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東日本地震~余震の可能性について~
2011.03.22|iwamura
東日本地震。10日以上が経ち、いまだに行方不明者の安否確認、及び原発震災の件は進行中です。
そしてまた同時に、地球は生きており、今後の「余震」ほかについても、静岡大学の先生がデータとともに警鐘を鳴らしておられたので、ここに引用しておきます。
東日本沖で起きた巨大地震について
静岡大学防災総合センター教授 小山真人
(2011年3月21日記)
大変なことが起きてしまいました。日本海溝に沿ったすべてのプレート沈み込み境界が同時に破壊し、マグニチュード(以下、M)9.0という超巨大地震が起きました(図1)。
この震源域の北に隣接する千島沖から十勝沖までの領域では、数十年に一度程度、M8~8.5程度のプレート境界地震が比較的規則正しく起きてきた場所ですが、その規則性や頻度は不明瞭でした。その南側の福島沖と茨城沖にいたっては歴史上M7~7.5程度の地震がぱらぱらとある程度でした。
つまり、少なくとも歴史上に無かったこと、おそらく1000年に1度程度か、それ以上の低頻度大規模災害が起きたのです。21世紀なかばくらいまでに東海・東南海・南海地震の同時発生が心配されていましたが、それ以上のことが東日本太平洋岸の沖で先に起きてしまったのです。
さらに、これも一部の学者の間で懸念されていた「原発震災」が、福島原発で本当に発生してしまいました。原発震災はまだ進行中で、全く予断を許さない状況が続いています。こうした中で大規模余震や続発地震・津波が起き、原発周辺に再び被害を与えて収拾がつかなくなることが今もっとも心配です。
また、今回の地震では、三陸~茨城沖にある南北500kmにおよぶ巨大な震源断層面が最大30mほどずれ動きました。さらに、地震後も震源断層は安定化せず、「余効変動」と呼ばれるゆっくりとした断層運動が継続しており、その一部は震源域の周囲にも洩れ出しているように見えます。(国土地理院による)
こうした一連の断層運動は、一部の場所で地殻の歪(ひずみ)を解放させる一方で、別の場所では逆に歪を蓄積させることがよく知られています。東日本全体の地殻歪が再配列・不安定化したのです。
こうした歪変化は、一部の地震や火山噴火を促進させる影響を与えるため、さっそく富士山の真下で3月15日夜の地震(M6.4)を引き起こしました。さらに茨城沖の南側に横たわる房総沖のプレート境界でのM8級の続発地震も心配ですし、関東平野の内陸直下の地震に与える影響も懸念されます。こうした歪の再配列にともなう地震や火山噴火が、今後数年かけて東日本全体で起きていくことになるでしょう。
実際にインドネシアでは、2004年スマトラ沖地震(M9.1)の南側に隣接したプレート境界で、3ヶ月後にM8.6の大地震と大津波が生じました(図2)。その後も、M8級の大地震が何度か引き続いて今日に至っています。こうした状況が今後日本でも続くことが懸念されます。
つまり、日本の地殻は、言わばパンドラの箱が開いてしまった状態にあります。これまでの地学的に平和で安定した時代は終わりを告げたと認識してください。そして、住民全員が十分な防災対策をしつつ、この未曾有の国難を乗り越えるために、それぞれの持ち場で自分の培った力を存分に発揮してください。
参考リンク:
京都大学防災研究所遠田先生による「東北地方太平洋沖地震にともなう静的応力変化」
※東日本沖で起きた巨大地震についてより抜粋(部分略)
※画像はクリックで拡大
プレートの歪が解消されたから、もう当分は地震なんてないだろう。
一休み一休み。
ではなくて。
歪は逆に蓄積される部分もあり、今後も予断を許さない状況である、と。
スマトラのデータなんかを見ると、確かにおっしゃる通りではある。
無駄に不安をあおるようなデマとは違って、こうやって専門家の先生にデータを見せられると、身の引き締まる思いです。
省エネの件、放射能の件とともに、「余震に対する備え」についても、引き続き怠り無く、進めておきたい部分です。
東北関東大震災~youtube動画まとめ~
2011.03.19|iwamura
大規模地震発生から、はや1週間。
週末と言うことで、今回の自身の経緯に関して、youtubeの動画で確認してみます。
まず、地震発生時の映像から。
各テレビ局の対応について比べてみよう。
NHKの反応の早さは驚きである。
他も遅いように見えても、今回ばかりは、これは早い。
各社スタンスが読み取れるが、緊急地震速報の放映含め、やはり災害時はNHKか。
そして、今回の地震がどのように起こっているのか、この1週間分まとめられていた動画がこちら。
【東日本大地震】一週間の震源地の推移 /Earthquake in Japan 2011.03.10-03.17
1週間。凄い数の地震だ。
まだまだ予断を許さない状況であることが解る。
余震や、非日常生活に、実害の少なかった関東圏の我々は、悪い意味で「慣れ」が生じているきらいがある。
気を引き締めてゆきたい。
そして、「予断を許さない」といえば原発だが、こちらも、優しく解説してくれている動画が存在した。
うんち・おならで例える原発解説~「おなかがいたくなった原発くん」
怖くなくて、解り易くてありがたかった。
お医者さん頑張ってほしい!
