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世界一短い手紙
2009.05.02|umiushi
少し前、といっても年単位で前ですが、
日本一短い「母」への手紙
という本がベストセラーになりました。シリーズ、といっていいものか、いろいろ続刊も出ております。
わたくし「泣け!泣けぇ~!」って本や映画は苦手なのでちゃんと読んでないのですが。
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しかし、一番短い手紙といえば、有名すぎるのがこちら
「?」
たった一文字。ビクトル・ユゴーが「レ・ミゼラブル」の売れ行きを尋ねたやつですな。
「どう?売れてる?」みたいな(あくまで想像)。
出版社のほうでも対抗したわけじゃないけど、返事が
「!」
またしても一文字。「どえらい売れ行きっすよ!」と、まあおフランスの出版関係者がそんな体育会系のノリのはずはないですが、そういう小粋なやり取りがあったそうで。
しかし、わたくしが推すのはこちらでございます。
南極越冬隊のもとに、資材とともに家族からの手紙が届いた。それぞれが全員の前で手紙を読み上げる、というちょっとした遊びを思いついて順番に読んでいたら、ある新婚の青年隊員が開封したまま止まってしまった。
新妻からの手紙には、たった一言
「あなた」
とだけあった。
うーむ。僕の感想を言ってしまうと台無しかもしれないので、うーむ、と唸ってお開きにしたいと思います。
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今ふと思いましたが、弁慶の勧進帳、あれ白紙をさも通行手形みたいにして突破したわけですけど、そうするとこれが最短の手紙かもしれませんな。短いもなにも、ゼロですけど。
季節外れの雪が降ってる
2009.05.01|umiushi
以前もちらっと「むかし青森に住んでた」「っていうか弘前にいた」という、誰も得しない個人情報をさらしたことがあるのですが、その弘前の方からお便りをいただきました。
何でも今、弘前公園の桜が満開だというのに、雪が積もったとか。
そして最近は三日月、と。
これは・・・
乱れ雪月花!
というサガファンの妄想は置いときまして、かなり古いですがこのニュース。
「カマキリに積雪の予知能力があり、高い所に産卵すると大雪」という一般に知られた説に対し、弘前市の安藤喜一(よしかず)弘前大学名誉教授(68)=昆虫学=は検証の結果、「誤りである」との結論を出した。この説は「カマキリの卵は雪に埋もれると死ぬ」ことを前提にしているが、雪の下に約 四カ月間あった卵を採集したところ、97.9%が孵化(ふか)し、卵には耐雪性があることが判明。産み付けられた高さも百八十センチ-十八センチとまちま ちで、大半が雪に埋もれて越冬することが分かった。
僕も信州出身ゆえ、「カマキリの卵を産む高さは、その冬の積雪量より上」という話は小さい頃から聞いていました。
結論から言うと、ハズレ。彼女らは雪に埋もれる高さにも産むうえ、かえって雪に埋もれたほうが孵化率は高い、ということのようですな。
某掲示板風にいうと
アマチュア気象学「カマキリの卵って雪にうもれなくね?」
アマ気象学「だって埋もれたら死ぬじゃん!」
・・・40年データ集めて解析・・・
アマ気象学「やっぱり埋もれない高さに産んでるじゃん!」
某大学「お前の研究すごい。もう博士号あげちゃう」
・・・一方そのころ・・・
昆虫学「・・・っていうか、ほんとに雪に埋もれたら死ぬのかよ?」
昆虫学「実験したら、雪に埋もれたほうが生き残るじゃん!」
昆虫学「それも問題だけど、そもそもこれデータいじりすぎだろ!」
昆虫学「だいたい解析の仕方で別の結果でるだろ!」←今ココ
というわけで、「カマキリの卵は雪に埋もれると死ぬ」という前提条件から実は間違いだった、という話でした。
科学的議論のあるべき姿ではあるので、これ以上は申しません。