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ロボット産業は金の卵か?
2013.12.27|shiozawa
最近テレビのニュースで取り上げれれていた、“災害ロボット”の大会に関してです。
■“災害”ロボット大会 日本チームが予選トップ
福島第一原発の事故を教訓に、人に代わって災害現場で働くロボットの性能を競う大会がアメリカで開かれ、日本のチームが予選をトップで通過しました。
この大会は、アメリカ国防総省の研究機関が原発事故などの災害現場で活動するロボットを開発するために企画したものです。
事故現場に向かう想定で車を運転したり、障害物を乗り越えるなどの課題を順調にこなした東大出身のベンチャー企業「SCHAFT」が圧勝し、1位で予選を通過しました。
大会関係者は、「福島で起こったような危機に備えて、ロボットの技術を高めたい」と話しています。予選を通過した8チームには、それぞれ研究費としてアメリカ政府から約1億円の補助金が出る見通しで、1年後の決勝大会で優勝を目指します。
大会参加者:「日本チームはすべてが素晴らしかった。しかも、4つの課題でトップだった。堅実なデザインと優秀なメンバーがそろっている」
SCHAFTは、ロボット事業に参入し、次々に関連企業を手中に収めているインターネット検索大手のグーグルに買収されています。引用:テレ朝ニュース


■グーグル、軍事用ロボットメーカーを買収
検索大手のグーグルが、Boston Dynamics社を買収した。
マサチューセッツ州に本社があるBoston Dynamics社は、困難な地形に対応できる、蹴られても倒れない不気味なロボットを米国防総省向けに複数設計していることで有名な企業だ。
Boston Dynamics社が開発したロボットには、ロボットろばの「BigDog」、時速25kmで走れる「WildCat」、そしてヒト型の「Atlas」がある。
引用:Wired.jp



メリークリスマスのおもちゃたち
2013.12.24|iwamura
という事で、みなさまメリー・クリスマスでございます。
歳がばれてしまうのですが、iwamuraの(昭和の)おもちゃ遍歴です。
カッコいいです!X-wing!
しかしながらやはり、ブロックには西洋建築や設計の基本哲学が秘められている気がして、不思議の世界へ連れ込まれるおもちゃでした。
我が子と遊びたいおもちゃライキングでも1位ですね。スクールにも興味あります。
男の子はだれでも一度は通る気がします。
タタミの縁(敷居?)が道路になります。かぜを切るような疾走感が保証されるおもちゃ。
スーパーカーに憧れました。「働く自動車好き」とセグメントが分れるのもこの頃です。
サーベルタイガーもシールドライガーも持ってないんですけども(笑)、我が家庭の経済事情というか、そういったものを認識し始めるのもこの頃です。
生命体(恐竜)が兵器としてのメカにカスタムされているという思想が新しかった。
今にも動き出しそうな世界観にハマりました。バトルストーリー、秀逸でしたね。
クラッドバスター。略してクラバス。
欲しかったですね~。バブル当時とはいえ3万近くした気がします。
タミヤさんはプラモ(模型)がその源流であり本領発揮であり、あくまでRCやミニ四駆は亜流とは解っていながらも、しかしシビレるあこがれるゥゥゥ!!だったわけです。
王者ファミコン。圧倒的な存在感。小学生の遊び文化を変化させるというエポックメイキングな作品。
もう中毒と言ったほうが間違いがない、というくらいドハマりしました。
今も上記スーパーマリオの音を聴くだけでジャンプしたくなる自分がいます。
今の子どもにも、もっとリアル(sns game以外の部分での遊びやおもちゃ)の面白さをわかってもらいたいとも思うのだが、しかしそれは、当の現代の子どもたちからすれば、当時我々がおやじから竹馬や竹とんぼを教えられた気持ちに似ているのかもしれないのだ(だいぶ古いけど)。
でも雪合戦は楽しかったですけどね。
ということで、本日もおひらきでございますが、さいごは大好きなクリスマスソングでメリクリです(ムムム)。
War is over If you want It.
