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ウクライナがらみのサイバー攻撃と三菱東京UFJ銀行の公式サイトがヤバい件
2014.03.18|iwamura
ということで、まずは14日、プーチン大統領(ロシア)がサイバー攻撃されたようです。
【モスクワ共同】ロシア大統領報道部は14日、プーチン大統領の動静などを伝えるサイトがサイバー攻撃を受けたことを明らかにした。ウクライナ情勢をめぐり、ロシアと欧米の関係が緊張しているが、報道部は、どこからの攻撃か言及していない。ロシア通信が報じた。
ロシア政府系の他のサイトも攻撃を受け、中央銀行のサイトは14日午前10時(日本時間午後3時)から約1時間、機能停止に陥ったという。
報道部は、動静を伝えるサイトが「強力な攻撃」を受け「攻撃の継続に伴い、障害が発生する恐れがある」と説明。被害を食い止めるために「あらゆる手段」を取っていると発表した。※河北新聞より
さて、翌日15日はNATOがヤられております。
北大西洋条約機構(NATO)報道官は15日、NATOのウェブサイトがサイバー攻撃を受けたことを短文投稿サイト「ツイッター」で明らかにした。軍事機構の運用やシステムに影響はないとしている。
ロイター通信によると、「ウクライナへのNATO介入に反対する」ウクライナのグループが自らのウェブサイトで実行を表明したが、真偽は不明。同国情勢をめぐり、NATOとロシアの間で緊張が高まっていることが背景にある可能性がある。
報道官によると、NATOの複数のウェブサイトに対し、一度に大量のデータを送りつけ、処理できなくする「DDoS攻撃」が行われた。サイトへのアクセスが一時できなくなったが、16日にはほぼ回復した。(共同)
※産経新聞さんより
結構ガチです。
【The fifth domain】
2011年7月、米国防総省は「サイバー空間」を陸・海・空・宇宙空間に次ぐ
「第五の戦場」であると定義し、サイバー攻撃に対して武力で反撃すると宣言した。イスラエルがシリアに空爆した際に防空システムの乗っ取ったとされる事件(2007年)
や、イランの各施設がサイバー攻撃を受けウランを濃縮する遠心分離機のシステムが
ウイルス攻撃を受けた事件(2010年)など、「サイバー戦争」は現実のものとなって
いる。こうした危険は、さらに電力・通信・交通など攻撃対象は生活の中枢に及ぶ。その中で、日本の対応は大きく遅れを取っている。現在の法律では、サイバー攻撃に
対して自衛隊は出動すらできない。
ということで、ゴリゴリのサイバー戦争がクリミア半島において始まってしまっておるようですが、大丈夫でしょうか。
もはや原潜のつばぜり合いの前に、ネットがバチバチする時代になってしまいましたね。。。
さて、では我々にとって対岸の火事なのか、と言われれば、そんなことはなくお茶の間(というか皆さんのPC周りで)昨今流行りのフィッシング詐欺メールがこちら。
Google DocsやGoogle ドライブのユーザーを標的とした最近の巧妙なフィッシング詐欺メールについて、株式会社シマンテックが注意を呼び掛けている。
このメールは、Google Docsの重要文書を確認するよう促す内容のもの。リンク先となっているGoogle Docsの偽ログインページが、Googleのサーバー上にホストされているのが特徴だ。この偽ページは、詐欺師がGoogle ドライブに公開ファイルとしてアップロードしているもので、プレビュー機能を使って共有アクセス可能なURLを取得し、それを詐欺メールに記載しているのだという。偽ページではあるがSSLを介して提供されていることもあり、「さらに本物らしく見える」。
※Internet watchさんより(2014/3/17 18:53)
これはだいぶ巧妙。
グーグルドキュメントというか、グーグル立ち上げてpass word入力画面出ただけで何も考えずに打ち込んじゃう(むしろ反射)ところありますよね。
これは慣れてる人ほどヤられちゃいそうだというか。怖い。
そして極めつけが神経質とも思える三菱東京UFJ銀行さんの公式トップページ。
