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あたたかい恋愛とウェブプロモーション(2008)
2009.01.07|iwamura
ということで、今日は広告会議さんから。
2008年のウェブプロモーションのナイスな作品をまとめてくれているのですが、
やっぱり以下の2つがいいなあ、と思ってしまうのはトシのせいだろうか(笑)。
12.24の聖夜に日本のどこかで再開する、遠距離恋愛中カップル2名の生中継サイト「LOVE DISTANCE」。それぞれ東京・福岡がスタート地点。連絡手段は「メール」と「23時から10分間のみのテレビ電話」のみ。閲覧者は男か女か指定して、「ある男」サイトか「ある女」サイトを見ながら、「恋愛」というものを見つめ直していきます。
このプロモーションのクライアントはまだシークレットで、12月24日に明かされるそうです。音楽(坂本龍一)、デザインが心地よく、仕組みも綺麗で、空気感のすごくいいサイトです。※広告会議12月1日より
今も見れます。すごいサイトだ。クライアントさんにはお世話になってました(笑)。
THE恋愛における距離感!!
京セラのW65Kスペシャルサイト「3つのプロポーズ」。主演が井川遥で、主題歌は河口恭吾、3つのショートストーリーが見れます。表紙に使われている青い水のムービーがきれい。
※広告会議11月6日より
う~ん、べったべたなんですけどいいよなあ。やはり、「いい女を探すならバーなんかじゃなく図書館に行け!」(星の王子ニューヨークへ行くより)なのだろうか。なみだとケイタイがウマイ。
こうしてみてみると、「一人で見ている人」を対象につくられているのがわかるなあ。他のピックアップウェブ広告もそんなの多かった。
インターネットって「マス」じゃなくて「通信」だから基本「1対1」「ひとり」ですよね。そして時代も、そんな感じですよね。
数字数字が叫ばれるウェブ広告において、やっぱり「心に残ること、インターネットでもできるぞ」「ふたりもいいぞ」「あたたかいぞ」って大事だと思いました。
なんだかいつも(ウェブ広告は数字や結果を追いかけられるからそれがよい)と逆のことを言ってしまいすみませんが、2008年の世相をフォローしてくれた「あたたかきウェブ広告」ということで今日は優しくまとめてみました。
でも今日はこれから超プレゼン@神保町なんですけどね!!!!!
デジタルサイネージ!!数字数字!!IT仮面ダー!!!!!(笑)
90億円のビルを買ってみました
2009.01.02|iwamura
さて、お正月2日くらい、景気のいいニュースをと思いました。
90億円のビルをきょうび買ってしまったこの人のYouTubeから今日もどうぞ☆
「100億円以上の物件を見てこのビルが一番よかった」っておぼっちゃまくんか(笑)!?。
さて、しかし、「きょうび」だから買えたのかもしれませんね。昨年(2008年)倒産した上場会社をグラフ化したページを発見いたしましたのでご紹介!
9月の7件、10月の8件をピークとし、今年は上場企業の倒産(破産・民事再生・会社更生)が相次ぐ年となった。これまでは2002年の29社が最高だったが、最終的に今年の上場企業の倒産件数は33件となり、戦後における記録更新が確定した。
戦後最大だったとは!
すごいんだな。嵐はまだ続きそうだ。
ちなみにグラフの一部をあげてみると。。。
これ見事に不動産ばかりなのだがどうしたものだろうか。
やっぱり、商売って、汗してナンボがやっぱベースかも(もちろん、不動産や建築業界のヒトも汗はしている。業界のもっと構造的な問題の違いをだれか説明してくれ)。
そういういみでは、冒頭のYouTubeも、そういうつもりで見返してもらうとおもしろいかも。やっぱり普通ではないです。
さて!明日こそは「2008年オモシロYouTubeまとめ」とかやりますからね~☆
御休み中にご訪問ありがとうございます!
「小悪魔ageha」を今日読んでみようと思った件
2008.12.30|iwamura
みなさんは「小悪魔Ageha」知ってますか?
ぼくもコンビニで見かけるぐらいで、中をじっくり読んだことはなかった。
反省しました。今日買ってみようと思ってます。
小悪魔Agehaについて、面白い考察をしたサイトがあったのでご紹介です。
その前にまずこの動画を。
そうなんです。「マレ~」なんですよねー。若い青春も、今の経済の中で闘っているのだ。
ライトな入りから、小悪魔Agehaについてのまじめな考察は以下。
前にも見たことがあったけどぱらっとめくってみると……特集記事は「私たちが今、生きている街’08」。
札幌・仙台・新潟・千葉・銀座・六本木・歌舞伎町・静岡・名古屋・祇園・北新地・ミナミ・神戸・広島・山口。
それぞれの街で「生きている」女の子たちのポートレート、なのだが。
まず一歩踏み出せってみんな言うけど
何に向かって歩き出せばいいの?
