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名前は最初のプレゼント。ってかDQNネームの話
2010.01.16|shiozawa
寺院の号、さらぬ万の物にも、名を付くる事、昔の人は、少しも求めず、たゞ、ありのまゝに、やすく付けけるなり。この比は、深く案じ、才覚をあらはさんとしたるやうに聞ゆる、いとむつかし。人の名も、目慣れぬ文字を付かんとする、益なき事なり。
何事も、珍しき事を求め、異説を好むは、浅才の人の必ずある事なりとぞ。
現代語訳:
お寺の名前や、その他の様々な物に名前を付けるとき、昔の人は、何も考えずに、ただありのままに、わかりやすく付けたものだ。最近になって、よく考えたのかどうか知らないが、小細工したことを見せつけるように付けた名前は嫌らしい。人の名前にしても、見たことのない珍しい漢字を使っても、まったく意味がない。どんなことも、珍しさを追求して、一般的ではないものをありがたがるのは、薄っぺらな教養しかない人が必ずやりそうなことである。
吉田兼好『徒然草』第百十六段(徒然草さんより)
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以前から、このネタは取り上げたもんかどうか、ずーっと悩んでいたのですが、土曜日ですしやっちまいます。(理由になってない)
説明不用な有名サイトかもしれませんが、まずは一発。
同率一位:戦争(せんそう)、僕(しもべ)DQNネーム さんより
コレ、どっちも実在の子供さんの名前。
閲覧者の投票によってアレ具合の順位が決まるわけですが、本当にいるのかこれ、と勘ぐってみるも、どうもソースは割と信頼が置けるようでアレですな。
僕も自分の名前と同じ読みで探したりしたんですが、読めんってこれは。
・・・というか、上位ランカーは読める読めないを通り越してますな。
先輩にお子さんが生まれて、非常にまともな名前をつけてらしたので、この際と思いご紹介した次第です。
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しかし、いわゆる世界初のDQNネームはこれでしょう。
ラーフラ(障害をなすもの)
なんちゅう名前をつけるんだ、と思いますが、命名したお父様がこちら、
お釈迦様・・・
何でも「修行の妨げになるから」ってオイコラオモテ出ろ。
もっとも異説もあるので、確定ではないですが・・・で、何が言いたいかというと、吉田兼好グッジョブ。
盲目は、まだまだハンデ?
2010.01.15|iwamura
ウォールストリートの投資管理会社でマネジングディレクターをしている、盲目の女性の話です。
On Off and Beyond: 目の見えない人は障害者か
「朝4時に新聞を合成音声で読んでくれる電話サービスに電話して、Wall Street Journal紙の読み上げを通常の倍速で聞く。その後、アシスタントにFinancial Timesを読んでもらいつつ、コンピュータのソフトでEconomistを音声にして聞く。片方の耳でFinancial Timesを、もうひとつでEconomistを聞く」そうです。
ちなみに、合成音声↓
初音ミクも、そのうちのひとつ↓
テクノロジーは、ホントすごいです。
さらに、その女性は語ります。
「19世紀に点字が発明されたときは、我々盲人には他に何もなかった。ラジオすらなかった。当時は盲目であることは身体障害だった。でも、今では、ほんの軽い弱点でしかない。」
確かに、盲目の大臣とか、裁判官とか、世界のあちこちにいますよね。
盲目の大臣はちょっと不名誉なカタチで終わってしまいましたので、盲目の検査技師の話をご覧ください。
ホフマン医師は2年前に、診断手順を点字で記した細いテープを考案。このテープを患者の胸部に張り付けることで、目の見えない人でも的確に触診できるようになった。特に、盲目の人は目が見える人よりも手先が鋭敏なため、触診での早期発見が可能だという。盲目女性、鋭敏な「手」で乳がん検査技師として活躍 ドイツ | フ ナ 寿 し
そして、盲目のピアニストです。
日本の関係者に入った連絡によると、米テキサス州フォートワースで開かれた第13回バン・クライバーン国際ピアノコンクールで7日(日本時間8日)、盲目の日本人ピアニスト、辻井伸行さん(20)が優勝した。中国人ピアニストと並んでの第1位だった。
1962年にスタートした同コンクールでの日本人の優勝は初めて。同コンクールで日本人最高位は69年の野島稔さんの第2位。辻井さんは東京都生まれ。生まれつきの全盲だったが、幼少期に音楽を始めた。盲目の辻井さんが日本人初優勝/米ピアノコンクール | 全国ニュース | 四国新聞社
ちなみに、盲目の方のライフストーリーを追った映画としては、「ミルコのひかり」があります。
現在も第一線で活躍されている音響プロデューサーである、ミルコ・メンカッチさんの半生を描いたものです。多くの子供達が出演していますが、調べると皆さん本当の盲目だそうです。盲目の方がどのようなことに悩み、逆に目が見える人に比べてどのような有利な点があるのか。自分はまだ見ていないのですが、機会があればぜひ観てみたいです。
テクノロジーの発達によって、多くのプレイヤーが活躍する世の中になりました。いろんな人から刺激を受けたり、そして良い影響を与えられる環境って、なんだかワクワクしませんか?
