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地球と追いかけっこする小惑星☆
2011.08.05|shiozawa
久しぶりに経済と関係のないお話。
“トロヤ小惑星”という種類の衛星が新しく発見されたそうです。
この“トロヤ小惑星”とは
太陽の周りを回るある惑星の公転軌道上に位置し、太陽・惑星・小惑星が正三角形をなすような場所にある小惑星群のことを指す。
火星や木星、海王星にはこのトロヤ群小惑星が既に見つかっている。
要するに、惑星(地球や火星のような星)のあとを着いてくる(または追いかける)ような小惑星の事を言うようです。
そんな小惑星ですが特に今回新しいところは
世界で初めて地球のトロヤ小惑星が発見されたという事です。
小惑星の名前は“2010 TK7”。
■地球軌道のトロヤ群小惑星を初めて発見 (2011年7月29日 NASA)
全天の赤外線サーベイを目的としたNASAの赤外線天文衛星「WISE」が地球軌道のトロヤ群小惑星を発見した。
地球のトロヤ群は観測が非常に難しくこれまで見つかっていなかったが、地球近傍の天体捜索に的を絞ったデータの利用が今回の発見につながった。
火星や木星、海王星にはこのトロヤ群小惑星が既に見つかっていたが、地球にもこのような小惑星が存在しているかどうかは今まで確認できていなかった。
トロヤ群小惑星はそもそも非常に小さく、そのうえ地球から見た場合は太陽に近い方向に見えてしまうため、地球のトロヤ群小惑星を観測することは非常に難しかったのだ。
小惑星2010 TK7は直径が300mほどで、地球からの距離は約8000万km、少なくとも100年間は2400万km以内には近づかないことがわかった。
また、2010 TK7の軌道は地球の公転軌道面を南北に行ったり来たりするような非常に複雑な軌道を取っていることがわかった。
引用:AstroArts
これだけだとわかりずらいのですがNASAが発表したシミュレーション動画を見れば一目瞭然です。
その動画がこちら
引用:YouTube
絶妙なバランスで地球と同じ軌道をグルグル回っているようです。
まるで地球が元気な小惑星を捕まえようと追いかけっこしているかのようにも見えます。
いつか衝突してしまうのでは…
と思いますが、少なくとも100年間は2400万km以内には近づかないようなので当分の間は心配ご無用。
地球から見て、太陽の反対側には“反地球(ヤハウェ)”という星があるといったSFチックな空論があるようですが
反地球とは
太陽を挟んだ地球の反対側に、地球と同じ速度で公転し、地球と同じ環境なので、高等な人類が存在する、地球そっくりの惑星が存在する。
その仮想の惑星を人々は「クラリオン」と呼んだ。
引用:反地球は存在するか
今回の発見とはスケールは全然違うにしても
“地球と同じ軌道を持った太陽の方にある星”
という点で、少々似たものを感じました。
宇宙にはまだまだ謎だらけ。
今回のような面白い宇宙の発見がたくさん出てくる事をいつも楽しみにしています。
ありがとうございます。