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2011年下半期の本。
2011.12.13|iwamura
さて、本日は朝より鴨川に来ております。
(笑)。
午後には帰ります。
本当は鴨川シーワルドさん寄って帰りたかったんだけどなあ。ここだけみたいですよ。日本でシャチ産ませて育ててショー魅せていただけるの。
さて、本題です。
この下半期、小生はどんな本を読んだのか、振りかえってみたいと思います。
まずは、やはりというか、トーゼンというか、三谷幸喜監督が面白かったです。
大河も書いて、映画も5作目。脂の乗り切った三谷監督ですが、一番面白かったのが下記本でした。
学年がひとつだけ上の清水ミチコさんに対する、
「あなたと一緒にしないでください。」
「ホントこの人は土食う話好きだな。人間、土食いはじめたら終わりだと思うんですけどね。」
「人の話聞いてますかホントに?だから言ったじゃないですか!」
等、キレキレで突っ込みまくる彼は本当に面白い!
頭の回転の速さ、鋭さが、この人はしゃべらせてみたら本当にすごかった、という一品です。
眠れぬ夜に、私を助けてくれた本でもあります。
さて、そしてもうおひとり、本年ハマったのは。
切込隊長~改め、やまもといちろう先生その人でありますね。
小生はひろゆきさんの「頭はいいけど嫌なガキ」というキャラ設定に長い間なじめず、苦しんだ時期が在ったのだが、やまもとさんの「頭がキレて攻撃的なノリ」はすんなり受け入れることができる。
嘘の無い意見展開と、人を小馬鹿にしつつも
「文句あればいつでも勝負してやっかんな。」
的気概と男くささ、そんな、男をあこがれさせる何かが、この人の文章にはある。
今年、声に出して笑ってしまった本です。
これは面白かった。タメにもなる。
さて、そしてもうおひとかた。
小生もキライだったかもしれないのだが、「Chikirin」(ちきりん)女史そのひとであります。
「ふつうのヒト」(これが凄いんだけども)が、なーに学校のセンセみたいなこと言いやがってうっせーんだよ的な。
彼女の意見がどんなに正しく間違っていなくとも、これは性格もあるんだろうけれども、小生は、やっぱり長い間なじめなかった期間が在った。
だが、やまもとさんがブログで絶賛をしており、彼女の本を手に取ってみて、彼女に対する誤解が解けました。
そおなんですよね。多分題名とかタイトルがまた。。ちょっと教条的なんですよねいつも(笑)。
いやなんかナナメ上45度から来てるし、ぜったい読まねえとか思っていたのですが、苦い薬だと思って飲み始めたところ、これが意外に甘い薬で池上彰さん(今年も年末は特番です)みたいに読めまして。ただ、やっぱり池上さんが偉大なのは、時事問題を「楽しく」教えてくれるところだったんだと思うんです。
ただ、ちきりんさんは池上さんよりももっと「あたまのナカ」というか、日々の考え方や仕事の仕方のいろはというか、そういう「おばあちゃんの知恵袋の現代ビジネス版」的視点が心地よいのです。彼女の本は、男子も女子も読めて良いのではないかとも思います。
さて最後に。
今年読んだ本で、生涯忘れないのはこの1冊でしょう。重かったです。
・続出する「故障」「事故」
・隠される労災
・ケガした者は電力さんに謝れ
・闇に消される原発労働者たち
・帰らなかった青年
以上うろ覚えながら(誰かに貸出中です)、目次だけで身の毛もよだつスペクタクル。
※過去エントリーでも触れております。
これがフィクションだったらこんなに怖い小説は無いですね。しかし、これらは残念ながら、フィクションではない。
地獄の蓋は未だ、開いたまんまなんだよな。
そして、それに蓋するのはヘリコプターじゃなくて人間なんですよ。生身の。
人間の使い捨ては許されるのか。人間の使い捨ての定義とは何か。
TPPの是非もいいけど、福島の農家、農地の問題はどうすべきなのか。誰が働いて、だれが借金を払い、誰が国のしりぬぐいをしてゆくのか。未来数百年に渡って、放射能汚染の十字架を背負ってゆくのはいったい誰なのか。そしてつまり今、おれたちがやるべきこと、やれることはなんなのか。
社会の問題を考えてゆく上でも、ネット情報やtvのニュースばかりではなくて、本からの知識も、自分のデータベースの中に、入れておく必要があると思う。
お時間のできる、年末年始にでも、是非。