語らなくていけない。

6.空想家であれ
私の最近の考えだ。諺というのはクセモノで、古びているものが、いまだに使われて放置されているような気がしてならない。常識は、時代とともに変わるのが自然だろうと思う。

7.ゲーム会社以外に必ず行くこと
ゲームの会社ばかり見るな。他の業界を知れ。

8.ナンバー1企業を知れ
ナンバー1の地位にある企業は その業界でいつまでもとどまっていることは停滞を意味する。なので、新しいことにチャレンジしていることが多い。

9.業界の壁は崩れる
なぜ、他業種も見るようにというのか。すべてではない、いつのことかわからない。だが今までの「業界」の壁は、必ず崩れると私は予測しているのだ。

10.マニュアル本に頼るな
マニュアルはマニュアルでしかないことを忘れないように。身体の芯に一本筋が通れば、応用がきく。たくさんの細部を覚えようとするから、就活=辛いものと思ってしまう。

上記4~10が一番重要だな。

昨今はこんな記事もありました。でも、これはゲーム業界だけの話では無い。

「自分は変わるな、筋を通せ」「しかし、業界(世界)は動いている、常識にとらわれるな」の2本立て。矛盾しているようでしていない。どっちも大事な話であって。

そして結びです。

11.人間であるまえに動物なのだ
採用される側は、何を試されているか。シンプルだ。
仲間にしたいか、仲間にしたくないか、だ。同じパンを食べるから、会社のことを「カンパニー(company)」という。同じ食物を分け合う仲間を会社は探している。

12.まずは「私はあなたの敵ではない」と伝えよ
おまえがどこかの集団の仲間になりたいならば、まず、サインを出せ。「私はあなたの敵ではない」というサインを。そのために、お辞儀がある、挨拶がある。

13.サインの基本法則
たった三つでいい。人間という動物は上下を気にする。仲間になりたいと思いを込めて頭を下げなさい。そのときに身体は正面を向いているだろう。「今日は訪問いただき、ありがとうございました」と言われたらどうする? 「こちらこそ、ありがとうございました」と答えるだろう。上下・正面・相互。人間という動物は、この三つを非常に気にする動物だ。

平林氏が講演等で使うという資料。人間もまた動物である

14.たくさんつくること
お前が本当にクリエイティブな仕事をしたいならば、たくさんのものをつくることだ。完成度は気にしなくていい。会社の人は、じつは作品を見ているわけではない。作品を通じて人を見ている。

15.立場は逆転する
ある学生が入室した。彼は学費を払うためにドーナツ店でアルバイトをした。彼は作曲家になりたかった。店の受付をしていると、ドアの向こうから、かすかに音楽が聞こえてくる。それを耳で聞き取って、五線譜に書き写した。こうやって、書きためた五線譜のノートを、50冊くらい持っていた。このノートの束を見て、面接官は「他社を受けているところがありますか?」と尋ねた。彼は「はい」と答えた。面接官は「他社を受けるのをやめていただいて、ぜひ、当社に入社してください」と学生に最敬礼をした。

Game Business.jpより抜粋(部分略)

最後は、ゲーム業界、就職活動云々と言うよりも、人間としての根本的な儀礼や熱意、法則による大人の経験談。でも、確かにそうなのよ。あの頃は見えなかったナニカ。

さて、長々と以上紹介してまいりましたが、やっぱり「人と人」がビジネスする中で、仲間を見つける就職活動である、みんな人間なんだよー、という定理Ⅰがひとつ。

そして、変わりゆくあるゲーム業界や世界、といった定理Ⅱがもうひとつ。

そして定理Ⅰ、及び定理Ⅱを、就職活動生A、及びゲーム業界Bという不等式に当てはめると

「全就職活動生は、人間としての基本原理に基づいて、変わりゆくゲーム業界(というか、変わりゆく世界全体)を愛し活性化させるべしの法則」

というモノがサンゼンと輝きつつ立ちあがってくるように見えるのだが、どうだろうか(まとめたら当たり前の事実になってしまった)。

いずれにせよ、ゲーム業界活性化の為には、ゲームのことだけ考えててもダメだな、と改めて気付かされた今朝。

「ギョーカイ」にとらわれない、しかし、決してインチキ手品みたいな人をくった方法論ではなく、人間として真摯な一所懸命を、大切にして今日もがんばりたいと思います。


4.予想できないことが起きる産業
歴史を知るとわかるはずだ。1970年の時点で、アタリが創業され、のちに『スペースインベーダー』が流行することを予想できた人は誰もいなかったことが。1980年の時点で、任天堂のファミリーコンピュータが売れ、日本中の子どもたちがロールプレイングゲームを遊ぶことを、予想できた人は誰もいなかったことが。1990年の時点で、ソニーがプレイステーションを発売して……以下は省略するよ。2010年、今度の変化の波はさらに激しいだろう。とにかく、ゲーム産業は「予想外が当たり前」の産業だということを強調したい。まずは、この産業の本質的な特性を全身で受け止めなさい。