文化の差~浸透圧の平衡化は誰の仕事か。
2010.01.14|iwamura
さて。今日は1枚の写真を見て頂きましょう。
1枚と言わず、2枚、3枚も。
久々にセンセーショナルな写真であった。中国(?)はチベット地方における「鳥葬」の風景。現在この地方を、写真撮りながら周ってる方のブログより。火葬や土葬があるように、鳥に食べてもらって、天に還るのだ、という葬儀の文化ですね。
文化と言うものは、厚手の布団のようなもので、時に煩わしく、厄介で、他者のものは受け入れ難い場合もある。
だが、その不自由な厚手の布団は、往々にして、温かく、我々を庇護してくれるものでもあるはずです。
箸を使うとか、生の魚をそのまま食べるとか、面倒やリスクが時に伴っても、良きものとして、我々は大事にしている。
そういった観点から、例えば豪州における捕鯨。
こいつも、センセーショナルな画像であったが。
この文化も、豪州人から見れば、我々から見る「鳥葬」と同じかもしれない。奇異で、気持ち悪い、哺乳類共食いの文化として、彼らの目に映る事実も、解らないではない。これは、我々が例えば、犬や猫を食べる人々を、文化的に認めることが難しい事実を考えれば、理解が容易であると思う。
そして、今日言いたいのは下記ニュースについて。
☆グーグルが中国から撤退も。
中国政府は国内のネット接続全体を通称「グレートファイアウォール(金盾)」と呼ばれるファイアウォールで囲んだ上で徹底した検閲を実行しており、中国当局に不都合な情報は表示されないようになっていますが、Googleが今後数週間で中国から撤退する可能性があることが明らかになりました。
詳細は以下から。
Official Google Blog: A new approach to China
Googleの公式ブログによると、2009年12月中旬にGoogleに行われた攻撃ですが、ターゲットは中国の人権活動家のGmailアカウントであったとみられています。
Googleは中国政府が行っている検閲よりもユーザーが情報にアクセスできることで得られるメリットの方が大事であるという信念を持って2006年1月に中国向けに「Google.cn」を立ち上げましたが、これらのサイバー攻撃やこの1年間に中国政府が行ったウェブ上の自由な言論をさらに制限しようという試みを受けて、中国でのビジネスについて再検討することを決定したそうです。
Gigazineさんより抜粋(部分略)
異質な文化について触れる機会が、インターネットによって増えている事実を考えます。
そこには、デメリットや、時に気持ち悪さや怖さを伴ったとしても、メリットが多いと信じたい。インターネットに触れる生活、情報の浸透圧平衡化は、異文化を理解する準備になるからです。人類がこれからの将来協力してゆくためには必須事項。「Imagine no country」はネットの役割。
「だから、人権団体を攻撃する中国や、独自の検閲を振りかざす中国はダメ。今後の付き合い考えますよ。」と、byGoogleさん。
でも、上記のような意見展開をしつつも、例えば日本にも、「Google八分」と呼ばれる検閲的なモノは存在するわけです。
最大多数の最大幸福を考えた際、出さない方が良い情報もあるかも知れない。しかしそれは、Googleさん独自の(勝手な)文化とも言えなくはないか?
