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素晴らしき哉、人生!
2011.11.08|iwamura
と、いうことで、先日のエントリーにてご紹介いたしました「ステキな金縛り」を観て参りました。
三谷幸喜監督の作品は、「悪人」が出てこない、という点において、極めて日本的と申しますか、「落語的」であり、人類みな兄弟であり、性善説に寄っているところが在ると思いますし、またそこを愛するものです。
そして三谷幸喜監督は、アメリカ映画が大好きな脚本家先生であるとあえて申し上げてしまいますが、そうした意味において、「ステキな~」の作中にも登場し、詳しくリコメンドされております「フランク・キャプラ大先生」の作品は、上記「ステキな~」と合わせまして、会社を休んでみるべき映画であるとここに申し上げてしまいます。
アメリカでは不朽の名作として毎年末にTV放映されることから、それまでキャプラを知らなかった若い世代から再評価され、今ではクリスマスにこの映画が流れるのは定番となり、アメリカで最も親しまれた作品としてよく知られる映画である。現在、パブリックドメインとなっている。
アメリカではどの大学の映画学科でも、この映画を必ず見せて、学生の指針としている。
wikipediaより抜粋
オリジナルタイトルが「It’s a wonderful life」とされるところが、しかしやはり、戦争映画の名作「Life is Beautifl」はおろか、サッチモ先生における人類の名曲「What a wonderful world」よりも20年前だったことを考えると、やはりここがオリジナルであったと定義せざるを得ないと思います。
「オトナ(二十歳を過ぎてから)になってから観て、号泣した映画」
として、小生としては、「ある愛の詩」と「ひまわり」がカウントされるものとなるが、これらは超号泣作品ではあるが「悲劇」であって、感動の涙とはチョット違うわけです。
いや、久々に湯水のように涙を流してしまいました。
前日夜、そのクラシカルな映画のつくりに、失礼ながら途中で爆睡するというフォルトを犯してしまった小生でありましたが、結婚以来の同居人(特に映画好きではないヒト)に「映画終わったよ」と起こされたとき、彼女が真っ赤に目をはらしていた瞬間から
「あ、これは相当ヤバいんだろうな。」
とした予想は大方の期待を裏切らず、優しき波動を持って、小生を心地よく襲いました。
エンディングの美しさとしては、そのトップを「ニュー・シネマ・パラダイス」(劇場公開版)に譲るとしても、ベッタベタなストーリーは解りきっていながら、シカシ泣かせてしまうそのエンディングとストーリー展開に、「やっぱり古き良き映画には勝てないのかしら」と思わせる何かを感じました。
これは、「利益」「効率」「契約」「資本」「振込」等に忙殺される現代ビジネスマンにとっては、必見の映画です。
と、いうことで、本作品を「会社を休んでも観るべき映画」として選定し、ここにリコメンドするものであります。
※昨日うっかりtvで「悪人」を観てしまったんだけれども、悪くはないが、深津絵里さんの好演が光る、という作品であって、当の主役2人が愛し合う、という、この作品において、最も重要と思われる過程やその理由が映画では削除されすぎており、オリジナルの小説のほうで一度キチンと読んでみたいな、と思わせる作品でありました。
映画はやっぱり「ハッピーエンド」が好きです。
ということで、本年下半期1位が出てしまったかもしれません。
本当に大切なものを、思い出して頂ける映画であると思います。
久々の全力オススメです。