すげえトップページになっとります。
なんかあったんでしょうか。
ただ少なくとも
「三菱東京UFJ銀行からのメールにはまず気を付けてみよう」という意識は持てるようになります。
因みにサイバー攻撃により自分の預金が奪われた!といったケースが発生した際、銀行は保証をしてくれるのでしょうか。
韓国の銀行や放送局が3月下旬、サイバーテロを受けて、社内コンピューターシステムが一斉にダウンした。攻撃を受けた新韓銀行では、現金自動預払機(ATM)業務やインターネット取引などに一時障害が発生したという。
仮に、日本の大手都市銀行や信用金庫のデータサーバが攻撃され、私たちの預金データが失われたり、別の金融機関に送金されたとする。そのような場合、預金はなかったことになるのだろうか。それとも、取り戻す方法はあるのだろうか。あるいは、国家による保証があるのだろうか。藤谷護人弁護士に聞いた。
●通帳などで証明できれば、銀行に対する「払い戻し請求権」を失うことはない
藤谷弁護士によると、預金者と銀行との間では『金銭消費寄託契約』という契約が結ばれているという。
「たとえば、預金者のパソコンがハッカーなどによって乗っ取られて、オンラインで銀行から預金が引き出されたような場合には、預金者の外観をそなえた『準占有者』に対する支払いとして、銀行は特約により免責される可能性があります」
つまり、預金者個人のパソコンがサイバー攻撃をうけた場合、銀行は金銭消費寄託契約のもと、免責される可能性があるということだ。では、銀行のコンピュータがサイバー攻撃をうけたケースでは、どうなるのだろうか。
「今回の韓国の事例のように、銀行のコンピュータに対してサイバーテロが行われて、預金者の責任ではなく、預金が他へ移転・消滅させられたような場合には、預金者が通帳などによって預金債権を証明できる限りは、銀行に対する払い戻し請求権を失うことはないでしょう」
●「国家が個人の預金を保証するということは考えにくい」
このように説明したうえで、藤谷弁護士は、銀行のサイバーテロ対策について、次のような解説を加える。
「銀行は当然の事ながら、このような時に備えてセキュリティ対策として、前日までのデータはバックアップを取っており、バックアップデータは本番コンピュータとは切り離して保存されているため、幾らサイバーテロでもバックアップデータまで侵害することは考え難いと思います。」
では、確率的には低いかもしれないが、銀行のバックアップデータまで失われるようなことがあれば、どうなるのか。国家による預金の保証はあるのだろうか。
「万が一、バックアップデータまで失われた場合には、年金データの喪失事件と同様の大混乱が生じる余地があります。この場合、国家が支払義務を負う年金ではなく、一私企業である銀行のために、国家が個人の預金を保証するということは考えにくいでしょう」
※弁護士.comさんより
長いので簡単にまとめます。
①韓国の銀行も昨年3月だがサイバー攻撃によりシステムダウンさせられている
②個人のサーバやPCから預金が移転、消滅させられた場合、銀行は特約により免責される可能性がある
③銀行のサーバが攻撃されてもバックアップがあるが、それさえ死んだ場合国家は保証しないだろう
うーん、ぜんぜんだめじゃないか。
しかしながら、先日のビットコインの顛末を見ても、誰も保証なんてしてくれなかったもんなあ。。。
上記「弁護士.com」ではそういった「銀行サイバー攻撃への対応」として
・記帳しましょう
というまるで対応になっていない回答しか言っていない(!)のだが、簡単に言うとそういうことで、
・銀行からの証書(領収書)としての通帳記帳を怠らない
・複数の銀行、海外の銀行、現金、ゴールドバー、不動産等に資産を分散しておく
・個人でも会社でも、セキュリティ対策をしっかり行っておく
くらいしか方法は無いのだろうなと思います。
なんだかすごい時代になってしまいました。
【結論】自分の資産は自分で守るしかない
ということのようです。
20歳の成人式、30歳の成人式?話題の成人式をピックアップ
2014.01.15|iwamura
こんにちは、nakanoです。
1月14日は、成人の日でしたね。