※シリア内線和平交渉は来月開始になります。内戦の地では、おもちゃもへったくれもないわけで。
本日こそ、聖夜に祝福されるようなお仕事に勤しみます。
メリークリスマス。いつもみなさまありがとうございます。
折り紙と宇宙技術☆
2013.12.20|shiozawa
日本の伝統的な遊び“折り紙”。
日本人であればだれでも一度は遊んだことがあると思いますが
このご時世、世界でも“ORIGAMI”として認識させるようになってきました。
そんな折り紙ですが、“遊び”という枠を超えて、“テクノロジー”特に、“宇宙技術”にも利用されているようです。
そんな折り紙が利用された宇宙技術を紹介☆
■宇宙でも活用される「新しい折紙技術」
機械工学の技術者チームが、宇宙空間で放つときちんと大きく開く、低コストでコンパクトなアレイを設計するため、「折紙の数学」の専門家の知識を求めている。
米国ユタ州にあるブリガムヤング大学(BYU)のチームは、宇宙ステーションに電力を供給できるソーラーアレイ技術を開発している。
彼らは、ロバート・ラングが紹介する古くからある日本の「折紙(origami)」に関心をもった。ラング氏は数少ない折紙の専門家のひとりであり、折紙の数学や新しい折紙技術を研究している。
ラング氏は自身のウェブサイトで、折紙が、「Eyeglass」望遠鏡からエアバッグの折り畳みまで、技術の世界に大きく貢献できることを指摘している(同氏が折り紙の公理や新しい折り紙技術についてTEDで説明している動画を文末に掲載した)。
折紙は今回、直径25m、厚さ1cmというシリコンのソーラーアレイのインスピレーションになった。このアレイは、250kWの電力を発電する性能があるが、折り畳むと幅2.7mのコンパクト版になる。
現在は、広げると約1.25mになる試作機しかないが、チームはこれから数年をかけてこの技術を完成させる予定だ。
「折紙は、アンテナやソーラーセイル、さらには小惑星を捕まえるための広がるネットにも利用できるだろう」と、ラング氏は語る。
引用:Wired.jp
そう。
宇宙に運ぶにはコンパクトにしなければロケットに搭載できない。
宇宙に出て安定状態になったら、太陽光パネルだったり、太陽光圧だったりのエネルギーを得るために
大きな羽を広げなければいけません。
より大きい面積をコンパクトかつ、きれいに畳んだり広げたり。
その折り方は様々。
昔から有名なのは“ミウラ折り”。
その世界ではとっても有名です。
<ミウラ折り>
もちろん海外だけでなく、日本のJAXAでも利用されているようです。
■太陽の力で推進する宇宙ヨットIKAROS(イカロス) 2012.05.21打ち上げ>運行中
ソーラーセイル(太陽帆)は、超薄膜の帆を広げ太陽光圧を受けて進む宇宙船です。
ソーラー電力セイルは、帆の一部に薄膜の太陽電池を貼り付けて大電力発電を同時に行います。
この電力を用いて高性能イオンエンジンを駆動することで、ハイブリッド推進を実現し、効率的で柔軟なミッションが可能となります。
小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」(IKAROS = Interplanetary Kite-craft Accelerated by Radiation Of the Sun)では、帆だけで宇宙空間を航行できること及び薄膜太陽電池で発電できることの世界初の実証をめざします。IKAROSは、H-IIAロケット17号機によって金星探査機「あかつき」と相乗りで打ち上げられました。
●広くて薄くて丈夫なソーラーセイル
ソーラーセイルは、太陽光を十分に受けることができれば、燃料を消費することなく、宇宙空間を進むことができます。
このアイデアは100年程前からありましたが、帆の素材や展開方式など非常に難しく、近年になりやっと実用化の見通しがついてきました。IKAROSの帆は対角線の長さが20mもある正方形で、厚さはわずか0.0075mmのポリイミド樹脂です。
帆の膜面には、薄膜太陽電池だけでなく、姿勢制御デバイスや理学観測用センサも搭載されています。
この薄くて軽いソーラーセイルの膜面は、IKAROSの機体をスピンさせて、その遠心力によって膜面を展開し、展張状態が維持されます。膜面先端には、おもりが取り付けられていて、膜面の展開・展張をサポートします。展開は2段階に分けられ、本体側面に搭載された展開機構によって1段階目は準静的に、2段階目は動的に展開します。
この展開方式は、ブーム等の支柱を用いないため比較的軽量で、膜面が大型化しても適用することが可能です。
引用:JAXA
<「ソーラー電力セイル」展開方式>
1.先端の重りを分離
2.一次展開
3.二次展開
4.完成
引用:こだわりアカデミー
で、この折り紙を利用した宇宙ヨットは世界初でギネスブックに載ったようです。
■「IKAROS」世界記録に認定! 2012.11.30
この度、小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」が世界初の惑星間ソーラーセイル宇宙機として、また搭載していた2つの分離カメラDCAM1とDCAM2が世界最小の惑星間子衛星として、それぞれギネス世界記録TMに認定されました。
写真左:森治 IKAROSデモンストレーションチーム長
写真右:澤田弘崇 開発員(DCAM開発とりまとめ担当)引用:JAXA
折り紙の技術は、宇宙だけでなく身近な所にも実はたくさん応用されているようです。
折り紙という二次元の世界を3次元へと変換できる小さな宇宙。
まだまだこれから応用されるであろう無限の可能性を感じます。
それにしても、折り紙を最初に思いついた人はすごいなあ。
ありがとうございます。
超巨大企業の新ビジネスの色々☆
2013.12.13|shiozawa
多くの企業がリスク分散のためにメインの市場とは違ったビジネス市場を開拓する事はよくあります。
