HOME >
「福島第一原発1号機で溶けた燃料、格納容器底部の厚さ1.02mのコンクリートを65cm溶かしていた。」という大本営発表につきまして。
2011.12.01|iwamura
地震から9カ月近くが経った「いまさら感」の中、もうここまで来るとネタなんだけれども、昨夜報道された大本営発表を覗いてみたいと思う。
11月30日(ブルームバーグ):東京電力は30日、福島第一原子力発電所の事故で溶けた燃料は、最も損傷の激しかった1号機で、原子炉格納容器の底部の厚さ1.02メートルあるコンクリートを最大65センチ溶かしているとの分析結果を発表した。浸食は格納容器を覆う鋼板には達せず、溶けた燃料は格納容器内に留まっていると評価した。
記事についてのエディターへの問い合わせ先:岡田雄至 YujiOkada
※ブルームバーグさんより抜粋
※NHKさん報道はこんな感じ
※ロイター/福島県内の全ての原発廃炉要求/福島県知事
年末まで、果たしてこの「コンクリは溶かしているが、メルトアウトはしていない」とする報道の「正しさ、確からしさ、」は持つのだろうか。
あとそれから、「独立行政法人・原子力安全基盤機構」が事故前、原子力防災専門官向け資料として作成していた、下記「炉心溶融のシミュレーション画像」も覗いてみたい。
う~ん、ヌルすぎる「最悪の事態」だぜ。
>最悪の事態に至った場合でも、
>住民の方々に安全・安心して頂けるよう、
>日頃から、防災担当者への訓練を通して、
>原子力災害時の対応能力の習熟に務めております。
※上記youtubeより
まあ、「メルトダウンはあり得ない」⇒「圧力容器に少し穴が開いた程度(メルトダウンしてますた)」等報道していた大本営としては、ほとぼりが冷めたと思いこんで、今、少しづつ「真実に近い情報」を小出しにしている状況なのだろう。
浮気はしたけどセックスはしてないけど、でもひょっとしたらしたかもだけど先っちょだけかも、(でもホントはお塩センセばりのせくーす)みたいな。
まあ、実際にそこまで行って見た人間がいるわけではないので、まだ誰にも真実は解らないのだが。
先だって、後輩の研究者(生物学博士)と飲む機会が在り、やはり深夜をまわったぐらいで、この話題に行きつくところとなった。
Q./小生
「ニュースで報道されているような、空中や飲料水、及び都内で発見されたナゾの空きビン(これもなんだかなあ)に検出されたセシウムほか放射線物質の量は、人体にとってやはりトーゼン、悪いものであるのだよな。」
A./博士
「あの程度の数値であれば、少なくとも成人である我々の身体に対する影響は、それほど恐れるレベルには達しない。ただし、
『発表されている数字が真実であれば』
という条件下でのはなしです。」
きゃあぁぁぁぁ。。。。
なんだか稲川淳二の怖い話みたいになってしまった。
現場に近づけず、結局調べきれないから、真実か否か、解っている範囲でしか発表できない。そうした中の報道が「結果的にウソになる」こともあるんでしょう。
でもねえ、お塩センセのいいわけじゃないんだから、「結果的に逝ってしまった」で、すまされる話ではないよなあ。
「もう信じられなくて国や東電が言ってることがどうでもよくなっちゃう」
って一番悪い状態だなと思って。
過去のエントリー、アクセス数の高いものを引っ張り返してみました。
・「原発がどんなものか知ってほしい」~引用と私見~(3月16日)
・日本人である我々は、これからされるであろう差別とも闘っていかねばならない件。(4月6日)
・文科省発表の放射能飛散地図が拡大の一途をたどる件について。(9月29日)
やっぱり、放射能の問題は、非常に「希望が持ちづらい」と言わざるを得ない。
この12月のイルミネーションやクリスマスに、何を考えるか、大事だと思う。
NUKE IS OVER. If you wont it.
だと思うのだがなあ。