各地で20歳を迎えた新成人が121万人、
近年では最も少ない人数だと言われています。
成人の日の13日、若者の新たな門出を祝う式典が各地で開かれた。総務省によると、2013年中に20歳になった新成人は121万人で、統計のある1968年以来最少。2月9日投開票の東京都知事選を控え、千代田区の成人式会場では模擬投票が行われ、初めて選挙権を手にした新成人から「選挙には必ず行きたい」との声が聞かれた。
千代田区内のホテルで開かれた式典には、スーツや振り袖姿の315人が参加。会場入り口に実際の選挙と同じ記載台や投票箱が置かれ、新成人たちは6種類のアニメキャラクターから気に入ったものを選ぶ模擬投票を体験した。
※日本経済新聞様より
そんな新成人の集い、成人式ですが、
お酒を呑んで悪ふざけをしたり、若者が集まって道を封鎖したり、など、
メディアで取り上げられるのは、あまり良くない所ばかりですが、
本来は御祝の場なわけですから、
新たな門出として、夢や目標を持った良い所も特集して欲しいですね。
そんな夢のある新成人のお祝いとして、
ユニークな成人式をご紹介します。
13日の成人の日を前に群馬県吉岡町では、新成人の後輩にあたる地元の小中学生が受付や司会を担当するユニークな成人式が開かれました。
吉岡町で開かれる成人式は、社会経験を積んでもらおうと地元の小中学生に毎年、式の運営に参加してもらっています。
12日、吉岡町文化センターで開かれた成人式には、新成人およそ180人が出席し、その後輩にあたる地元の小中学生25人が受付や司会を行いました。
受付では、地元の小学生が真新しいスーツや、あでやかな振り袖に身を包んだ新成人の出欠を確認したり、成人式のプログラムを手渡していました。
また、中学2年生の赤尾美和さんが、司会を務め、来賓の紹介などを行いました。
そして、中学校の合唱部が校歌などを歌って会場を盛り上げ、新成人の門出を祝っていました。
受付を行った小学6年生の女の子は「自分も将来、きょう成人式を迎えた先輩のようなきれいな振り袖を着てみたいです」と話していました。
専門学校に通う新成人の女性は、「自分も小学生のころに先輩の成人式の手伝いをしたので、きょうは懐かしさとともにうれしさを感じました。これから社会に貢献できるよう頑張りたいです」と話していました。※NHKニュースweb様より
新成人の後輩にあたる、
小学生、中学生に成人式の運営のお手伝いをしてもらう…
という群馬県吉岡町の成人式、
後輩に大人としてみっともない姿を見せないよう気持ちに区切りもつきやすく、
また大人に憧れる後輩の目は大人の意識を高く持てると思います。
自分も同じように大人になったら成人式に出席をする!という子供の意見も、
試みの結果が出ているように思います。
また、最近流行りだしている『30歳の成人式』
13日は20歳の門出を祝う「成人の日」。最近、その10年後の30歳を機に、ふるさとに集まる「30歳の成人式」が全国的に広がりをみせている。30歳を、社会の荒波にもまれて「本当の大人」になった時期ととらえ、旧交を温めながら、郷土の活性策を考えたり、ビジネスチャンスをつかんだりする大人のイベントになっている。
※産経ニュース様より
成人=大人…というのは、
自分が成人になった時にも、違和感を感じたものでしたが、
30歳になってもそれは同じ事です。
古来日本では、15歳から18歳までの男子に成人となるための“能力試し”が行われていたり、
海外での大人の定義は、各国それぞれです。
ただ、20歳の10年後として、
仕事、結婚、家庭、健康など、
その頃にはそれほど考えが及ばなかった事が、
重要視されてくる年齢である事は確かですね。
※トレンド速報ニュース様より
成人式の出席率は、7割と、
意外と少ない昨今、
浦安市の成人式が今でも羨ましくて仕方ありません…
ありがとうございました。
打つぞ青空ホームラン!~国産航空機の未来について~/MRJ/HONDA Jet
2014.01.07|iwamura
みなさま明けましておめでとうございます。
ということで、お世話になっている先輩より転職の連絡を受けました。おめでとうございます!