《小悪魔ageha2008年11月号 p50》
どこの街へ行っても
結局はひとり…
《小悪魔ageha2008年11月号 p51》
キャバにお金を稼ぎに行く「安易な女の子たち」のイメージと、
そこで切り取られているリアルな『age嬢(=小悪魔agehaの読者モデル)』のポートレートが、
あまりにも違いすぎたことに、
私はなんというか、「貧困の発見」並の衝撃を受けた気がしちゃったんでした。
『age嬢』たちは、多くはキャバ嬢。
age嬢的シングルマザー『シンママ同盟』なるページで、
きらきらのちょうちょ達が、子供のことを語るページがある。
『シンママ同盟』では、別のページできらきらに光っていたage嬢も、
今度は自分の子供と、ぱっちり笑顔で登場していたりする。
学歴を重ねられる見通しも、コネで就職・縁談に恵まれるような見通しもない女の子。
そんな女の子の夢が、この雑誌に詰まっているのかもしれないな、
なんて思ったりしました。
親にお金がなくても、若さだけは、自分にもある。
その若さを、きらきらのメイクやファッションで飾って『ageha』になることなら、
自分にもできる。
キャバに飛び込めば、大金持ちになれなくても、『ageha』になれる間、バッグや服を買うことぐらいはできる。
よくわからないうちに子供ができちゃったけど、ここからでも『ageha』になって輝くことはできる。
※せんまい ~あるいは寸止めクネクネさんより抜粋(部分略)
若い彼女たちなりの、闘い方なのだなあと、深い感慨を覚えた。
跳び箱が得意なやつも、勉強が得意なやつも、そうでないやつもいる。
金持ちも、貧乏人もいる。生まれたときからスラムのやつもいる。
自分の境遇や弱さを見つめた上で、「私にもできる」を前向きに見つめ、そしてやっぱり「幸せになりたい」。
手段の差こそあれ、人間は根源的に生きようとする努力の部分では一緒ではないか。
最近、「男はつらいよ」の「寅次郎忘れな草」を見たんです。
リリーに、寅さんに、「小悪魔Ageha」の彼女たちが重なる。
フーテン(その日暮らし)の寅さんも、電車の窓から見える家の灯りで泣いたりする。
やくざだけど、できることがんばってる。そしてプライオリティ1位は「愛」「家族」。
厳しい年だった2008年暮れ。皆が幸せに生きられる時代を、つくっていきたいと思いました。
年末年始に動画検索サイト「FOOOOO」がヤバい件
2008.12.27|iwamura
仕事納め。さあテレビ三昧のお正月がやってまいりますが、本当にテレビだけでいいんですか?(ニヤリ)。
動画検索チャンネルサイト「FOOOOO」がスゴいのでご紹介です!
その前にまずこちらのニュース。
歌手の槙原敬之(のりゆき)さんが、漫画家の松本零士さんに「漫画『銀河鉄道999』のセリフを盗用された」と非難され名誉を傷付けられたとして、松本さ んに2200万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が26日、東京地裁であった。清水節裁判長は「盗用の事実は認められない」と名誉棄損を認め、松本さん 側に220万円の支払いを命じた。
※MSN産経ニュースより抜粋(部分略)
世代的にどっちのかたもファンなので、どうなることやらと見守っておったのですが、やはりこうなってしまいました。
「訴えたら訴え返されて220万円払うことになってしまった」「著作権ってあなただけの利権じゃないですよね」
というハナシだ。
松本翁、残念です。悔しいの、理解します。でも、「時代」なのかもしれないです。頑張ってほしいです。
さて、この「著作権問題」。先日のブログでも坂本龍一教授のコメントを載せましたが、そうなのだなあ、「利権」の認識が変わりつつあるのだと思います。
松本零士氏がセリフの「盗用」をめぐって起していた裁判で敗訴した。彼がpro-copyright派の愚劣さを世の中に示した功績は大きいが、この事件もいろいろなことを考えさせる。
松本氏の脳内では、すべての情報は作者が所有しているのだろうが、これは著作権という誤った制度が生み出した幻想だ。情報の複製が「盗用」なら、彼の「銀 河鉄道999」は宮沢賢治の盗用だ。そもそもヴィトゲンシュタインが指摘したように、自然言語の文法も語彙も社会的に共有されているのだから、私的言語はありえない。複製や共有を盗用というなら、すべての表現は盗用なのだ。
※池田信夫ブログ「所有という幻想」
まあ、論理の飛躍というか、そればっかりじゃあないよな、とも思いますが。
しかし生命も都市も世界も、「変化」「進化」してゆくものなのだ、と思う。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
ということでフリー動画検索共有チャンネルサイト「FOOOOO」のご紹介です!