5.絶対落ちる志望動機
難しい話が続いたので、簡単なアドバイスをしよう。「私は、御社のゲームをやって感動しました。それ以来、自分もゲームをつくり人に感動を与えたいと思い、勉強をしました。その成果を入社したら存分に発揮したいです」。この志望理由は、模範解答のようで、じつはそうではない。理由は説明しなくてもわかるだろう。過去の感動体験は貴重な財産だ。だけど、感動は何万人もしている体験でもある。自分にしかない未来像を語らなくていけない。

6.空想家であれ
私の最近の考えだ。諺というのはクセモノで、古びているものが、いまだに使われて放置されているような気がしてならない。たとえば「必要は発明の母」などはどうだろう? 必要なモノについては、多くの人が考えているものだ。まったく不必要と思われそうなモノこそが、現代の発明品になりえる。必要なものは、改良製品という。「百聞は一見にしかず」。これも、信じすぎてはいけない諺かもしれない。見えるものがすべてではない。お前には、見えないものを見る力を身につけてほしい。思い起こせば、お前が生まれるとき、おばあちゃんは「妊婦は二倍食べなさい」とお母さんに言っていた。でも、これは食糧事情が悪かった頃の言い伝えだ。産婦人科の先生から、お母さんは「体重をなるべく増やさずに出産しましょう」と言われて、お前は命を授かったのだ。常識は、時代とともに変わるのが自然だろうと思う。

7.ゲーム会社以外に必ず行くこと
ゲームの会社ばかり見るな。他の業界を知れ。OB訪問とやらを難しく考えるな。やりたければすればいいし、OBがいなければ、会社に行って空気を吸ってくるだけでいい。身体を動かして、会社の生の雰囲気を感じてきなさい。もし、その会社に受付があったなら、丁重にお願いをして、会社案内をいただいてきなさい。わずかな勇気と行動力を使って、カラダを動かすことだ。インターネットで情報が集まる時代だからこそ、バランスよくアナログな対面して得られる情報に価値を感じてほしい。

8.ナンバー1企業を知れ
いきなり他の業界と言われても困るだろう。では、その手がかりだが、各業界のナンバー1に行く、というのはどうだろう。なぜだかわかるか? 二番手、三番手の企業は一番の企業に追いつこうとしている。つまり「今の競争がすべて」であることが多い。ところが、ナンバー1の地位にある企業は、その業界でいつまでもとどまっていることは停滞を意味する。なので、新しいことにチャレンジしていることが多い。つまり、未来のことを考えている可能性が高いということだ。通信・コンピュータ・家電・印刷・ガラス・フィルム・小売チェーン・飲食チェーン・鉄道・住宅など。もし、私が学生だったらこれらの企業を訪問したいと思う。

9.業界の壁は崩れる
なぜ、他業種も見るようにというのか。すべてではない、いつのことかわからない。だが今までの「業界」の壁は、必ず崩れると私は予測しているのだ。就職活動といえば「業界研究」というステップが必ず必要と、どこの学校でも教えているらしい。だが、私は逆だ。「業界」にこだわるな。「業界」がくっついたり、離れたり、混ざり合ったり、変化する様を想像しなさい。お前ははじめて、プリウスに乗ったときに「カーナビを操作しながらiPhoneにエンジンとタイヤをつけたみたいだ」と言ったね。とてもいい感性だ。じつは、あの言葉、多くの示唆に富んでいて私が勉強になったくらいだ。

10.マニュアル本に頼るな
面接必勝法、エントリーシートの書き方、一般常識テスト問題集、SPI適性検査の克服法、書店に行くと目移りする本がたくさん並んでいる。買うな、読むな、とは言わないがマニュアルはマニュアルでしかないことを忘れないように。私はお前が子どもの頃から言ってきた。マニュアル人間になるな、と。身体の芯にバイブルを持てと。身体の芯に一本筋が通れば、応用がきく。たくさんの細部を覚えようとするから、就活=辛いものと思ってしまう

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