それは世界的で指折りの超巨大企業でも同様です。
そのビジネスが非常に先進的で挑戦的なのでご紹介☆
まずはSNSの巨塔、“FaceBook”。
■Facebook、人工知能研究ラボを立ち上げ (2013.12.10)
米Facebookが人工知能(AI)ラボを立ち上げだ。
同ラボの所長に就任するというニューヨーク大学Center for Data Scienceの所長を務めるヤン・ルカン教授が、自らのFacebookで発表した。
ルカン教授の専門は、機械学習、コンピュータ視覚、移動ロボット工学、計算論的神経科学。
DARPAの野外ロボット向けアルゴリズムプロジェクトを統括した経験も持つ。
同氏はラボの具体的な課題については明らかにしていないが、AIにおける大きな進展が長期的な目標としているという。ルカン氏は現職と兼任し、FacebookとCenter for Data Scienceはデータ科学、機械学習、AIの研究で協力していくとしている。
引用:IT Media
SNSとは一見全く異なる世界ですが、新しい顧客獲得や新たな市場創出など、人工知能によりSNSビジネスをさらに発展させていくことのできる可能性も秘めています。
人工知能自体は、他にも多くの企業が進出しておりますので、すでにライバルはたくさんいるはず。
ただ、ビジネスとして確立されておりませんので、はたしてFaceBookはどのような人工知能をどのような目的で開発していくのかとっても楽しみです。
次は、さらに巨大な企業。
検索エンジンのトップランナー“Google”。
■「人が運転するより安全」、独自ブランドの自動走行車を開発するGoogle
Google XはGoogle研究所として機能し、1960年代の宇宙開発のように、壮大な目標に向かって研究を進めている。
Google X最初のプロジェクトが自動走行車 (Self-Driving Car、下の写真) であり、この研究がGoogle X設立のきっかけとなった。
自動走行技術の概要
Googleは、2009年、スタンフォード大学のSebastian Thrun教授と共同で、自動運転技術の開発を始め、翌年、Google Xを設立し、本格的な研究に着手した。
Google自動走行車は、センサーでとらえた情報を人工知能の手法で解析し、安全な走行路を判定するものである。
車両上部にLidar (light detection and ranging) を搭載し、レーザーにより物体との距離を測定し、車両周辺の3Dマップを作成する。
車両前部と後部にRadarを搭載し、前後の物体との距離・速度を測定し、遠方の物体の位置を把握する。フロントグラスにはビデオ・カメラが設置され、信号機、道路標識、前方の車のテールライトなどを検知する。
屋根のGPSアンテナで位置を把握し、四つの車輪にはPosition Estimatorが搭載され、短距離の移動を測定し、正確な位置を算定する。
人工知能技術で走行路を判定
各種センサーから収集した情報で、自動車の位置を正確に把握できるが、どのレーンを走っているかまでは分からない。
そこでLidarのイメージをGoogleの得意とするマップに重ね、どのレーンを走行し、どこに横断歩道や交差点があるかなどを把握する。
このスタティックな情報に、他車、歩行者、信号表示、道路標識などダイナミックな情報を重ね合わせ、マップ (上のグラフィックス) を完成させる。
これら情報を解析し、安全な走行路を判定する技術として人工知能が使われている。
引用:IT Pro
グーグルはグーグルマップやグーグルアースで持っている膨大な道路情報に加えて、高速なデータ処理技術に高度な画像処理技術まで持っておりますので自動走行自動車においてはずば抜けて先行しているのではないでしょうか。
将来の自動車は“車を作る技術”以上に車を“安全に自動コントロールする技術”で選ばれる時代が来るのかもしれません。
さらに、Googleからもう一つ 。
■米Google、「健康と幸福」を研究するベンチャー子会社Calicoを設立 (2013.09.19)
米Googleは18日、「健康と幸福」について研究する新ベンチャー「Calico」の設立を発表した。
CalicoのCEOには、米Apple社会長、またバイオベンチャー米Genentech社会長で元CEOであるArthur Levinson氏が就任する。Levinson氏はCalicoの創業出資者でもあり、ほかにGenentech社会長、スイス製薬会社大手Hoffmann-La Roche取締役、米Apple社会長の役職も務めているが、これらの役職はそのまま継続する。
Calicoについて、米Google CEOであるLarry Page氏は「病気や老化は、私たちの家族すべてに影響を与える。医療やバイオテクノロジーの周辺領域で長期的に、考えられないほど大きな規模で考えることによって、私は何百万もの人生をより良い物にできると信じている」と設立意図を説明した。
Page氏は、Googleの本業と関係なさそうに見える事業に進出することについて、自分のGoogle+ページで「株主への我々の最初の手紙で説明したように、テクノロジーには人々の人生をより幅広く改善できるだけの途方もない可能性がある。既存のネットビジネスと比較して奇妙、あるいは投機的であるかのように見えるようなプロジェクトに投資するとしても、驚かないでほしい」と説明した。
人の最大の欲求は健康に長生きする事。
それは今も昔もそして将来も変わることはないと思います。
薬品メーカーや医療関係のみが担う市場かと思っていましたが、そこにまさかのGoogle。
しかし、少し考えてみればまたまたGoogleが持っている膨大な情報と高速なデータ処理技術を駆使することでこういった全く異なった市場に新しい風を吹き込むことができてしまいそうな気がするのは私だけでしょうか。
グーグルは強い!!
