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植物工場で復興!
2011.09.09|shiozawa
ここ数年注目されるようになりました植物工場。
都心でも、空いたスペースで野菜が生産出来るといった点で注目されていたかと思っていましたが、震災で大きな被害を被った東北地方の農業復興のために利用しようといった動きもあるようです。
■植物工場、東北復興のスマートシティで「増殖」
「植物工場」の注目度が急速に上がっている。
背景にあるのは、東日本大震災に伴う津波による田畑の塩害や、福島第1原子力発電所の事故で漏洩した放射性物質による土壌汚染である。
生産者側は、安心して農業を続けられる仕組みを切望していて、一方で消費者もこれまで以上に「食の安全」に注目している。
こうした状況の急変に対応できる策として、浮上したのが植物工場である。
東北地方の復興でスマートシティを建設しようとの計画が今、多くの自治体によって進められているが、その中に植物工場の建設・運営を組み入れ、農業の再生を目指そうという例が増えているのだ。
引用:日経新聞
確かに農業をしていた場所が農業の出来ない環境になってしまうとなると、確かに環境の影響を受けにくい植物工場は実に有効だと感じます。
この植物工場。
推進するのは自治体だけではなく、政府も規制・制度確立や人材育成、金融支援など色々しているようでして、
実は 2009年から経済産業省のロビーには植物工場が設置されているようです。
でも現在、植物工場で生産しているのは以下のような緑野菜が中心。
<スイートバジル> <クレソン> <フリルレタス>
そんな植物工場の最先端はじつは日本ではなく、風の国“オランダ”。
植物工場の先進国であるオランダでは、高度化されたガラス温室などの大規模施設で周年計画生産を行い、高い生産性を有している。
オランダの研究機関の統計データによると、同国の植物工場における食用野菜の生産量は約150万トン、2006年の生産高ベースで13億3,000万ユーロ(約2,000億円)となっている。
主な生産品目はトマト、パプリカ、きゅうりの3品種で、全体の90%を占める。
トマトの生産性では日本の3倍近い収量をもつ。
引用:環境ビジネス
日本の市場規模が約200億円程度。
オランダはその10倍程の市場規模があるという事なのでいかに進んでいるかがよくわかります。
しかし、日本の市場規模も今後ドンドン右肩上がりの成長が予測されています。
■矢野経済 国内植物工場の2015年度市場規模は09年比2.2倍に拡大
矢野経済研究所は、オランダと日本の植物工場市場についての調査結果を発表した。
植物工場とは、人工的に高度な環境制御を行った施設で、植物を周年・計画生産するシステムをいう。日本の植物工場における2009年度の市場規模(食用野菜の出荷金額ベース)は138.62億円だった。
今後、右肩上がりで推移し、2015年度に310億円、2020年度に640億円に拡大していくと予測する。
引用:環境ビジネス
上のグラフのようにドンドン値段が安くなったら、植物工場産の野菜を食事のたびに口にする将来が来るかもしれません。
そして、輸入野菜より安くなったら自給率が上がるかもしれません。
これは非常に期待が持てます。
しかし、植物工場にも大きなデメリット。
特に今の日本には大きな心配ごとです。
■植物工場に「停電」はダメージ
東日本大震災では東北地方の植物工場が被害を受けた。
首都圏では震災後、しばらく計画停電が実施されたが、電気の供給が止まる事態は植物工場の野菜には大きなダメージだ。
天候に左右されずに安定供給できると思われていた植物工場にとって、震災は「不測の事態」だった。
「電力の供給を制限されてしまうと、通常の出荷ができなくなる」-。
震災以降、農林水産省花(か)き産業振興室では、植物工場を運営する会社から問い合わせや相談が相次いだ。
引用:MSN産経ニュース
そう。
電気で育つ以上、電気が供給されなくなると全く育たなくなってしまうのです。
電力事情が非常に不安定な現在の日本。
エネルギー政策もどこに向かっていくのかよくわからないため、単純に植物工場が有効とはいえないです。
電気は大切だなぁと当たり前のことながらつくづく感じます。
ありがとうございます。