そしてまた、特に原発に関しては、原子力業界人(らしい)さんによる2chでのQ&Aが解り易かったので、こちらにリンクも張って置きます。
※ムダに騒ぐなよ、というつくりになっております。
そして、やっぱり既出ですがこれでしょう。
今回一番泣いた動画です。
【地震】じいさん「また再建しましょう」
まだ1週間。
されど1週間。
状況は1日1日、1秒1秒良くなっていっていると信じます。
そして、15年後、原子力問題も再考されて、電力会社が皆に拍手されて、こんな日が迎えられるといいな。
原発の是非も含め、ものすごく難しい課題ですが、電力会社さんも、国も、そして我々ひとりひとりも取り組んでゆくべき、大課題。
計画停電も一休み。今日は週末。
お仕事はお休みですが、できることを少しづつ行ってゆきたいと思います。
長い再興への道は、始まったばかりです。
【地震】じいさん「また再建しましょう」
2011.03.15|iwamura
東日本大震災、津波も原発も大変ですが、取り急ぎ、下記じいちゃんのyoutubeが、ネット上で爆発的人気をはくしており、とても元気になるので今日はまずこちらから。
これは久々に涙の出る動画だ。
インターネットが発達しようが、新幹線に乗ろうが、食って排泄して交わって、命を紡ぐ人間の営みに時代の差異は無い。
逞しく生きながらえてきた諸先輩方の生きる力をリスペクトし、今日も通勤電車ストップですが、そんなのへっちゃら、ということで、我々の協力ポイント下記。
※計画停電リスト
2011/03/14 20:46
明日の計画停電は以下のような予定で行われるようです。
6:20~10:00:第3グループ
9:20~13:00:第4グループ
12:00~16:00:第5グループ
15:20~19:00:第1グループ
18:20~22:00:第2グループ
以下が詳細な各都道府県別のリストを記したPDFファイルとなっています。
・東京都(初回版は2011/03/13 20:49:57更新、現在ダウンロードできる「15時版」は最終更新が2011/03/14 15:32:34となっています)
http://www.tepco.co.jp/images/tokyo.pdf
・群馬県(初回版は2011/03/13 20:44:03更新、現在ダウンロードできる「15時版」は最終更新が2011/03/14 15:27:02となっています)
http://www.tepco.co.jp/images/gunma.pdf
・栃木県(初回版は2011/03/13 20:58:39更新、現在ダウンロードできる「15時版」は最終更新が2011/03/14 15:29:52となっています)
http://www.tepco.co.jp/images/tochigi.pdf
・茨城県(初回版は2011/03/13 20:36:22更新、現在ダウンロードできる「21時40分版」は最終更新が2011/03/14 0:01:14となっています)
http://www.tepco.co.jp/images/ibaraki.pdf
・埼玉県(初回版は2011/03/13 20:42:48更新、現在ダウンロードできる「15時版」は最終更新が2011/03/14 15:28:29となっています)
http://www.tepco.co.jp/images/saitama.pdf
・千葉県(初回版は2011/03/13 20:47:32更新、現在ダウンロードできる「15時版」は最終更新が2011/03/14 15:33:15となっています)
http://www.tepco.co.jp/images/chiba.pdf
・神奈川県(初回版は2011/03/13 20:45:48更新、現在ダウンロードできる「15時版」は最終更新が2011/03/14 15:33:19となっています)
http://www.tepco.co.jp/images/kanagawa.pdf
・静岡県(初回版は2011/03/13 20:46:38更新、現在ダウンロードできる「15時版」は最終更新が2011/03/14 15:31:56となっています)
http://www.tepco.co.jp/images/numazu.pdf
・山梨県(初回版は2011/03/13 20:44:56更新、現在ダウンロードできる「15時版」は最終更新が2011/03/14 15:30:22となっています)
http://www.tepco.co.jp/images/yamanashi.pdf
・3月14日9時時点版(第1グループから第5グループが記載されており、最終更新が2011/03/14 9:16:23となっています)
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu11_j/images/110314d.pdf
今日も一日、上を向いて働きたいと思います。
今日もみなさんありがとうございます。
ジャスミン革命の原因はやっぱりfacebookだったのか。
2011.02.24|iwamura
さてジャスミン革命。
2010年から2011年にかけて起こった、一青年の焼身自殺事件に端を発する反政府デモが国内全土に拡大し、軍部の離反によりザイン・アル=アービディーン・ベン=アリー大統領がサウジアラビアに亡命し、23年間続いた政権が崩壊した事件である。ジャスミンがチュニジアを代表する花であることから、このような名前がネットを中心に命名された。