「これはすごい」です!!!
☆動画ランキングになってて見やすい。
☆チャンネルでまとめられてて見やすい。「浅田真央」「うる星やつら」「すべらない話」等。
☆多言語対応(グローバル対応)がスゴい。
☆もちろん無料。
いやこれ超使えますよねー(笑)。
著作権問題で揺れる時代に、会社公式HPでこういうページをご紹介するのもどうか?とも思ったりもしますが、
しかし弊社はまた一方で権利者の利益を守るためにも体を張っいるので、「両者の間を取り持ちたいのだ!」
実にいつもそういう気持ちで働いているのです。。。
※あと、このページ(POCKETWORKS)制作者のgatsuoさんがガッチリFOOOOOのサイト制作を主導されているのですね!
それでは!!!
年末年始、新しくなった「FOOOOO」で遊んでみてくださいね~☆
坂本龍一さんに聞く ネット時代の音楽表現とは
2008.12.24|iwamura
ということでクリスマス・イブです。
「メリー・クリスマス ミスターローレンス」にて英国アカデミー賞作曲賞も受賞している坂本龍一教授の心に沁み入るコメントが届いたのでご紹介。
インターネットの普及、とりわけ近年の動画サイト人気は「音楽表現のありよう」を大きく変えつつある。ネット時代にどんな思いで創作しているのか。米ニューヨークで活動する作曲家の坂本龍一らに聞いた。
――ネットの普及で、音楽はどんな影響を受けたのでしょうか。
「複製と流通コストが下がったことで、1曲あたりの販売単価は下がった。簡単にコピーやダウン ロードをできるようになり、違法な複製も日常化した。音楽の経済的な価値は限りなくゼロに近づいてしまった。」
――ネットに期待をしてきた?
「ネットは一種の民主化を起こした。それはよいことだと思っています。ネットの登場で、質を劣化させずに、大量複製ができるようになった。誰でも曲を発 表し流通させることができる。プロとアマチュアの境目はなくなりつつある。」
「『著作権』以前の時代に戻った感じだ。考えてみれば、著作権という制度で音楽が守られていたのはたかだか100年余りの話。著作権は作り手を守 るための権利として生まれたと思っていたが、おおもとは、出版・印刷業者を保護する制度だった。」
――ネット時代に、どんな思いで創作をしていますか。
「ネットでは圧倒的多数に視聴され話題にされないといけない。ネットのおかげで、ぼくはたくさんの人に聞いてもらうことが音楽を作る動機にならないことが逆に分かった。アマチュア時代に戻ったような新鮮な 感覚だ。顔の見えない、何をおもしろがるのか分からない大量のユーザーのために音楽を作る必要性を感じない。作りたい音楽があるからやっている。結局はぼく自身の体にしかよりどころはない。自分の耳がどんなメロディーを聴きたいか。それを突き詰めていく」
(ニューヨーク=赤田康和)
※asahi.comより抜粋(部分略)
「経済」の観点ではなく、「アーティスト」の観点からのご意見でした。
言葉もありません。
☆「ワーナーミュージックがYouTubeと提携解消、数十万件の動画を削除へ」
というニュースを見た直後だっただけに、静かに考えてしまいました。
ただ、経済(お金)と、純粋なる「音楽」の融合点を探っていくのが、商業としてイベントや音楽に携わる弊社のような会社の役割だと考えています。
ネットの普及には、教授が言うように「民主化」という利点以外に、「グローバリズム」というさらに大きな利点がある。
これは、お金から見てもそうだが、「音楽」「アーティスト」から見ても、魅力的なもののはずだ。
世界には、地球上には、1億の80倍、80億の人間が音楽を待っているのです。
ジョンの歌ったimagine no countryの世界は、もう始まっているのです。
音楽が好きな人、そして、それに携わる全ての人が幸せになれる仕組みづくり。急務です。
そして
「I hope someday you’ll join us and the world will be as one.」
はこちらですね。
理想を捨てたら、人間は人間でなくなってしまうと、ぼくは思っています。
みなさんよいクリスマス・イブを☆