☆三菱航空機~MRJ~Flying into the future.
国産初の小型ジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」を開発している三菱航空機(名古屋市)の川井昭陽社長は、MRJの初号機を今秋までには完成させる方針を、毎日新聞のインタビューで明らかにした。完成時期を明言したのは初めて。
※yahoo!ニュースより
ということで、先輩もメンバーとなり、年始からアゲアゲなニュース三菱航空機MRJ。
MRJとはなにか。
三菱重工業を筆頭に日本製の小型旅客機として計画が開始された。2008年の全日空からの受注を受け、三菱航空機として事業を子会社化し、開発・製造が進められている。
2014年1月、三菱航空機社長はインタビューで、初号機完成を2014年秋に、量産初号機納入を2017年4 – 6月に予定している、と明らかにした[1]。
MRJは、経済産業省が推進する事業の一つであった新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が提案した環境適応型高性能小型航空機計画をベースとして、三菱航空機が独自に進める日本初の小型のジェット旅客機である。日本が独自の旅客機を開発するのはYS-11以来40年ぶりである[2]。
※wikipediaより
エンジンはP&W社の小型ガスタービン事業を買収し採用することがほぼ確定されているようですが、いわゆる環境的にも経済的にもエコな「未来型小型ジェット旅客機」と言えるでしょう。
※ジャンボジェットがいよいよ退役、というニュースも先ごろ入ったばかりでございます。。。
競合はボンバルディア社、エンブラエル社あたりになるとのことですが、国産旅客機としてはYS-11以来40年ぶり、というところがまた我々日本人の心躍るポイントであるかと思います。
因みに、国産航空機という点では、我らがHONDAさんもジェット機をつくっているのだ!!!
ホンダは23日、開発中の小型ジェット機「ホンダジェット」(操縦士を含め6人乗り)が米連邦航空局(FAA)から型式検査承認を受けたと発表した。
これにより、型式証明に向けた最終的な飛行試験が実施できるようになり、2015年の量産開始に向けた準備が整うことになる。
ホンダは、06年にホンダジェットの生産販売に乗り出すと発表し、同年から受注を開始。現在まで計100機以上受注している。
※Sankei Bizさんより
これも大変結構なニュースです。
ホンダジェットさんのほうは、MRJさん(90人乗り)とはまた別の市場をターゲットとする5~6人乗りのタイプですが、「航空界のシビックを目指す」とし、その経済的、環境的に優れた性能やデザインを含め、航空業界へ殴りこむ姿勢が極めてHONDA的で美しいと言えましょう。
※競合他社に比べ、15%早く20%広く、15%燃費がいい、というあたりがHONDA的でありシビックです。
思えばホンダウィングマークはホンダ宗一郎さんの「世界へはばたく」「いつかは航空事業へ」という悲願の象徴であるだけに、ホンダジェットにも世界の空の架け橋としてホンダミュージックを奏でて頂きたいと思います。
弊社も宇宙航空事業のお手伝いをすることを具体的目標に、本年も「打つぞ青空ホームラン!」の精神で楽しく全力を尽くして正々堂々と闘うことを誓います。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
新しい経営手法“オムニチャネル”とは
2014.01.03|shiozawa
あけましておめでとうございます。
金曜担当のShiozawaです。
では、本日のお話。
オムニチャネル
聞いたことはありますでしょうか?