※wikipediaより抜粋(部分)
そうなのだ。
「ジャスミン革命」=今回のリビアやエジプト、モロッコ、アルジェリア、イエメンにも飛び火した革命(民主化運動)の「原点」となったチュニジアの革命なのだ。
先日の記事も、ただ、
「革命は本来、『新政府運営計画も考えながらやるべき』なのだが、facebookなんかの利用による『革命のスピード化』が進み過ぎて、見ていて心配。」
というものであり、別に革命反対でもカダフィ擁護でもない。
しかし特に昨今「facebook革命」なんて言われて祭り上げられ始めたのは危険だよなあ。
フェイスブックやツイッターを使って民衆にデモを呼びかけ、「インターネットから起きた革命」とも言われるエジプト革命。その影に「アノニマス」という謎の覆面ハッカー集団がいたことをご存知だろうか。
「名無し」という意味である「アノニマス(anonymous)」は、2003年に匿名掲示板やオンラインコミュニティを通じて生まれた集団とされ、DDoS攻撃(=サーバに大量のデータを送信して機能を停止させる行為)などのサイバー攻撃や、クラッキングを得意とするという。2011年2月20日に放送されたNHK総合のテレビ番組NHKスペシャル「ネットが”革命”を起こした」によると、デモ鎮圧のためインターネット回線を遮断したエジプト政府にDDoS攻撃を行い、結果的に革命成功の手助けとなったという。
また、毎日新聞(2011年1月23日朝刊)やフォーブス(2011年1月15日)によると、今年1月に起きた「ジャスミン革命」と呼ばれるチュニジアの政変でも、弾圧や検閲を続ける政府のウェブサイトを標的としたサイバー攻撃を行っている。
※ニコニコニュースより抜粋(部分)
引用元がニコニコだが。
しかし革命とは、体制側を反体制側がひっくり返そうとして行われる人間同士のタタカイであって、別にfacebookやtwitterがやってるものではないんだよな。
とくに、それらが運用され易いようにハッキングしてた連中は、あくまでfacebook使いやすくした補助要員であって、ヒーロー的な扱いまでは、行き過ぎかな、という気はする。
例えばこの辺の記事は冷静で客観的。
The reality is that Twitter is an information-distribution network, not that different from the telephone or email or text messaging, except that it is real-time and massively distributed — in the sense that a message posted by a Tunisian blogger can be re-published thousands of times and transmitted halfway around the world in the blink of an eye. That is a very powerful thing, in part because the more rapidly the news is distributed, the more it can create a sense of momentum, helping a revolution to “go viral,” as marketing types like to say. Tufekci noted that Twitter can “strengthen communities prior to unrest by allowing a parallel public(ish) sphere that is harder to censor.”
So was what happened in Tunisia a Twitter revolution? Not any more than what happened in Poland in 1989 was a telephone revolution. But the reality of modern media is that Twitter and Facebook and other social-media tools can be incredibly useful for spreading the news about revolutions — because it gives everyone a voice, as founder Ev Williams has pointed out— and that can help them expand and ultimately achieve some kind of effect. Whether that means the world will see more revolutions, or simply revolutions that happen more quickly or are better reported, remains to be seen.