こちらも非常に楽しみです。
そして、次はPC界の巨人“マイクロソフト”。
新市場開拓の情報は他社と比べてあまり聞こえてきませんが。。。
■ビル・ゲイツ「次世代コンドーム」に関心 マイクロな薄さでソフトな肌触り?
「次世代コンドーム」を開発したら10万ドル(約940万円)―――米マイクロソフト会長のビル・ゲイツ氏によるこんな呼びかけが、ネットの注目を集めている。
さまざまなアイデアがやりとりされる一方で、マイクロソフトやウィンドウズに引っ掛けた「ネタ」投稿もかなりあり、中には「(次世代ウィンドウズと鳴り物入りで登場した)ビスタのようになるのでは」「セキュリティホールが見つかって漏れそう」などと不安がる人も出ている。新たな形状とデザインを求める
ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団が2013年3月4日に発表したところによると、「快感を保持あるいは高める新素材」「ユーザー・エクスペリエンスの向上につながる新たな形状とデザインのコンドームの開発とテスト」といったいくつかの例が出資の対象としてあげられている。
創業資金10万ドルに加えて、最高で100万ドル(9400万円)まで出資する可能性もあるという。
狙いはエイズウイルス(HIV)の感染拡大を食い止めること。コンドームは感染防止のもっとも効果的な手段とされているが、快感が損なわれるといった理由で使いたがらない男性が多く、それが「受け入れがたい代償」をもたらしていると同財団は指摘している。引用:J-Cast
こちらは完全にゲイツ財団ならではで、新しい市場開拓としてはちょっと毛色は違いますが、非常に面白いものです。
サブタイトルの“マイクロな薄さでソフトな肌触り?”は実に上手に掛けたなぁと感心してしまいます。
しかし、コンドームもこれから決してなくなるとは思えませんからぜひ開発の成功を祈っています。
人類が生存する限り、止まる事のない技術の進歩。
今できないことがすべて当たり前の時代は必ずやってくるような気がします。
そう感じられる時代である限り、斬新なテクノロジーがこれからももっと誕生するはずです。
ありがとうございます。
3Dプリンタで大きなものから小さなものまで☆
2013.12.06|shiozawa
一度こちらのブログでも取り上げさせていただきました“3Dプリンタ”。
自由度が高く、しかも簡単に3D化できてしまうということで革命を起こし続けています。
一時期、特に注目されたのが3Dプリンタで作成した拳銃。
さらにどんどん考えもつかないようなものまで作られるようになってきております。
その中でも今回は、
特に3Dプリンタで作られた大きさに注目して紹介します。
まず最初がこちら。
■3Dプリンタで精緻に造形された極小サイズのレーシングカー
大きさ330マイクロメートル×130マイクロメートル×100マイクロメートルという極小サイズのレーシングカーを3Dプリンタで造形したのが、ウィーン工科大学のJürgen Stampfl教授らのチーム。
ちなみにマイクロメートル(㎛)はミリメートル(mm)よりも1つ小さな単位で、0.001mmが1㎛。
今回の造形にかかった時間は4分でなんと世界新記録、造形誤差は1㎛以下だったそうです。
アップで見ると微妙な段差が見えますが、写真下部にある縮尺と比べると、ほんとうに微妙な段差であることがわかります。さすがは誤差1㎛。
Jan TorgersenさんとPeter Gruberさんの前にある巨大な装置が使用された3Dプリンタ。
引用:Gigazine
極小サイズのものでも“速くて簡単”という3Dプリンタの特徴がちゃんと維持されています。
今回は模型ということで特別何かに応用されたわけではないですが、
誤差1um程度の精度でコントロールできることから、多くの電子機器の微細化技術に応用できそうです。
ということで、
さっそく3Dプリンタを電子機器に応用したものを次に紹介☆
■3Dプリンタでリチウムイオン電池を「印刷」する技術をハーバード大学が開発