コンビニ最大手のセブンイレブンや世界最大の飲料メーカーのコカコーラなどが取り入れている新しい“経営手法”のようです。
では、このオムニチャネルとはどのようなものか探ってみましょう。
■オムニチャネル構築に5年間で1000億円程度投資=7&iHD社長 (2013年 12月 25日)
-セブン&アイ・ホールディングスの村田紀敏社長は25日の会見で、ネットとリアル店舗を融合する「オムニチャネル」が経営の最重要課題としたうえで、今後5年かけて、1000億円程度の投資を行う考えを示した。
1000億円の内訳については「概算。ただ、1000億円を投資するくらいの腹積もりでやななければ難しい、覚悟の金額」と述べた。
14年2月までは、スタート段階として、グループ内で理念を共有するという。
オムニチャネル構築に向けて、村田社長は「過去の経験をいったん捨てて、新しい時代を仮定し、消費者がどのようなものを求めるか想像することが大事。これまではモノを売ることを中心に考えていたが、買った後の行動まで想像して手を差し伸べる時代になる」とし、新たな消費の時代に入るとの認識を示した。
引用:Reuters
このオムニチャネルに会社の将来をかけている事がよくわかります。
しかし、 オムニチャネルたるものは一体何かはまったくわかりません。。。
ということで具体的にどんなものかの説明です。
■オムニチャネルとは何か?コカ・コーラや資生堂も実践する顧客接点の再構築
“オムニチャネル”というキーワードが米国で注目され始めている。
2011年に米国の老舗百貨店、Macy’sのCEOが「オムニチャネル企業を目指す」と宣言し、知られるようになった言葉だ。
オムニチャネルは、文字通り「すべてのチャネル」という意味で、あらゆるチャネルを連携させて顧客にアプローチする手法だ。
ではオムニチャネルは、従来のマルチチャネルとは違うのか?なぜ今注目を集めているのか?野村総合研究所のイノベーション開発部 上級研究員 中村博之氏は、オムニチャネルがビジネスに与える影響や、具体的な技術とサービス、さらにオムニチャネルを推進する体制などについて解説した。
オムニチャネルは、顧客を中心にすべてのチャネルを連携して考える。
商品の認知から、検討、購買に至る一連の購買またマーケティングプロセスで横串を刺してチャネルを併用して顧客にアプローチしていく。
当初このキーワードは小売業から生まれたため、「オムニチャネル・リテーリング」と呼ばれていたが、「小売以外の業種にも適用可能なことから、今はオムニチャネル・コマースと呼べる」(中村氏)という。
引用:ビジネス+IT
なるほど。
小さな小売店では店頭のお客さんへも、ネットで購入するお客へも、お店が小さいですから、同じ商品の中から販売しますが、
大きな企業となると店頭では店頭用の商品、ネット販売では ネット販売用に分けて在庫を持っています。
従来のマルチチャネルの方が管理は別々で簡単です。
しかし多くの在庫を抱えなくてはいけなかったり、遠くのお客様へわざわざ遠くから配送なければならなったりしてしまう訳です。
また、複数の媒体から得られた客層の統計情報やサービスなどが店頭だけでなく携帯電話やパソコンと連動して行えるという事。
お客さまにとってはいいことづくめ。
オムニチャネルで大変なのは、高速かつ膨大な情報管理がリアルタイムに必要にること。
しかし、その複雑な情報管理は十分実現できる時代です。
どの企業もより少ない在庫で複数の媒体からより多く販売したいわけですから、オムニチャネル経営こそがスタンダードの経営手法になりそうです。
ありがとうございます。
Bitcoin~ビットコインは既存通貨の代わりに成り得るか~2013年大晦日覚書
2013.12.31|iwamura
2013年大晦日ということで、本年も大変お世話になりました。
ただ、我々が年末年始に休んでいる間にも、世界のカネは動いているのだ。
今年、にわかに世界で注目を集めた仮想通貨ビットコイン。年初に1ビットコイン(BTC)=13ドルだった相場は、知名度の高まりにつれ11月末に1000ドルを突破した。12月には人民元への影響を警戒した中国の当局が規制に乗り出す事態となり、その「通貨価値」はなお揺れている。
※日経新聞より
大納会の昨日、ロイターさんなんかでも日経平均16,000円越え、56%上昇についての記事が踊っており、mixiがヤバいともこの師走は一部でささやかれてたイット界でございましたが、ビットコインに関しては年初13ドルが昨日の段階で800ドルを越えたところまでいっておりまして、単純に61倍に跳ね上がっているといった状況になっております。