現実はこうだ。Twitterは情報配信ネットワークであり、電話やメール、テキストメッセージなどと大差はない。しかしリアルタイムに無数の人々に情報が届けられるという点は別だ。チュニジア人ブロガーが投稿したメッセージは、何千回とリツイートされ、地球の反対側まで一瞬のうちに到達する。これは非常に強力な力となり得るだろう。なぜならば、ニュースが速く伝えられるようになればなるほど「勢い」が感じられるようになり、マーケティング系の人々が好きな言い回しで言えば、革命が「あっという間に広がる」ようになるからだ。Tufekci(Zeynep Tufekci、メリーランド大学の社会学者)は、Twitterは「検閲されにくい、新たな公共(的)空間をつくり出すことで、混乱に先立ってコミュニティをより強固なものにすることができる」とツイートしている。
それでは、チュニジアで起きたことはTwitter革命だったのだろうか?答えはノーだろう(1989年にポーランドで起きたことを「電話革命」と呼ぶだろうか?)。ただTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアツールは、革命に関するニュースを広めることにおいては非常に役立つという点は事実だ。なぜならばTwitterの創業者、Ev Williamsが指摘したように、ソーシャルメディアは人々に声を上げる手段を与えるからである。そして人々が手を広げ、最終的に何らかのゴールを達成することを手助けする。それが何を意味するのか――今後より多くの革命を目にすることとなるのか、それとも単に革命のスピードが速まり、情報が外部へ伝わりやすくなるだけなのか――それはまだ分からない。
■ Was What Happened in Tunisia a Twitter Revolution? (GigaOM)
※オルタナティブブログチュニジアの「ジャスミン革命」は「ソーシャルメディア革命」とよべるのか より抜粋(部分)
ツールはツールであって、原因ではないと。
ただ、やはり問題は昨今の革命の速過ぎるスピード。速ければ速いほどいいことと、速過ぎたらダメなことは双方ある。人間の営みには。
革命はお手軽インスタントもみもみ3分では困る。感情の暴走=民主化運動ではない。
しかし例えば、行政の市民に対する対応が、3分で迅速に行われていたら、そもそも革命なんて起こらなかったかもしれない。
革命に使う武器としてではなくて、便利ツールとして、ネットはみんなで楽しく使おうよと。
例えば日本ではこんな試みも行われていたり。
※これ、引用元まだ序段なので、記事進行したらまたここで取り上げますが、やっぱ火も包丁もネットツールも、平和利用がいいよなあ。
リビア革命の損得。
2011.02.22|iwamura
カダフィによる演説が中継される模様。
byロイター8:43ってもう出勤せねばならんのだが。
※中継始まったら画像貼り付けられればと思います。
(カダフィ大佐「トリポリ(首都)にいる」、国営テレビで言明。/9:35ロイター)
さて、リビア。
緑の国旗です。
砂漠に緑を望む美しい気持ちの現れた、世界でもまれに見る美しい国旗であると思います。
この緑は、カダフィ自身による「緑の書」によるものであろう。
環境保全の本ではない。
イスラム社会主義とアラブ民族主義に影響されたこの理論は、資本主義をもはや誤りであることが証明されたイデオロギーであると延べている。
この本でカッザーフィーは近代の自由民主主義を全否定し、全人民出席による「人民会議」をもとにした直接民主制を推奨している。これに基づき、憲法・議会・政党・元首などは廃止され、人民代表による全国人民会議が政府のすべきことを行っている。
政府国外の反体制派は、こうした人民会議は直接民主主義の場でなく、軍事独裁の追認と人民抑圧の場になっていると非難する。
※wikipediaより抜粋(部分)
資本主義がもはや誤りかどうかは、議論されるべき人類の現状のテーマであると思うが、毛沢東語録を参考にした、「そういう本」である。
ただ、彼はエジプトのムバラクさんとは違って、反欧米派であり、イスラエルに対抗するPLOを声高に指示するなど、どっちかというと、アラブやアフリカの声なき声を叫び続ける勇士のような存在ではあった。
1988年のパンナム機爆発テロも、彼が行ったという説が強く流れるが、それがかえって、あの地域における彼のヒーロー説を強めるような印象を与えている。
さて、彼の失脚後、トクをするのは国民と、あとどこの国か、という問題は実は存在する。
革命において重要なのは、「革命」はそれそのものとともに、「革命後の政府運営」が車の両輪のようにセットでついてないとイカンという事実なのである。
だってそうでしょう。目的の無い運動は、止まることができないばかりか、革命後平穏な暮らしを望む市民にとっては害悪にすらなりえる。
日本の幕末の革命(明治維新)末期には、竜馬の船中八策による新憲法設置、及び新政府樹立案が基本部分はできあがっていた。革命に数年を要した為、先をゆっくり考えることができた、という物理的(時間的)要素もある。
革命にただただ反対するものではない。しかし、facebookによる「お手軽時間短縮革命成功」もいいが、後の社会運営までを考えて、革命とは本来、戦略的に行うべきではある。
反米派のトップを退陣させたはいいが、新政府を統治する能力の無い国を、結局間接統治する国はどこか。
国内でやりあって、外国に食われては元も子もないぜよ。