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原発建設の受注競争!
2010.12.31|shiozawa
海外への“産業セールスでいつも韓国に負けっぱなし”と最近メディアで
良くいわれていますが、原発(原子力発電所)建設受注合戦で少しずつ日本政府も
成果を出しているようです。
<原発受注、日本巻き返し 韓国打ち切りのトルコと「逆転交渉」>
日本が週内にトルコとの間で原発建設交渉入りで正式に合意し、最終的な受注に向けた条件のすり合わせに入ることが21日分かった。
トルコはこれまで続けていた韓国との交渉を11月で打ち切っており、日本の逆転受注が強まった。
日本は昨年12月以降、原発商戦で韓国、ロシアに連敗していたが、10月末にはベトナムからの受注を成功させた。
政府は6月に決定した新成長戦略で、原発や高速鉄道の受注を強めている。
引用:Yahooニュース
原発の発注がトルコとベトナム両方でうまくいきそうです。
また、下の表が政府も活発に日本の原発を海外にセールスしているのを
示しています。
引用:Yahooニュース
2009年に韓国がUAEの原発発注に成功し、日本が敗北したために
“韓国に負けてられーん!”と日本政府は焦ったのでしょうか。
<UAE原発建設、韓国企業連合が受注>
アラブ首長国連邦(UAE)の原子力発電所建設をめぐる受注競争で、韓国企業連合が契約を獲得した。原子炉4機の建設・運営を請け負う。
総額400億ドル規模の大型事業で、2017年にアラブ湾岸地域初となる1号機の稼動を計画している。
引用:REUTERS
しかし、これ以降原発の販売合戦にやっと政府も積極的な動きを見せています。
それにしても“なぜ政府が積極的に動くのか?”
その理由がこれでよくわかります。(08年の資料で少し古いですが)
引用:asPara
アジアの新興国が挙って原発の新規導入を考えているようですね!
原発の建設では莫大な費用がかかる、つまり発注を受ければ大きな収益を得られるのです。
大体、原発一基あたり数千億円以上のようで、各国はそれを
数基発注するはずですからそれはそれは莫大なお金です。
この原発ビジネス、しっかり見てみると日本は色々なアドバンテージがあるようで
たとえば原発をつくるための製造装置がその一つ。
原発製造販売を組織だって自らのみでできるのは、次の三大グループにまとまっている。
アレヴァNP:三菱重工業 業務提携
ウェスティングハウス・エレクトリック :東芝 買収
ゼネラル・エレクトリック:日立製作所 経営統合引用:日本のあり方を考える
製造装置が作るのが得意な日本(最近技術の流出がここでもめだっておりますが…)。
原発の場合も同じで製造装置は日本メーカーのようです。
原発建設をまかされた日本メーカーもこのような基礎のメーカーとより強力な協定を結んで有利にすすめていってほしいと感じます。
また、原発は事故が発生すると人命に大きな被害を与えます。
世界の流れの“とりあえず作ればいい。受注をとればいい。”ではなく、
“安全でちゃんとしたものを作る”事が日本らしくあり、結局は長期的信用につながる最も大切なことだと思います。
※そのバランスって反比例するのですごくむずかしいのですが。
ありがとうございます。