さて、Bitcoin(ビットコイン)とは何なのか。
【ビットコインとは】
ビットコインの構想は、2008年にサトシ・ナカモト(中本哲史)という正体不明の人物の論文により発表され、その後世界中のハッカーやアナーキーなオタク達により作り上げられました。(政府を介さない通貨の誕生というコンセプトがハッカーにささったみたいです)
ビットコインの特徴は、P2P(コンピュータが専用のサーバーを介さないで、接続されたコンピュータ同士で直接やりとりを行うネットワークシステム)で取引をされている点と、金や銀のような鉱物と同じく、採掘(発行)できる総量に限界があるという点です。
まず、P2Pの取引ですが、この形態を取ることにより、ビットコインは銀行などの仲介機関を通さず取引を行うことができるので、決済手数料をめちゃくちゃ安く抑えることが可能になります。国際送金手数料や為替手数料の削減に一役買うと騒がれているのはこのような特徴があるからです。
また、先述したようにビットコインは無限に発行されるわけではありません。ビットコインを手に入れる方法は2つあり、1つ目は全世界50以上ある両替所で円やドルといったリアル通貨と交換する方法。2つ目は、新たなビットコインを採掘(mining)と呼ばれる作業(計算化学的に難しい問題を解く行為)を通じて自ら入手する方法です。
大事なことなので、もう一度言いますと、ハッカー達が手間をかけて構築したネットワークは破られないとの信用のもと、一部のオタクの間で流通したアングラマネーがビットコインです。それを、オタク以外の人たちに「なんとなく」価値がありそうと思い込ませたところがビットコインのすごいところだといえます。
※シリコンバレーによろしくより
簡単にまとめると、
・ウェブ上でシステム的に発効上限が設けられた仮想貨幣
・通常貨幣のような国家や銀行の担保はなし(担保はウェブ上の相互監視)
ということになりますか。
新しいです。
その他、興味を持たれたかた用にリンクをいくつかご用意。
☆広がる仮想通貨”ビットコイン” NHK生活情報ブログ:NHK
☆仮想通貨「Bitcoin」とは一体何か、どういう仕組みかが一発で分かるまとめ – GIGAZINE
☆ビットコインについて素人が思う疑問
どのサイトを見に行っても出てくるメリットデメリットは下記。
【メリット】
①手数料の安さ
②国をまたいでの取引(交換)のラクさ
③お上に規制されない自由さ
【デメリット】
①貨幣としての信頼性が(現状)不十分
②国家や銀行の担保がない
③そもそもセキュリティ問題ってどうよ
いわゆるドルはアメリカ連邦準備制度が、円は日本銀行がその価値を担保してくれるわけなんですけれども、逆に例えば戦争が起こったりしたらどうなるのよ、という問題も同時にはらみます。
※そもそもビットコインがキプロスの銀行預金課税の逃げ道としてブレイクした経緯がある。
そういった中で、いわゆるネット界の住人達による新しい貨幣の創造は非常に興味深くかつエキサイティングなネタでありつつも、中世のユダヤ人による銀行の運営や、平家による宋銭のコントロール等、「権力(国家)と貨幣」というものは切っても切り離せない関係であっただけに、今後国家や政府といったものが、このビットコインバブルへどう動くのか、といったところが皮肉にもビットコインの信頼性の上下に影響してくると思われます。
取り急ぎ、バーナンキ議長がビットコインに前向きな発言をしたり、あるいはインドや中国で規制され、またドイツでは課税対象となったことを見てみるに、今後ビットコインが仮想貨幣のスタンダードになってゆく可能性は高いと言えるかもしれません。
流通総量が決まっているという点が「金」と同様であり非常に興味深く、田中さんのサイトを拝見するまでもなく、限りのあるものはその利用者が増えれば価格が上がるわけで。
価格が落ち着くのはもう少し先になるでしょうが、中長期的にはその価値は上がると思われるので、ちょっと当ブログでもその後の様子を追いかけてみたいですね。
※ビットコインオフィシャルサイト(日本語)こちら
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ということで、本年もお世話になりました。
お陰様でネット案件でも数件来年もお引き合いを頂いているのですが、引き続きイット界のトレンドを押さえつつ、マネーに代えてゆきたい2014年でございます。
今後とも、末永いご愛顧の程、何卒宜しくお願い申し上げます。