本物の心臓や一軒家など、3Dプリンタで「印刷」できないものはない時代になりつつありますが、ハーバード大学とイリノイ大学の研究チームが、髪の毛よりも細いサイズのリチウムイオンバッテリーを3Dプリンタで印刷する技術の開発に成功したことを発表しました。
印刷されたリチウムイオン電池は非常に小さなものですが、「一般的に使用されている同種のバッテリーと変わらないチャージ性能およびエネルギー密度、寿命を備えている」と研究チームは語っています。
微細加工技術の発達により、極小の医療機具や小型の虫形ロボット、メガネに埋め込み可能なカメラとマイクなどが開発されてきましたが、それらのデバイスへの電力供給は、固体材料を薄いフィルム状に成型された電極を用いることがほとんど。
この方法だと、材料が非常に薄いためエネルギーを十分に蓄積できず、その結果、デバイスは小型化できてもバッテリーが大きいままになるという問題を抱えていました。
そのブレイクスルーとなったのが3Dプリンタを用いた微細成型技術でした。研究チームでは3Dプリンタの加工精度を高めると同時に、科学的、電気的に優れた機能的インクを開発することで高い性能を実現。
微細な成型を行ってバッテリーとして動作させるためには、歯ミガキ粉がチューブから押し出されるようなやわらかさと、直後に硬化して形状を保つという特徴を持ち、電気的特性を備えてバッテリーの電極としての機能を果たすための特性が求められました。
http://www.youtube.com/watch?v=H4V07og2pCw
引用:Gigazine
リチウムイオン電池という名前は最近は多くの人が耳にしたことがあるかと思います。
例えば、携帯電話の電池パックや
ハイブリッド車のバッテリー
などなど。
多くの身近なもので利用されているリチウムイオン電池ですが、それと同等レベルのものが3Dプリンタですでに実現できているということです。
ごく最近生まれた新技術がまだ初歩的な研究段階でここまでの性能を出せるというのは間違いなく革命ではないでしょうか。
しかも、
3Dプリンタが得意なのは小さいものだけではありません。
今度はとっても大きなもの。
■巨大な3Dプリンタを使い一軒家を20時間で建ててしまう「Contour Crafting」
ゼネラル・エレクトリックはジェット機のパーツを3Dプリンティングで作りはじめており、個人レベルだけではなく工業的なレベルでも3Dプリントの技術が用いられていますが、巨大な3Dプリンタを使って2500平方フィート(約230平方メートル)の家を20時間で建ててしまうというのが「Contour Crafting」というプロジェクトです。
このプロジェクトの最も優れた点は、レイヤーを重ねてパーツを作成し、建物を短時間で完成させてしまうということ。
また、これまで手作業で行っていたことを全てオート化し、ロボティクスの技術と伝統的な建築法を融合させることによって短時間でも十分な強度を実現しています。
現在はさまざまな種類のセラミックを素材として試しているところで、まだ開発中の技術ですが、安価な素材を使った3Dプリントによる建築が実現すればCal-Earthと共同して災害時に仮設住宅を作ったり、発展途上国の居住問題を解決できる可能性もあります。
引用:Gigazine
なんと大きな約230平方メートルの家をたったの20時間で作ってしまう。
家の建設には何週間もかかるという概念を完全に壊しています。
しかも動画にあるようにかなり自由度の高い設計が可能。
夢の一軒家が安価で手に入れられる時代が来るかもしれません。
でもやっぱり一番気になるのが“強度”。
思った以上に強度はありそうです。
あとは薬品に溶けたり、簡単に穴があけられたりさえしなければ、簡易的な家としてではなくても利用できるかもしれません。
これらの事から3Dプリンタには
小さすぎる、大きすぎるといった概念にとらわれる必要がない(全くないわけではないですが。)事がよくわかります。
小さいものから大きいものまで、ニーズに合わせて、早くて簡単に。
つまり、逆の“遅くて大変なもの”こそ3Dプリンタの活躍できる世界になりそうです。
2013年も残りわずか。
2014年もまた新しい斬新な3Dプリンタの利用方法が生まれてきそうです。
ありがとうございます。