だから、たとえば、今回の中国のニュースも多分に「まあそんなことないだろうけれど」という域は出ないものであるが、「そんなケツの穴の小さいこと言うなよ。ネットの雄Googleさんよ。」というのが小生の意見であるのだ。
ゴマメの歯ぎしりかもしれないが、世界の情報の浸透圧をなるべく平衡にする(異文化理解、みんなの平等、小さな世界)のはインターネットの役割そのものであり、その雄であるGoogleさんだからこそ、中国の文化も尊重してあげてほしい、時間をかけて理解してあげてほしい、「信念持って」参入決めたんだろ?あきらめんなよ!と思ったので、ヒトコト申し述べておく。
専門誌が面白い件。たとえば「溶接技術」
2010.01.13|shiozawa
先日、JR最強の埼京線に乗ってましたら、戸田駅付近でとある看板に釘付けになってしまいました。その名も
攪拌技術研究所
(画像なくてスイマセン)
佐竹化学機械工業株式会社さんの研究所らしいのですが、門外漢には中身の分からなさっぷりでインパクト無限大であります。
攪拌といえば
もとい。
モノを混ぜる行程ひとつをとっても、工業的には色々技術があるんでしょうね。それにしても自分の日常生活からはあまりに外れた日本語に、思わずこのコントを思い出してしまいました。
この流れで溶接てアナタ
調べてみたところ、「溶接技術」は月刊で1200円であります。
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などなど、世の中にはさまざまな専門誌・専門書がありますが、たわむれに覗いてみるとセンスオブワンダーがいっぱいであります。たとえば僕の経験ですと、
この辺はすごかった
泣く子も黙る住職専門誌「月刊 寺門興隆」であります。仏法に関する特集はもちろん、
「古い墓石は産廃。しかも違法投棄が問題化」
「境内の墓地を地上げ屋さんに狙われた」
「新企画 『新興宗教の歴史をさぐる』」
などなど「言われてみればそうなんだろうけど・・・」なネタ話が目白押しでした。
南伸坊さんもオススメなさってましたが、
たまには自分の仕事とまっっったく関係ない本を読んでみると、色々面白いですね。
のだめカンタービレと小澤征爾とカラヤンと。
2010.01.12|iwamura
さて、巷ではのだめカンタービレにお客さんが集まっているようです。
オーケストラのメジャー化というか、解り易さという意味ではアリではないか?
だがやはり、みなさまにはホンモノを聞いてほしい。
体調不良(がん)が見つかり、夏までの休業を発表した小澤征爾さん。彼は、カラヤン亡き後の現世界において、小生は地上トップの指揮者であると思うのだ。
画像はNHKさんごめんなさいの8年前のニューイヤーコンサート@ウィーン。
※CDも売れまくりでした。
ウィーン国立歌劇団も、これは小澤さんが監督。「美しい」という、言葉の意味がわかる動画。
☆2002.01.01 An der schönen, blauen Donau Conducted by Seiji Ozawa 小澤征爾
小澤さんの指揮を、幼いころ、一度だけ生で観たことがある。
サイトウ・キネンで、小生生まれ故郷長野へ、小澤さんがいらしていたときだったと思う。彼の心意気で、片田舎のフツーの小学校の体育館で、急きょオーケストラの演奏が決まった。
「ドラゴンボール」が見たかったから水曜夜だった。小生はずっとピアノっ子だったのだが、ピアノの先生と、母と、3人で出かけた。会場には、乳呑児を抱いたほつれ毛日本手ぬぐいのお母ちゃんたちも多数来ていて。
印象的だったのは、漢字がプリントされた浴衣に頭はぐるぐるタオル、というカッコウでリハをされていた小澤さんの傾奇(かぶき)な出で立ちと、ステージでは音がこもるからと、体育館をまるまる横に使って、ステージを完全に無視し、オケのフォーメーションを組んだ彼のやり方だった。
彼はオーケストラにおける自らの新たな試みを「実験」と呼んだ。チャレンジ=「実験」。
「なんでもやってみよう!そして、その結果を詳しく検証し、また新たなものを創り出すのだ!」
まさにマッドサイエンティストな小澤征爾さんであります。終わった後立てなくなっちゃったんだよなあ。あれはスゴかった。
さて、
そんな小澤さんが師事し、生涯尊敬したカラヤン大先生。その大先生との対談動画も見つけてしまった。天才二人の夢の協演。これは超必見。
☆Karajan-Interview with Seiji Ozawa-1981-Paris?
「全生涯を通じて。
指揮者であろうと、大統領であろうと、
自分の考えを示してあげることが大切なのです。
自分で全部やることは不可能です。
指揮も全く同じですよ。」
※ヘルベルト・フォン・カラヤン大先生コメントより抜粋
「まとめる」「みんなにがんばってもらう」って大変!!!
小澤先生、カラヤン先生にありがとうな連休明け火曜日!
小澤さんの復帰を信じて願い、本日も、がんばっていきまっしょい!!!
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