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堀江貴文氏の実刑(収監)にあたって。

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2011.05.19|iwamura

堀江貴文氏の2年6カ月実刑確定のニュースは、地震と放射能のニュースにかき消された形になってはいるが、個人的には、歯を喰いしばって頑張ってもらいたい一件ではある。

それではここでおさらいしてみましょうか。

ライブドア事件。

まあ、粉飾決算(赤字なのに儲かってると報告)したことによる株主への虚偽報告(嘘つき)への罪なんだろうな。

「司法の決定を信じられないなんて、国を信じられないのと同じことですよ。」

という上記動画の解説にも、原発云々で国家にダマされ続けている国民(ワシらのことね)としては、言いたいことは山ほどあるのだが。

また一方で、堀江さんと同じように当時から業界の寵児だった孫さんは100億円の義捐金送り先が決まったとか。

孫正義ソフトバンク社長(53)による東日本大地震義援金100億円の配分先が決まったと、読売新聞が17日報じた。

ソフトバンクによると、40億円は6月初め設立予定の公益法人「東日本大震災復興支援財団」(仮称)を通じて災害孤児と被害地域の非営利団体(NPO)活動支援に使われる。残り60億円については、日本赤十字社と中央共同募金会に各10億円、岩手・宮城・福島県に各10億円、茨城・千葉県に各2億円、災害遺児を支援する日本ユニセフ協会に6億円を支給する。

中央日報より抜粋(部分)

俄然カッコイイのだ。

相変わらず。

社長業をやっていると、大きな会社の社長とも少なからず知り合いはできるものだ。

孫さんにこれ以上無いほどの敵意(恨み)を持つ社長さんだっているし(論理も理由もワリと明確であり、個人的にその社長の論理を俺は支持しているのだが)、まあその社長の言葉を借りなくても、

「100億寄付するなら基地局増やしてくれよ、softbank電波わりーよ。」

というのが、小生の正直な気持ちでもある。

しかし。

では、二人の明暗を分けたのは、いったい何だったのだろうか。

それはやっぱりひとえに、「立ち回りのうまさ」「自分の魅せ方(自己宣伝)のうまさ」の差なんだろうな、とは思う。

そこまで含めての、「経営者」なんだろうなと。

アンテナ立てなくても、義捐金と白いお父さんで日本中の小中学生、おじいちゃんおばあちゃんを兎に角押さえる方がまずは得策なんだろう。

向こう100年を考えたら。

そうした意味で、「やっぱこのヒト不器用だなあ」という、堀江さんの大好きなエピソードがあるので、今日はそれを孫さん100億円の記事の対抗馬としてご紹介し、〆としてみたい。

私が堀江さんと出会ったのは、2002年12月の渋谷。まだ雑居ビルにエッジという社名で入っていた頃のことだ。

かつての上司である伊地知さん(後にライブドア上級副社長)に誘われて転職し、社長室 新規事業開発グループのプロデューサーとして参加。後にライブドア社を買収し、自社の社名もエッジからライブドアへと変更して、六本木ヒルズへと移転。その後は世間の知る通りの軌跡を描く。

あの事件から5年。

今回の実刑判決のニュースを聞いて、私が感じたのは「悔しい」という想いだ。

若気の至りかも知れないが、当時は真剣に『ITを道具に社会の仕組みを変えることで世の中をよくしたい!』と考えていた。堀江さん、伊地知さんらと7名でライブドア事業部を立ち上げてからの4年間、本当にいろんなことがあったが、私が知っている堀江貴文は世間で報道されているような人物ではない。

あるとき、社内レイアウトの変更の為に不用品の整理をしていたら「電源の入ってない冷蔵庫」を発見した。その扉を開くと、カビの胞子なのか何なのか、中からもわぁっと黒い粒子が飛び出してきたので「うわぁっ」と思ってすぐ扉を閉じ、「こりゃぁ、もう使えないな」と思って社長(堀江さん)に稟議書を出したのだ。

冷蔵庫処分費 6,000円

その稟議は「もったいない。まだ使えるでしょ」の一言で却下された。

「いやぁ~、ありゃ絶対もう使えないよ」と内心思いつつ、改めて冷蔵庫の扉を開くと、強烈な異臭と何やら黒いドロドロしたものがあちこちに散在していて、異様な空気を放っていたので、面倒臭がり屋の私はしばらくほっておくことにした。

ところが、翌朝出社してみると社長が冷蔵庫を開けて素手でその「異様な黒い物体」を取り除いているではないか。そばでゴミ袋を持つ社員も臭そうに顔を背けながら、いやいや傍に居る感じだったが、社長にそんなことはさせられないと考えて、「すみません、私が代わります」と役を交代。数時間かけて異物を取り除き、冷蔵庫内を(まだ匂いは残っていたが)白くなるまで掃除して、再び使える状態にまで戻してから社長に報告に行った。

「社長、冷蔵庫なんとか使える状態にまで戻しました。」

「なぁ、6,000円の利益を稼ぐのって大変だろう?」

そのときに言われた一言は、今でも強く印象に残っている。

使えるものは大切にする、1円でも経費を無駄にしない、そして体験を通して社員に自ら気付きを与える姿勢は、誠実な経営者の姿そのものではないだろうか。

誰よりも株主の利益を考え、誰よりもお客様(ポータルサイトの利用者)の利便性を考え、資本主義のルールに忠実に従った結果がこの実刑ならば、いったい誰が起業家を目指すというのだろう。

出る杭が打たれる社会ならば、誰が新しいことにチャレンジしたいと思うだろうか。

ライブドア事件の前年、高校生のなりたい職業No.1は「起業家」だったのに、翌年には「公務員」に代わっていたことが、私には悲しかった。若者が希望や野心を持たず、チャレンジもせず、安定を求める社会に活力を期待できるだろうか。

既得権益を持つ60~70代の大人にも立派な人物は居る。官僚や大企業にも尊敬できる人物は居るし、私も出逢ったきた。しかし今の社会を観るに、何故多くの組織や立場ある人々の振る舞いに酷い私心を感じ取らざる得ないのだろう。

東電から20億円を貰って番組を制作する民法各社が、テレビを通じて「ただちに害はありません」というメッセージだけを流し、「いつになったら、どのような害があるのか」をまともに報じようともしていない。

そろそろ、そんな態度は止めようじゃないか。

国家権力が必ずしも正義であることはなく、

マスコミの流す情報がいつも正しいとは限らず、

大企業が綺麗なことばかりしているとは限らない。

もうみんな気付いているのだ。

真に日本の未来を憂う心あれば、人として、まともな社会に生きたいと願うならば、そろそろ声をあげようではないか。

堀江貴文氏の意志(実刑確定のニュースを聞いて)より抜粋

仲間(元取締役)も沖縄で自殺(?)という事件まで逝ってしまったライブドア事件。

※そんな金持ちが、なんで沖縄の安いカプセルホテルにひとりで泊って、しかも「割腹自殺」するんだよ、な件。

個人的にはここが一番黒い問題だったように思う。

不器用な物言いも、自分で冷蔵庫を磨く熱意も、元社員の死の贖罪も含めての「2年6カ月」。

そんな2年6カ月なら、長くない。彼には修行のチャンスだと思う。

2年6カ月後、更に強く逞しくなって帰ってくる彼を楽しみに待ちたい。

虫が好かないけれども、でも嫌いになりきれない純粋さがあるんだよな。

真っ直ぐな不器用さ。

弊社も大切にしたい、そう思っています。

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